【合格体験記】秋田大学医学部医学科に現役合格するまでの道のり

医学部別の合格体験記

「高校3年生の夏まで部活があり、受験勉強が間に合うか心配…」

特に地方の公立高校では、多くの受験生が抱く不安の一つではないでしょうか。

今回は、部活に勤しみながら秋田大学医学部に現役合格した私が、高校3年間をどのように過ごしていたのか振り返ります。

 

高校1,2年生

高校1,2年生は部活が主軸の日々

強豪校の放送部で活動していました。大会や学校行事が近づくと、学校に寝泊りすることも! 優秀な先輩たちから多くのことを学んで練習を重ね、県大会で優勝することもできました。

かなり忙しい部活でしたが、この頃培ったスキルや人脈が数年経った今でも活きています。

 

日々の勉強のポイント

登下校などスキマ時間での英単語学習と、可能な時は数学の予習をするように心がけていました。数学でつまずく人が多いので、予習+復習、時間がない場合はそのどちらかだけでも実践できると良いと思います。

また、理系でありながら元々文系教科の方が得意だったので、いつも英語や国語が得点源でした。受験においても、得意教科があることで気持ちに余裕が生まれました。

 

勉強アプリ「Studyplus」は勉強時間を記録できるだけじゃない!

「Studyplus」は有名な勉強記録アプリです。教材を登録し、何をどれくらい勉強したかを記録することで、自分の頑張りを可視化することができます。

私は高校1年生の頃から現在に至るまでこのアプリを愛用していますが、勉強記録以外にもお勧めしたいポイントがあります。それは、「同じ目標を持つ同級生や先輩の勉強記録を見ることができる」という点です。

他の人が何をどれくらい勉強しているか、知る機会はほとんどありません。学年が違えば尚更ですよね。Studyplusでは「〇〇大学」「医師」などタグを検索することができるので、同じ目標を持つライバルの勉強記録を見ることができます。

低学年のうちに3年生の勉強記録を見れば、この時期にはこういう勉強をするんだという具体的なイメージが持てるわけです。

 

高校3年生:春〜部活引退直後

3年生になる頃には、親しい先輩たちの合格に触れ、「次は私の番だ」という気持ちが大きくなりました。

教科によってはまとめノートを作成

部活は8月頃まであることがわかっていたので、コツコツ進めようと始めたのがまとめノートです。私は書くことで印象付けて覚えられるタイプであり、書くことそのものが好きだったので、自分に合った勉強法でした。

試験で間違えたところやあやふやなところを中心にまとめ、適宜追記することで自分だけの参考書ができました。

日本史のノート。見返して勉強できるよう、キーワードは黄色やオレンジ色など赤シートで隠れる色で。

 

スケジュール帳をフル活用

学校で配られた、受験生向けのスケジュール帳を活用していました。

結果を出すためには何に取り組めば良いのか考え、一ヶ月で達成するためには1日あたりこれくらいの分量をこなして…と計画を立てていきます。ToDoリストを全て達成できる日ばかりではありませんが、振り返ればこれまでの頑張りが目に見えて、自信を持てます。

スケジュール管理はスマホでもできますが、スマホを開くとついついSNSも覗いてしまうという方は多いのではないでしょうか。自分を律するためにも、勉強目的で使う場合はアナログの手帳をお勧めします。

当時のスケジュール帳。一部モザイクをかけています。

 

部活最盛期は一極集中!

多くの受験生が部活を引退して勉強モードに切り替わる3年生の6~7月。私は部活の最盛期を迎えていました。

焦る気持ちもありましたが、部活で悔いを残したくないと思い、ほとんど机に向かっていた記憶がありません。

二兎を追う者は一兎をも得ず、という言葉がある通り、やるべきことがある時は一つに絞って向き合うのが良いかもしれませんね。

 

部活引退、周りと比較して芽生えた焦り

8月頃に部活を引退し、受験生のスタートを切りました。

しかし、その頃既に周りの同級生たちは基礎を固めて応用に進んでおり、これから基礎固めを始める自分とは大きな差があるように思えました。その結果、焦りが芽生え、基礎問題の理解もそこそこにレベルアップを図ろうとしてしまいました。

基礎が重要であることは重々承知していたはずですが…。

結局、しっかりしていない土台の上に積み重ねた知識は脆く、問題演習に本腰を入れたい秋冬になってもう一度基本の見直しをすることになってしまいました。

目指すゴールは人それぞれ。周りと比べる必要は全くありません。本当に必要なことは何かを考え、ブレずに実践しましょう。

 

受験期の過ごし方

勉強時間は無理のない計画を。眠い時は寝よう!

