医学部の理科選択は物理と生物どちらを選択? それぞれのメリット、デメリットを紹介します

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それぞれのメリット、デメリットを紹介します

医学部の理科選択とは?

医学部の理科選択とは、共通テストと2次試験において、物理、生物、化学の3科目の中から2科目を選んで受験することです。

基本的には、自分の好きな科目、興味のある科目を高校で選択し、大学受験でもその科目を選択することになります。

医学部を受験する人は、ほぼ全員が、物理・化学を選択するか、生物・化学を選択するかに分かれますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。

本日は、そのあたりの点を解説します。

物理を選ばないといけない大学がある?

佐賀大学医学部の場合、共通テストと2次試験において、物理と化学を選択しなければいけませんが、それ以外の医学部では、物理・生物・化学のうち、どの2科目を選んでも問題ありません。

ただし、以下に挙げるように、物理と生物を選ぶ人は、科目同士の関連度や組み合わせの相性上、全くと言って良いほどいないようです。

選択の割合は?

令和2年度の理系受験者の科目選択では、物理と化学を選んだ人が134,641人(74.0%)、生物と化学を選んだ人が45,309(24.9%)人、物理と生物を選んだ人が860人(0.5%)となっています。

ちなみに、残りの0.6%は、地学を選んだ人になります。

地学を選択することができる医学部は、極めて限られていますので、あらかじめ大学の募集要項を見て、確認してみてください。

でも、地学を選んでしまうと、他の医学部の併願がしにくくなりますので、物理・生物・化学の中から選択することをお勧めします。

物理のメリット、デメリット

まず、数学が得意な人は、物理という科目の本質的理解が容易に済むため、物理も高得点を取りやすいというメリットがあります。

また、暗記量が、生物・化学に比べて少ないのも物理の特徴で、このあたりが物理選択者が多い理由の一つであるようです。

ただし、一度計算ミスをしてしまうと、芋づる式にどんどん失点してしまう可能性があるというのも、物理のデメリットです。

生物のメリット、デメリット

まず、生物のデメリットは、暗記量が多いことにあります。

生物の暗記量は、物理より多いのはもちろん、化学よりも多いと言われており、このあたりが生物を選択する人が少ない理由のようです。

でも、生物には、安定して高得点を狙いやすいというメリットもあります。

計算ミスにより芋づる式に失点してしまう恐怖がある物理と違い、独立した問題が多いため、資料読解力と論理的思考が長けている受験生であれば、生物で得点を固めることができます。

入学後に有利なのは?

大学入学後に学ぶ「医学」という学問の基礎となる「生物」に感性豊かな高校生のうちから習熟しておくことは、高校卒業後の人生のうえで、有利になると言えます。

医学部に進学した場合、医学の基盤になるのは生物・化学ですから、物理と化学を入試で選択した人は、大学入学後に生物分野の膨大な暗記をこなさなければならなくなります。

もちろん、大学1年次には教養科目として物理も履修することになると思いますが、「医学物理学」と呼ばれる学問を専攻する場合を除いて、医学と物理が直接関わることはなさそうです。

逆に言うと、大学に入ってから物理を学び始めることは、全く苦でないと言えます。

なぜなら、大学で履修する物理のコースは既習・未習で分かれていることが多いため、大学受験で物理を選択していなくても安心して学べるほか、物理の暗記量は少ないからです。

いかがでしたか。

以上の内容を踏まえ、自分の得意・不得意なども考えながら、理科選択の科目を決めてみてください。

 

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