【国公立医学部の合格体験記】 横市大と神戸大の2次試験対策を紹介!

医学部別の合格体験記

今回は国公立医学部に進学した医学生2名にインタビューをしました。

横浜市立大学、神戸大学に進学した医学生です。順番に紹介していきますね。

杏林・慶応に進学した医学生へのインタビューはこちらからご覧ください。

クローズアップ写真のピンクの桜

面接について詳しく解説! 横市Kさん

横浜市立大学2年のKさんに、医学部受験のきっかけ、勉強法、2次試験対策についてお話を伺いました。

【お話を聞いた方】
Kさん
【学校・学年】
横浜市立大学医学部2年生
【現役・既卒】
1浪

医学部に合格するまでの道のり

– 医師になろうと思ったきっかけはなんですか。
Kさん:小学校の頃、なんとなく卒業文集に書いていたのが最初ですかね。

最大の転機だったのは高三のときですね。
祖父が膵臓がんと診断されて。
その時は5月だったんですけど、余命3ヶ月と診断されて、高3の夏、7月に亡くなりました。
病気を持ちながら生活していた印象が残っています。

 

– そこから受験勉強を始めた感じでしょうか。
Kさん:高3の夏は全然勉強していませんでした。
高三の5月までバスケしていて、真面目に勉強し始めたのは11月です。
切り替えができなかったんですよね。
もともと浪人を視野に入れていたというのもありますが……
センター前、入試が近くなってきてやっと明確になりました。

現役で落ちたのは化学が足を引っ張っていたからだと思います。
あと数Ⅲもダメだったかな。
物理は直前期に頑張って、人並みにはできたと思うので。

 

化学は有機や無機があって、予習復習料に圧倒されてしまいました。
苦手だけれどあまり勉強しなかったんですよね。

 

将来の医師像について

– 将来、どんな医師になりたいと考えていますか?
Kさん:医学部で勉強してきて、自分は「病気の原因を探る」方に関心があることが分かってきました。
外科より内科系ですね。

医師像はちゃんとは描けていないんですが、手術で直す人というよりは、病気を抱えて生きていく人の支援に携わりたいですね。
高齢化も進み、病気と付き合いながら生きていかなければならない人も多いじゃないですか。
そういう人を見たりとか、「体調が悪いが、どこが悪いかわからない」という時にかかれる総合診療医になりたいです。

お手伝いします。テーブルに座ってペンを持ち、喜びを表現する明るく楽しいポジティブな小児科医

 

合計6校 Kさんが2次試験で聞かれた内容を一挙紹介

・横浜市立大学医学部
・防衛医科大学校
・日本医科大学
・国際医療福祉大学医学部
・順天堂大学医学部
・慈恵医科大学

について、

・面接時間
・雰囲気
・何を質問されたか

を中心に教えていただきましたよ!

 

その他の医学部についての二次試験の体験を知りたい方はこちらの記事もどうぞ!
金沢医科大学
杏林大学
近畿大学
女子医
埼玉医大
慶応大学
こちらの記事では、面接テクニックについてもご紹介しています。

– そもそも、Kさんはどうやって二次試験の面接について情報収集をしたのですか?
Kさん:学校のパンフレットやHP、前年度の入試を受けている人への聞き取りなどですね。
これらから試験内容や面接内容をリサーチして臨みました。

横浜市立大学医学部

Kさん:試験時間は10分程度、穏やかで重くはない雰囲気でした。
・医学部志望理由
・何科の医師になりたいか
・他にどこの大学を受けているか
・(上記を受け)そこも合格したらどちらに進むか
を聞かれました。

私は「小さい頃から横浜市民だったので、横浜の地域に根ざした総合診療医になりたい」と答えました。
また、横市のカリキュラムについても質問されたため、しっかり学校案内などを読んでおくと良いでしょう。

 

防衛医科大学校

Kさん:防衛医大の面接は3つの日程に分かれており、泊まり込みで行われました。

1日目に小論文・面接
2日目に身体測定がありました。

面接は3:1で、女性の面接官が1人いらっしゃいました。

・なぜ防衛医大を選んだのか
・いざとなったら医官になるわけだが、そのことについてどう考えているか

を聞かれました。

 

日本医科大学

Kさん:日医はディスカッション形式のグループ面接と、個人面接両方ありました。
グループ面接は6人ぐらいで組まされ、30分程度の試験でした。
グループ面接では、

・臓器移植など、医療系のトピック

を与えられ、「それについてどう思うか」を考えて発言します。
順番ではなく、意見のある人から挙手する形式ですが、試験時間が30分もあるので1人複数回答えることになります。

 

国際医療福祉大学医学部

Kさん:国際医療は穏やかですが、面接時間が長いです。
1人あたり1時間位かかります。
大学の志望理由や医学部を志す理由などの定番の質問以外に、

・救急車の有料化への是非

など、考えさせる質問もあります。
これは答えるとどんどん突っ込まれて深堀りされていきます。

 

順天堂大学医学部

Kさん:順天では「賞状やトロフィーなど、自分についての資料」を持っていって面接することが定番のスタイルとなります。

私は、小学校6年の時書いた生い立ちの記録や日記、小学校5年生のときに入賞した太陽電池のコンクールの賞状やパンフレット、通知表などを一つの冊子にまとめて持参しました。

Kさんが入試に持参した日記

 

