2022年度【英検準1級以上】を持っていると有利な医学部医学科はここ!

医学部入試情報

「わかりやすい英語力の指標になる」と受験している人も多い英検。

 

文部科学省の「大学入試のあり方に関する検討会議」により、共通テストへの導入は「実現は困難であると言わざるを得ない」と言われてしまいましたが、もし英検を医学部受験に利用できるのであれば、一般受験や共通テストと受験タイミングをずらせますよね。

 

そうなれば、数学や科学などに勉強時間をより割けるはず。

 

今回の記事では、医学部の一般入試で英検などが利用できるのかどうかを解説します。

・入試目的で英検を受ける意味はある?
・英語の外部受験を利用できる大学はどこ?

高い級を持っていれば、他学部では共通テストや一般試験の英語が加点されたり、試験そのものが免除されることも多い英検。
医学部ではどうなのでしょうか?

 

医学部受験で英検を受ける意味はある?

結論から言ってしまうと、医学部受験において「受験のために、積極的に英検の級を取得する必要はあまりない」と言えるでしょう。

 

というのも、現状ではあまり英検等の英語の外部試験を入試に利用している大学がないため、頑張って受験してもその資格そのものが効力を発揮する場所があまり存在しないのです。

 

医学部受験と外部テストでは求められる語彙なども異なってきますし、共通テストへの導入も見送られてしまった以上、入試を目的として受験する意味は現状あまりありません。

 

純粋に『英語力の向上』などを目的として英語の外部試験を受験して、その結果大学入試にも利用できたらラッキー、くらいの気持ちでいるといいでしょう。

 

ただし、一般入試では採用していなくとも、推薦入試時の出願要件や参考資料として英語の4技能テストを利用する場合もあります。
学校推薦や自己推薦での入試も視野に入れている人は、目標の学校によっては受験を検討してもいいかもしれません。

 

どの外部受験を受けるのがいい?

入試において利用される代表的な英語の外部試験は以下の通り。

・ケンブリッジ英検
・実用英語技能検定(英検)
・IELTS
・TEAP
・GTEC
・TOEFL iBT
・TOEIC L&R / TOEIC S&W

試験会場が多く、受験料的にも受験しやすく、馴染みもあり対策もしやすいため中でもおすすめになるのが英検です。
GTEC・TEAPも多くの大学でスコアを利用可能です。

 

TOEFL iBTは主に留学する際にスコアが要求されるため、海外での実習を希望する人は選択肢に入るかもしれません。

 

TOEICはビジネス向きで語彙が入試とは違いますし、採用大学も少ないのであまり優先順位は高くないでしょう。

 

いつ頃受験するのがいい?

外部の英語試験を利用する場合、2年間程度の有効期限がついています。
つまり、もし高校2年生の時に英検準1級に合格できていれば、高校3年生の入試時にそのスコアを利用して出願できるのです。

 

入試目的にあえて受験をする必要はありませんが、高校2年生までに英語力の向上や先取り学習のために受験しておくと、後で活用できるかもしれません。

 

外部受験を利用できる大学は?

では、外部受験を実際に利用できる大学はどこなのでしょうか。
一般入試で利用できる大学(一般入試で利用可能な大学で推薦入試も採用している場合はそちらも)をご紹介します。

 

英検を使える医学部医学科・国立大学編

 

一般入試で外部の英語試験を利用可能な大学は、広島大学・佐賀大学・鹿児島大学の3つです。

大学名 試験 利用可能な検定試験 対応内容
広島大学
入試要項
一般選抜

(前期・後期)

・ケンブリッジ英検:160以上

・英検:準一級以上

・GTEC(CBTタイプ):1190以上

・IELTS:5.5以上

・TEAP(4技能):309以上

・TEAP CBT(4技能):600以上

・TOEFL iBT テスト:72以上

・TOEIC L&R及びS&W(S&Wのスコアを2.5倍にして合算):1560以上

大学入学共通テストの外国語(英語)の得点を満点とみなす
広島大学光り輝き入試

(総合型選抜・Ⅱ型

(大学入学共通テストを課す選抜))

大学入学共通テストの外国語(英語)の得点を満点とみなす
広島大学光り輝き入試

(学校推薦型選抜・ふるさと枠)

