30代で【医学部を再受験】したい方必見! 合格のポイントを徹底分析!

医学部入試情報

「一回他の仕事についたけれど、やっぱり医者の夢を諦められない」「以前は医者になる気がなかったけど、今になって医者になりたくなった」と30代から医学部の再受験を目指す人もいますよね。
でも、「30代は面接で不利」などと聞いてしまうと、本当に合格できるかなと尻込みしてしまうもの。

 

そこで今回は、「30代の医学部再受験」についての情報をお伝えします。

・30代でも本当に医学部に合格できる?
・再受験と編入、どちらがいい?
・30代でも医学部に合格するためのポイント

30代になってしまったけれど医学部に進みたい!という人必見ですよ!

 

30代で医学部に入れる?

結論から最初にお伝えすると、30代でも医学部に合格できます

 

確かに30代で医学部に合格する人は数が少なく、また合格の難易度も高くなってしまうと言われています。
ですが、そもそも30代での再受験生は数が少ないため、合格者の数も少なくなるのは当然。

 

そもそも医学部の合格は現役生でも浪人生でも難しいもの。
20代に比べて集中力や記憶力の衰えてしまう30代では、より合格が難しいと感じてしまうのは無理もありません。

 

そして実際に30代、もしくはそれ以上の年齢でも医学部に合格している人は毎年います。
つまり、「30代でも医学部合格は可能」なのです。

 

実際に30代で医学部に合格された人のインタビューもありますので、是非参考にしてみてくださいね。

面接では不利になる?

30代で再受験を考えるにあたって気になるのが「面接で減点されたり、不利な扱いをされないか?」という点でしょう。

この点については、「分からない」というのが正直なところです。

 

というのも、ほとんどの大学において面接でどのような配点をしているかは公表されていません。
そのため、面接で現役生が優遇されていても分からないのです。
予備校や医学部受験生の間で「浪人や再受験に厳しい」と囁かれる医学部も数多くあります。

 

けれども、よく「3浪以上には厳しい」と言われている慈恵医科大学でも、毎年3浪以上の入学者は存在しています。(参考:慈恵医科大学2017年度オープンキャンパス資料

 

大学によっては厳しいこともあるかもしれません。
しかし、「不利=合格できない」ではありません

 

十分な学力を示し、論理的な受け答えをして現役生以上の力を証明すれば合格できるでしょう。

30代での医学部受験にはメリットもある!

30代からの医学部再受験というと「合格可能性についての不安」以外にも「ライフプランとの両立」「金銭面の不安」などデメリットばかりが浮かびがち。

 

ですが、実際には医学部の再受験には以下のメリットもあると考えられます。

・社会人経験によるコミュニケーション力
・前職や他専攻の経験による専門力

実際に病院で働く上で、患者さんやナース、他の医師、医療スタッフたちとの円滑なコミュニケーションは非常に大切になります。
上手に他スタッフと付き合っていけるというのは、社会人ならではの強みになるでしょう。

 

また、例えば薬剤師や看護師の免許を持っている、放射線技師からの転身などの場合、医者以外の目線からも病気を見られます。
患者さんにとって頼もしい医者となれるはずです。

 

看護学部を卒業してから医学を再受験された方のインタビューも参考にしてみてください。

 

30代の医学部入学の実績は?

実際に30代以上で医学部に入学している人はどれくらいいるのでしょうか。
独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構大学基本情報から、国公立大学の年齢別入学者数を知ることができます。

このデータの中から、30代以上で医学部医学科に入った人の数を抽出してみました。
(2020年度、2019年度、2018年度)

2020 2019 2018
弘前大学 0 1 1 0 0 0 2
山形大学 0 0 2 0 0 0 2
群馬大学 1 0 0 0 0 0 1
新潟大学 1 0 2 1 1 0 5
金沢大学 0 1 2 0 0 0 3
信州大学 2 0 1 0 1 0 4
岐阜大学 2 0 1 1 2 0 6
三重大学 3 0 2 1 0 0 6
神戸大学 0 0 2 0 0 0 2
鳥取大学 1 0 0 0 1 0 2
岡山大学 2 0 0 0 0 0 2
愛媛大学 0 0 1 0 0 0 1
九州大学 0 0 2 0 1 0 3
長崎大学 2 0 1 0 1 0 4
熊本大学 1 0 5 0 1 1 8
琉球大学 2 1 1 0 0 0 4
旭川医科大学 1 0 2 0 0 0 3
滋賀医科大学 1 0 6 0 2 1 10
山梨大学 3 0 1 1 0 0 5
福井大学 2 0 1 0 0 0 3
島根大学 6 1 5 2 3 0 17
香川大学 1 0 2 1 0 0 4
富山大学 4 1 2 0 1 1 9
札幌医科大学 1 1 0 0 0 0 2
福島県立医科大学 0 1 1 1 0 0 3
横浜市立大学 0 0 2 1 1 0 4
名古屋市立大学 1 0 2 1 0 0 4
京都府立医科大学 1 0 1 0 0 0 2
大阪市立大学 2 0 1 0 1 0 4
奈良県立医科大学 1 0 1 0 1 1 4
和歌山県立医科大学 0 0 2 0 1 0 3
41 7 52 10 18 4 132

(参考:大学基本情報

 

2020年度だけでも、30代以上で国公立大学の医学部に入学した人は48人もいます。
島根大学や岐阜大学などには40代以上の入学者も。

 

国公立大学の医学部医学科の定員が約5500人であることを考えると、30代以上で入学した人の割合はそのうち約0.9%。

 

以上は国公立のデータですが、私立大でも、実際に30代で合格した人(聖マリ)や「同級生に38歳の人がいる(女子医)」「一度別の大学を出ている人もいる(国際医療福祉)」「再受験や3浪以上の人も学年に10人ほど(埼玉医大)」との証言があります。
30代以上の医学部受験生の母数はわかりませんが、実際に入学している人がいるのは心強いですね。

 

30代で医学部に入るためには再受験と編入どちらがいい?