平日は6時間、休日は9時間を目安にしました。できるだけ長く寝たかったので、休日はあまり無理しない時間設定でした。

すぐ眠くなってしまうので、よく机に伏して仮眠をとっていました。眠気は睡眠でしか解消されないと思うので、潔く寝るのが吉です。コーヒーや紅茶などカフェインを摂取してから仮眠をとると良いようです。

ただ、一つ注意点です。ベッドで横になって仮眠をとるのはやめましょう。ハッと目を覚ました頃には、もう夜です。

 

勉強場所を変えると気分転換に

勉強する場所は、気分を切り替えるために午前と午後で変えることが多かったです。同じ学校の中でも、教室と図書館ではかなり雰囲気が違うので良い気分転換になるでしょう。

数学や理科など書くことが必要な教科は机に向かって取り組み、暗記や音読は立って行うなど体勢を変えるのもお勧めです。

集中が途切れてしまったら、一度散歩に出て外の空気を吸うと良いです。意外に思われるかもしれませんが、手洗いや歯磨きもスッキリします。試してみてください。

 

宇宙一わかりやすいお勧め参考書

理科は化学と物理を選択していましたが、『宇宙一わかりやすいシリーズ』がバイブルでした。

かわいいイラストと噛み砕いた解説で、理解のハードルを下げてくれる参考書です。

個人的には化学の方がよりわかりやすい印象で、中でも無機化学は語呂合わせも載っていて一番役立ちました。

教科書を読んだり授業で習ったりしただけでは理解が追いつかないという方にフィットする参考書だと思います。

 

過去問演習で形式に慣れよう

共通テストや個別試験が近づいたら、過去問演習に全力を注ぎましょう。

共通テストに移行してから年度が浅いため蓄積が少ないですが、大手予備校から予想問題集などがたくさん出版されています。

敵を倒すには、まず敵を知ることから。独特の形式に対応できるように練習を重ね、時間配分を細かく設定するようにしましょう。

 

ほとんどの受験生は、試験で満点をとる必要はありません。自分の志望校でどれくらいの得点率が必要か確認し、得意教科・苦手教科で目標得点を設定しましょう。

例えば英語が得意で数学が苦手な人が80%を目標にするなら、英語180/200点、数学140/200点などと設定しても良いわけです。数学は60点落としても良いので、時間のかかる問題を飛ばし、その他に集中して確実に得点していくなどの作戦が立てられます。60点落としても大丈夫と思えば、心の余裕も生まれますね。

 

終わりに

周囲への感謝を忘れずに

受験期は非常に貴重な時間だと思います。

目標・夢に向かって勉強に集中している自分を、家族や周りの人が精神的・経済的に応援して支えてくれています。

つい目先の数字だけに気を取られがちですが、周りへの感謝やリスペクトを忘れないようにしたいものですね。

 

知らないうちにストレスになっているかも…

「ストレス」と聞くと、精神的な負荷を想像します。私自身は、受験期で精神的につらかったことはあまりありませんでした。

しかし、センター試験当日の朝。何度か嘔吐してしまうほど具合が悪く、なんとか試験を受けたものの、結局その日は水しか口にすることができませんでした。

2日目もそのような体調でしたが、試験が終わると胃腸の調子は元どおりになりました。メンタルに変化がなくても、ストレスが胃腸症状として現れていたのだと思います。

心が感じる前に、体に異変をきたすことは多くあります。受験という大きなイベントを控えているうちは、根本から解消することは難しいでしょう。ですが、誰にでもそうなる可能性があることを事前に知り、できるだけ負担をかけない生活を心がけることは大切です。

時にはゆっくり休養しながら、夢や目標に向かって一歩ずつ歩みを進めていきましょう!

 

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