【速報2022】徳島大学医学部の最新情報!国際交流を重視!個別試験は数学と英語のみ
本日は、国立大学医学部に「管理栄養士になれるコースである医科栄養学科」があることで知られている徳島大学医学部に焦点を絞って、その全貌を解説・分析します。
Contents
徳島大学医学部の最新情報
理系学部が6つある理系型の徳島大学
徳島大学について詳しく知っている高校生は、おそらく地元の人が多いでしょう。「3大都市圏に住んでいるが徳島大学に詳しい」という若い人は、あまりいないと思います。実は徳島大学は、「理系に特化した国立大学」なのです。
2022年現在、徳島大学には6つの学部があり、それぞれ医学部、歯学部、薬学部、理工学部、総合科学部、そして平成28年度からオープンした生物資源産業学部です。生物資源産業学部は、公式英語名を「Faculty of Bioscience and Bioindustry」と言い、農学系でありながら学際的であり、また産学連携を前提とした実学的な学部です。従来なら大学院で実践する内容を、高校で学ぶ理系科目をもとに学部でやってしまうという、大変な意欲を感じさせる新設学部です。
また、古くからの学部も健在で、同様に意欲的です。理工学部は評判が高く、歯学部と薬学部は実践的・実学的な学部であり、医学部はその両方の高評価を得ています。なお、歯学部と薬学部にあっては、歯学科と薬学科は6年間、それ以外の学科は4年間ですから注意しましょう。このことは高校生にとっては非常に重要だと思いますが、公式サイトを見ても分かりやすい場所に明記がありません。重要な点に関して少しでも疑問があるときは、大学に電話で問い合わせましょう! 「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」といいます。
徳島大学医学部は海外留学や国際交流に一層の力を入れる
では徳島大学医学部についてです。先述したように、医学科、保健学科の他に、「医科栄養学科」があります。医学科はもちろん6年間ですが、医科栄養学科も保健学科と同じく4年間です。
保健学科には、「看護学専攻」「放射線技術科学専攻」「検査技術科学専攻」の3専攻が敷かれており、それぞれ専門資格を取得して、専門職として医療に従事します。
医科栄養学科は、国立大学医学部にある栄養学のコースとしては唯一のもので、「医学に立脚した栄養学の教育研究」を実践しており、大変興味深いものです。
なお、医学部生全体を対象にした「医学部だより」が毎年発行されており、最新版の第45号は2022年10月1日に発行されたばかりです。読んでみると、「医学部の国際交流」と題された医学部長のメッセージから始まります。徳島大学医学部は、これまで以上に積極的に海外留学や国際交流を発展させていくという趣旨です。
「医学部だより」は全号、以下のリンクより閲読できます。
また、医学部のみならず、徳島大学全体が留学や国際交流に力を入れています。短期留学やオンライン留学を始め、交換留学、(留学生や海外学生との)国際交流などが全面的にサポートされている態勢で、海外留学のための奨学金も充実しており、検討の価値があります。これらは、「徳島大学インターナショナルオフィス」によって運営・統括されています。
同組織は「グローバルパーソン集中プログラム」も管轄しており、徳島大学がいかに留学や国際交流に力を入れているかを感じることができます。徳島という地域は日本の四国地方の一部ですが、徳島大学に行って留学すれば、自分の領域が全世界に広がります。「医学部に行きたいけど、留学もしたい。国立大学に進学したい」という欲求を満たすことができるのが徳島大学医学部です。
インターナショナルオフィスの「海外留学と英語学習に関心のある皆さんへ」という紹介動画にもありますが、留学では本当にたくさんの輝くものを手に入れることができます。先ほどの「医学部だより」においても、医学部長が同様のことを述べています。
それに加えて、たとえば医学部長は「ちょっと意外だけど、留学先で知り合った日本人との絆も深くて特殊なものになる」という趣旨のことを言っていました。私も、まったく同感します。というのも、私自身、留学先の欧州の古都で知り合った、日本人の(当時の)独文科生や音大生とのつながりは、不思議なことにまだ続いていて、連絡が絶えることがないからです。そして何よりも、北欧の夏のような柔らかな日差しが注ぐ中庭で、教会の鐘の音が響き渡る中、欧州の田舎町でしか味わえない「歴史的な雰囲気」と「落ち着いた佇まい」の中で会話を交わした人たちのことは決して忘れません。
日本は豊かな国ですが閉じられた島国であり、文化的、環境的、精神的、人間関係的にも内向きで国内志向なのが特徴です。語学教育に力を入れて国際競争力のある人材を育てている欧州や東南アジアとも、事情が違います。昨今は、「留学に行く人は減っているけれど、仕事で海外に行く機会は増えた」などと言われていますが、医学部生だからと言って留学に行かないのはもったいないです。
普通であれば海外勤務・海外転勤のない医師になるからこそ、学生時代に留学することで得られるものは厖大(ぼうだい)です。海外との結びつきが薄く減少傾向にさえある日本において、「留学に興味のある人が、勇気さえ振り絞れば、海外で勉強できる」という環境を実現するために、徳島大学のような留学支援体制は不可欠です。ぜひ海外に興味のある医学部受験生は、徳島大学医学部を足掛かりにして海外留学し、国際的視野の豊かな医師になってみてはいかがでしょうか。