大学入学共通テストの外国語(英語)の得点が 200 点満点中180 点以上の場合:満点とみなす

160 点~179 点の場合:10点加算

佐賀大学
入試要項
一般選抜

(前期・後期)

・英検(英検 CSE スコア2.0 英検 CBT,英検 S-CBT,英検 S-Interview,英検

(従来型)全て含む)

・ TEAP(4技能)

・ GTEC(4技能) Advanced,Basic,CBT タイプ(オフィシャルスコアに限る)

・ TOEFL iBT

・大学独自の換算表(下部参照)を使い、大学入学共通テスト(英語)の成績に換算

・検定試験の換算結果と大学入学共通テストの点数を比較し、高い方を入試に利用

鹿児島大学
入試要項
一般選抜

(前期・後期)

学校推薦型選抜Ⅱ

・ケンブリッジ英検:FCE以上

・英検:準一級以上(英検CBT・S−CBT含む)

・GTEC:1250点以上(CBTタイプのみ)

・IELTS:5.5以上

・TEAP:334点以上

・TOEFL iBT:72点以上

・TOEIC L&R / TOEIC S&W:1095点以上(L&R785点以上かつS&W310点以上)

大学入学共通テストの点数が80%以上の場合:満点とみなす

80%未満の場合:点数を1.25倍する

(リーディングとリスニングそれぞれで計算する)

ちなみに、佐賀大学の換算方法は以下のようになります。

英検 TEAP GTEC(4技能) TOEFL iBT 共通テスト(英語)得点率
2250以上 270以上 1100以上 61以上 90%
2150〜2249 235〜269 1000〜1099 52〜60 80%
2050〜2149 220〜234 900〜999 45〜51 70%
2049以下 219以下 899以下 44以下 対象外

共通テストでの点数の加算・もしくは読み替えが行われるので、少しだけ共通テスト分の点数が有利になります。

 

英検を使える医学部医学科・私立大学編

 

外部検定試験を一般入試で利用可能な私立大学は、順天堂大学・兵庫医科大学・福岡大学の3つです。

大学名 試験 利用可能な検定試験 対応内容
順天堂大学
入試要項
一般選抜B ・ケンブリッジ英検:140以上

・英検:1980以上

・TOEFL iBT:42 以上

・IELTS:4.0 以上

・TEAP:225以上

・TEAP CBT:420以上

・GTEC CBT:960以上

・出願要件の1つ

・点数により、英語の得点に最大25点加算

研究医特別選抜 ・ケンブリッジ英検:160以上

・英検:2304以上

・TOEFL iBT:72 以上

・IELTS:5.5 以上

・TEAP:309以上

・TEAP CBT:600以上

・GTEC CBT:1190以上

出願要件の1つ
兵庫医科大学
入試要項
一般選抜B(高大接続型) ・英検(英検CBT、英検S-CBT、英検S-Interviewを含む):2級以上

・GTEC(CBTタイプ):960点以上

・IELTS(Academic Moduleに限る):4.0以上

・TEAP(TEAP CBTを除く):225点以上

・出願要件の1つ

・書類審査時に点数化あり

福岡大学
入試要項
共通テスト利用型(Ⅰ期) ・ケンブリッジ英検:140以上

・英検:2級(1950)以上

・GTEC:960以上

・IELTS(Academic):4.0以上

・TEAP:225以上

・TEAP CBT:420以上

・TOEFL iBT:42以上

満点を上限として加点(得点により20点もしくは40点)

上記以外にも、慈恵医科大学ではスコアを提出すると「参考資料」として利用されます。
金沢大学や横浜市立大学など、一般入試では採用していないものの推薦入試の一形態として出願要件に採用しているケースも存在しますが、あまり数は多くありません。

英検よりも受験英語対策を!

英検やTEAPなどの外部検定試験が利用できる医学部は、2022年度でもあまりまりません。
共通テストでも採用が見送られてしまったため、英検対策をするよりも受験対策に時間を充てたほうがより効率よく点数を伸ばせるでしょう。

もし英検などを受験するのであれば、高校2年生までがおすすめ。
「英語力を伸ばすための手段」と考えてチャレンジするといいかもしれませんね。

 

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