医学部学士編入を独学で突破する最強の勉強法

医学部入試情報

このサイトをお読みの方の中には、「医学部の学士編入を考えており、独学で勉強する方法を知りたい」という方もいらっしゃると思います。本日は、そんな方のために、医学に学士編入するために最適な勉強法や勉強時間がわかるよう、お役立ち情報を提供していきますよ。

医学部学士編入は独学でも可能?

結論から言いますと、医学部学士編入は独学でも可能です。

ただし、働きながらの勉強に耐える体力や、仕事が忙しいからとついついサボってしまいそうな慢心に打ち勝つ精神力、働きながらでも疲れていても計画的に勉強を進めていく高度な自己プランニング能力などが必要です。

また、医学部編入の学力試験は、「英語+生命科学」が課される大学と、「英語+生命科学+物理・化学」が課される大学がありますが(さらに数学が課される大学もあります)、英語と生命科学の学力が足りておらず問題を抱えているならば、物理・化学には手を出さずにまずは英語と生命科学を勉強し、物理や化学が課されない大学の学士編入試験受験を考えましょう。また、英語だけは独学ではなかなか力がつかないので、英語の力が不足している人は、CDがついている参考書を買って電車の中で聞いて繰り返し発音したり、英語だけ予備校の短期集中講座を受けたりと、いろいろと工夫するとよいでしょう。

医学部に学士編入するために必要な勉強時間は?

では、医学部に学士編入するために必要な勉強時間は、どれくらいなのでしょうか?

その答えは、きっぱり言ってしまうと、「個人個人によって異なり、現在の英語力などの学力による。また、高校で生物や、物理・化学を履修したか、履修したのならばどの段階まで(生物1、生物2など)履修したか、そして現在どこまで覚えているか」ということになります。でも、そんな曖昧な回答では皆さん困ってしまうと思うので、だいたいの目安を提示しておきます。

ここでは、面接や小論文(課題作文)、志望理由書以外の受験科目を、「英語+生命科学」である場合と「英語+生命科学+物理・化学」である場合に絞って話を進めますね。早稲田大学や慶應義塾大学の入試で合格できる標準レベルの学力のある人の場合、「生命科学に1000時間を費やす」のが一つの目安になると言えます。

また英語に関していうと、TOEICに換算して800点以上の英語力がある人はそのままの英語力でも勝負できますが、英語力をTOEICに換算すると500点であるなど、英語力が不十分な人はさらに500~1000時間の勉強時間が英語で必要とされると言えます。いずれにしても、生命科学に1000時間以上の勉強時間をかけることが、どの医学部に学士編入するにしても必須となります。

1年間で1000時間の勉強を終わらせようとすると、毎日3時間弱やり続ければよい算段になります。医学部を再受験する場合、学士編入であっても一般入試であっても、また独学であっても独学でなくても、勉強時間を確保するために職を辞してしまうことは社会的にお薦めできません。出勤前の時間、電車の中などのスキマ時間、昼休み、勤務後の時間など、なんとか時間を絞り出して、働きながら毎日3時間の勉強時間を確保できれば、それに越したことはありません。

もちろん、普通の高校生や浪人生と違って、仕事のストレスや疲れなどとも闘っていかなければなりませんから、平日に無理して時間を捻出して精神的にバテてしまう場合、仕事に支障をきたしてしまう場合は、土日や有休などを効果的に利用する必要があります。仮に、土日と有休を合わせて1か月に10日の休みを取れるとすると、休みの日に6時間を生命科学に費やせば1か月で60時間、一年間で720時間が確保できます。

1年間で720時間の勉強時間を確保できるならば、英語が得意な人は約1.5年、英語力の足りない人は2-3年で合格圏内の学力に到達することが予想されます。実は、帰国子女であったり、英語圏に留学経験があったり、英語圏で勤務した経験があったりと、英語が得意な人は医学部学士編入において圧倒的に有利になります。医学部学士編入の入学試験においては、大学院の入試などと同じく、英語の配点が半分以上に設定されている大学が多く、入試科目が「英語+生命科学」のみの大学医学部であれば、あとは生命科学を勉強するだけで合格圏内に入ることができます。

もし、英語と生命科学の他に、物理と化学が課される大学を受験する場合でも、それらは高校レベルですから、高校で基礎を学び定着している人であれば、それぞれ200-300時間の勉強で取り繕うことができます。この物理とか化学は、あくまで「追加の科目」であり、どの医学部学士編入試験を受けるにしても、確実に合格するためには、英語か生命科学のどちらかが飛びぬけて得点できる必要があります。でも、ここで注意しておきたいのは、高校で生物や地学しか履修していなくて高校レベルの物理と化学の知識がゼロの人や、文系であり物理と化学が極めて苦手な人は、高校レベルの物理と化学をマスターするのに多くの時間が掛かりますし、「おまけの科目」の物理と化学が足を引っ張って最終的に不合格になるかもしれません。そのため、そういう方は物理と化学が課されない医学部学士編入試験を受けるに越したことはないでしょう。それでも、もし合格して入学した後は、物理と化学の知識(特に化学)がないと苦労するでしょうけど・・・。

さて、英語と生命科学の両方の学力が完全に足りていないという人は、受験科目が少ない医学部学士編入においても、5年以上の長期戦を覚悟しておいた方がいいでしょう。私は、個人的には、そういう方は英語から学習を始めるのが良いと思います。英語の勉強をして学力をつければ、医学部に編入できなくても将来仕事で役に立つからです。でも、生命科学、物理、化学、英語を比較すると、最後まで確かな学力が身につかず独学で力をつけにくいのは、英語です。

以上をまとめると、早稲田大学や慶應義塾大学に合格できる標準レベルの学力がある場合、必要な勉強時間は以下の通りです。生命科学は1000時間、英語は1000時間(ただし個々人の学力による)、物理と化学が課される場合はそれぞれ200-300時間(ただし、高校レベルの基礎が身についている人)。

独学で勉強するには? 勉強法のコツ

勉強していく順番ですが、英語、生命科学、物理・化学(物理化学が課される場合)の順に勉強を進めていくとよいでしょう。英語は、医学部編入に失敗したとしても、今後働いてキャリアを積んでいくうえで大きな財産になるからです。少しでも無駄のないように勉強していくのがベストというわけです。

具体的な勉強方法ですが、英語は市販の参考書・問題集で勉強し、TOEICに換算して800点程度の英語力を目指せばよいでしょう。TOEICのスコアを伸ばすにはリスニング対策が欠かせませんが、800点というのはあくまで参考程度でリスニングは必要ではなく、必要なのは英語の筆記試験を突破する学力となります。英語の筆記試験は和訳と英訳が中心となり、市販の大学受験用の英語の参考書・問題集・単語本を使用して仕上げていけば事足ります。

生命科学の勉強法は、「定番の教科書」の重要事項をノートに書きだしたりして丸暗記したら、次は問題演習で知識を定着させ確実に得点できるようにする、という勉強法がオススメです。医学部編入試験のための生命科学のテキストとしては、「KALS」という予備校のテキストや、『Essensial細胞生物学』『医学部編入への生命科学演習』などが定番です。

 

ピックアップ記事

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

【2023年版】 現役医大生が選ぶ医学部予備校おすすめTOP5