医学科の前期日程入試は「受験者123名」「合格者72名」で倍率1.7倍
そんな徳島大学医学部の入試ですが、大学側から詳しいデータが提供されています。
医学科の一般入試前期日程は、今年実施された令和4年度入試において、「64名の募集、171名が志願、123名が受験、72名が合格」でした。志願したものの受験を辞退する人が多かったことで、受験者数と合格者数をもとにした「実質的倍率」は1.70倍です。
「パスナビ」によると、医学科の前期日程の「共通テスト得点率」は76パーセント、偏差値は62.5です。医科栄養学科や保健学科は偏差値50.0ですから、やはり医学科が難関であることには変わりませんが、「国立医学部に入って、留学などをして英語力も磨いて、国際的な医師になりたい」という人にとって、学力に自信がなくても一念発起して挑戦できるレベルです。自分の人生を切り開く気持ちで、明るく安定した未来のために、ぜひ頑張ってみましょう! 医学部専門予備校に受験戦略や勉強計画を練ってもらうのも一案です。
医学科を含む、医学部の全ての学科・専攻の詳細データを添付します。
医学科の合格最低点は905点(1300点満点)
「一般選抜合格者の最高点、最低点、平均点」もデータ化されて公表されています。それによると、医学科は、「共通テスト900点、個別試験400点」の総合1300点の入試において、合格者の最高点は1076点、最低点は905点です。割と幅のあるほうで、筆記試験でミスを犯してしまった受験生でも合格の可能性が残されています。なお、医学科は後期日程の入試は行っていません。
こちらも、医学科以外の学科のデータも分かるように載せておきますので、これからの時期の実践演習や総仕上げにあたって参考にしてみてください。
なお、なかなか見つけにくいページなのですが、公式の「入試情報・入試データ」を一覧にしているページがあります。とても便利なページなので、ご紹介します。「過去入試問題」や「志願者・入学者の都道府県別状況」といった貴重なデータにも触れることができますので、活用してみてください。
医学科の令和5年度入試は定員100名で前期日程55名
徳島大学に関しても、令和5年度入試のための「入学者選抜要項」は既に公表されており、医学部に関する最新情報も得ることができます。それによると、医学科の定員は100名で、前期日程で55名の募集、総合型選抜で8名の募集、学校推薦型選抜Ⅱで37名の募集です。ただし、医学科に関しては、あくまで「予定」であり、「医学部医学科の募集人員は、現在調整中です。確定次第、本学ホームページ等でお知らせします」と但し書きがあります。
これは、日本国内の医師不足等に基づく「医学部医学科の定員調整や臨時増員」という国の指針に関わるもので、最終的に文科省や厚労省などの官公庁が定員増の申請を認可するかによります。徳島大学だけに限った事情ではありませんので、医学部受験生は少し混乱する人もいるかもしれませんが、医学科の最終的な募集人数は、大学ホームページをチェックして最新情報を確かめるようにしましょう!
ちなみに、当メディアMedichenでは、医学部の定員に関する情報をまとめた記事がいくつかありますが、以下の記事は「歴史的背景や社会的事情を分析しながら医学部の定員推移について論じている」という点で、おススメできます。ぜひ時間のある時にお目通しください。(やはり地方における医師不足が顕著であるため、地域医療を発展させるための「地域枠」などの増員が見込まれます。)
徳島大学の選抜要項や募集要項は、すべて以下のページから閲覧・ダウンロードできます。
個別試験が「英語と数学のみ」!医学科の前期日程入試
徳島大学医学部医学科は、先述したとおり今後の令和5年度入試において、「学校推薦型選抜Ⅱで37名の募集」を行う予定ですが、一般枠が20名で地域枠が17名の予定です。3大都市圏をはじめとして徳島から離れた街に住んでいる受験生も「一般枠」で出願できる可能性がありますので、ぜひ検討してみてください!
なお、最新版の入学者選抜要項によれば、医学科の前期日程の入試科目は以下の通りになります。よく知られているように、個別試験が「数学と英語」のみで理科が無いのが非常に大きな特徴です。もともと文系志望だったりして「理科が苦手」「英語が得意」という医学部受験生には、大きなチャンスが与えられる医学部医学科になります。そのほか、集団面接があるのも特徴の一つです。
ちなみに、先述したとおり、医学科は後期日程では入試を行いません。(私は個人的には、医学部に入ったら化学や生物の知識が重要になると思うのですが、やはり数学は国立大学にとって理系大学生の基礎的教養なのでしょうね・・・)
では、徳島大学医学部については、重要な点はほぼ書き尽くした感があります。ぜひ前向きに受験勉強に取り組んで、合格のために重要になってくるこれからの時期を、有意義に過ごしてください!
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