・一次試験の際に書いた小論文についての質問
・持参した資料についての質問

が志望理由などの他に聞かれます。
一次試験の時に書いたことを思い出すようにしなければいけません。

 

– 一次試験の際に小論文があるんですね。
Kさん:はい。
写真を見て、指示に従って800字程度の内容を書きます。
最初は写真の中で注目した点を描写し、次にその描写から考えられることを書いて9割以上を埋めるようにします。

 

慈恵医科大学

Kさん:慈恵はMMI(multiple mini interview)と言われる、先生5人のところをそれぞれ制限時間5分ずつで回っていくスタイルです。

・自分の成績について
・志望理由
・写真を見て一言
・理想の医師像

などについて聞かれました。
理想の医師像については圧迫面接でしたね。

 

受験生へのアドバイス

– 受験生への教訓などありますか?
Kさん:自分は1浪の時は得意科目ばかり極めてしまいました。
数学もⅠAⅡBしかやりませんでしたし、化学も苦手だったので勉強しませんでした。
どうしても得意教科に流れていきがちなんですよね。

だから、苦手教科から手を付けるようにすると良いと思います。

開いた本

コツコツ基礎を固めた! 神戸大Kさん

現役合格された神戸大学1年生のKさんに、勉強法やオススメ参考書、神戸大学の2次試験についてお話を伺いました。

【お話を聞いた方】
Kさん
【学校・学年】
神戸大学医学部1年生
【現役・既卒】
現役

医学部にこだわりがあったわけではなかった

– なぜ医学部を志望したのですか?
Kさん:もともと医師になろうというつもりはあまりありませんでした。
高校の頃は人体の研究に興味があったんですよね。

だから、進学先として理学部・工学部・医学部で迷いました。
その時知り合いの理学部の教授に、『人体のことについて知識を欲しいなら医学部を』と勧められ、まずは人についてよく知ろうと思い医学部に進むことを決意しました。
今のところ、将来的にも研究の道に進みたいと考えています。

 

数学では計算力の育成が1番効果的だった

– 自分にとって最も効果的だったと思う勉強法はなんですか?
Kさん:特に効果があったのは計算問題ですね。

最後の方は、計算問題を昼休みに常に解いていました。
友人には「今更何やってんだよ(笑)」とバカにされましたが、計算の速さを身につける必要があると思ったので。

実際に、センター試験はスピード勝負なので役に立ちました。
難問ももちろん解いていましたが、計算ミスを頻発するのが自分の癖だったので、それを克服するためにも計算問題は良かったです。

 

– 一番役に立った参考書はなんですか?
Kさん:私はかなり大量に参考書を買ったタイプなのですが、一番気に入ったのは東京出版の数学ですね。
大学への数学シリーズは5−6冊買いましたね。
中でもスタンダード演習で基礎を固めました。

問題がいいのはもちろん、雑誌なので問題集のような硬い感じがないところが良かったです。
合格した人の言葉や、問題を解きながらどう考えていたかの実況なども乗っていたので、楽しみながらやれました。

格式張った感じじゃないので、特に数学好きの人におすすめの参考書です。

数学のクイズ用紙の上に赤鉛筆

 

神戸大学医学部の二次試験での質問 模擬面接で対策

– 神戸大学の二次試験では何を聞かれましたか?
Kさん:自分はAOも受験したので特殊だとは思うのですが、8個くらい質問されました。
内容は、

1. 老齢期の患者の不安を取り除くために必要なことはなんだと思うか
2. 出生前診断の是非について
3. 医師の働き方改革に必要なことについて
4. 女性医師の復帰について(出産・育児など)
5. ノーベル医学生物学の日本人を一人あげ、その人の研究について述べる
6. 肺がんを患っている患者の痛みで苦しんでいる。あなたはどう対応するか
7. どのように国際的に活躍しようと思っているか
8. 国際的な患者の受け渡しにおける問題点について

でした。7個目と8個目は英語での質疑応答になります。

どれも一問一答では終わらず、自分の回答についてさらに質問が来ます。

 

– 中でも難しかった質問はありますか?
Kさん:3番と8番の質問が難しかったですね。
3番は、
「患者の痛みを取る努力をする」と答えたのですが、
「それでも痛みがとれないならどうするか」と更に聞かれました。

「いろんな人に相談して対応する」と答えても、
「それでも効果がなく、楽にしてくれと言われたらどうするか」
とどんどん追求されて、最終的には「わかりません」と答えてしまいました。
今でも難しい質問だなと思っています。

 

8番は、最初英語が聞き取れませんでした。
英語で質問が来るということは分かっていたのですが……聞き取りも回答も難しかったですね。

 

– 面接内容についての情報はどうやって収集しましたか?
Kさん:塾の先生からの情報などですね。
模擬面接もしてくれたので、質問のされ方などをシミュレーションできました。
面接対策の教科書なども役に立ちました。

高校3年生へのアドバイス

– 最後に、医学部を目指す高校3年生へのアドバイスをお願いします。
Kさん:今はラストスパート。
少しでも弱いと思うところに集中してください。
他のおろそかな部分もフォローしつつ、とにかくやり続けるしかないかなと。

腹を括って、覚悟決めて。
とにかく頑張って乗り切るしかないです。

 

今回は国公立医学部に合格した2名にお話を伺いました。

2次試験の内容についても詳しく話してくださり参考になりましたね!

受験生は「苦手教科や弱い部分を固める」というお2人のアドバイスをぜひ実践してみてください!

 

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