医学部に入るためには、「再受験」の他に「編入」という方法もあります。
「どちらがいいのだろう?」と迷っている人もいるのではないでしょうか。

結論から言えば、「人にもよるが、再受験のほうが比較的易しい」でしょう。

編入には、以下のようなメリットがあります。

・学校に通う年数が少ないので、学費が安くすむ
・早く医師になれる

しかし、編入で求められるのは学士レベルの生命科学についての知識。
今現在医療職についている、あるいは隣接する領域で修士や博士まで修めた人などでないと要求されるレベルをクリアするのは難しくなるでしょう。

 

また、再受験の場合は通常の医学部受験予備校に通うことで受験対策ができますが、編入試験を対策してくれる予備校の数は限られています。
自然に編入試験対策の予備校は学費も高くなるため、その点もネックになるかもしれません。

 

編入できた場合のメリットは大きいですが、編入に必要な学力のレベルが高いこと、対策する手段が少ないことからそのハードルはより高くなります。
ほとんどの場合、再受験で医学部入学を目指したほうが難易度は低くなるでしょう。

 

30代でも医学部に入るためのポイントは?

30代で医学部に入りたいなら、学力以外にも気をつけるべきことがあります。

・「国公立のみ」はNG。私立も広く受験する
・再受験・30代以上の入学者に寛容な大学を選ぶ
・「ライフプランについてどう考えているか」「なぜ今の仕事をやめてまで医者になりたいか」について面接官が納得する答えを用意する

それぞれについて、以下で詳しく解説していきます。

 

「国公立のみ」はNG。私立も広く受験する

再受験では現役生以上に金銭面の不安がつきまとうもの。
どうしても学費が安くすむ国公立を狙いがちです。

 

しかし、「学費を安くしたい」と考えるのは誰でも同じ。
国公立の医学部医学科は私立に比べて偏差値が高くなる=入試難易度が高くなりがちです。

 

医学部は中期日程での入試を開催する学校はありませんし、後期日程を開催している学校も全50校のうち18校と半分以下。

 

つまり、多くの国公立大学が「難しい上に、受験チャンスは年1回」となってしまうのです。
受験回数を増やすためにも、私立まで視野を広く持って受験するようにしましょう。

 

再受験・30代以上の入学者に寛容な大学を選ぶ

どうしても行きたい大学、憧れの大学がある人もいるでしょう。
しかし、上掲の「30代の医学部入学の実績」を見ても分かるように、30代以上の受験者に寛容な大学とそうではない大学は存在します。

 

国公立大学なら滋賀医科大学・島根大学・富山大学が比較的寛容と言えるでしょう。
私立大学なら杏林大学・聖マリアンナ医科大学などが再受験に寛容と言われています。

 

「自分が行きたい医学部医学科が再受験に寛容かわからない」という時は、オープンキャンパスに行って実際に先輩に質問してみるといいでしょう。
「再受験生はいるか」「30代以上の同級生はいるか」を聞いてみれば、一発でその大学の寛容さが分かります。

 

大学受験は自分が学校を「選ぶ」だけでなく、学校側から「選ばれる」立場でもあります。
自分がどこに行きたいか、も重要ですが、「どの大学なら自分を受け入れてくれるか」も考えた戦略が必要です。

 

再受験に寛容な大学を知りたい!という人はこちらの記事も参照してみてください。

 

こちらは、実際に再受験で合格された人のインタビューです。
再受験した理由や、面接で何を聞かれたかをお伺いしています。

 

 

面接官が納得する志望動機を用意する

医学部の入試では必須の面接。
再受験では当然「なぜ再受験するに至ったのか」について聞かれるでしょう。

「医師として活躍する年数は短くなるが、それ以上のメリットを社会や患者に提供できる」「それでも医師になりたい」と面接官を納得させられる回答が言えなければ、マイナスイメージになってしまいます。

また、30代というと結婚や子育てなどのライフイベントも起こりやすい時期。
それらについてどう考えているのか聞かれる想定もしておくべきでしょう。

志望動機を充実させることで、「30代の今、医学部に入学する必要性」を大学に伝えられるはずです。

 

30代でも医学部に入れる!

今記事では30代でも医学部に入れるかどうかと、実際にどのくらいの人が入学しているか、30代で医学部医学科に入るためのコツをご紹介しました。

・30代でも医学部には入れる
・再受験と編入なら、再受験がオススメ
・再受験に寛容な大学を選び、志望動機を充実させることで合格可能性が高まる

 

10代や20代でも難しいのが医学部入試。

30代になると、勉強するための体力や集中力は落ちるため、更に合格のハードルは高くなります。

しかし、30代・40代でも医学部医学科に合格している人が毎年いるのは事実。
しっかり勉強をし、対策をして臨めば合格を勝ち取れるでしょう。

 

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