埼玉医大の合格体験記 ~勉強方法から学生生活まで~

医学部別の合格体験記

学生からのフィードバックを大切にしたり、「講義収録・配信システム」で反復学習を可能にしたりと、学生が学ぶためのサポートが充実している埼玉医科大学医学部。

関東圏の医学部志望者の中には、受験を検討している方も多いのではないでしょうか?

今回は、そんな埼玉医大に通う5年生のDさんにお話を伺いました。

今回インタビューした医大生の先輩はこちらの方!

【お話を聞いた方】
D
さん
【学校・学年】
埼玉医科大学医学部 5年生
【出身】
山梨県
【現役・既卒】
1浪合格

受験勉強の進め方と併願校は?

高校生が進路を考え始めるのは、多くの場合高校2〜3年生になった頃のこと。
文理選択をして、部活の引退が目の前に見えてきた頃に「進路」を意識し始めることが多いのではないでしょうか。

まずはじめに、医学部受験を意識して勉強を始めた時期と勉強で力を入れた部分、予備校や併願校などについてお伺いしました。

本格的な受験勉強は高校3年生になった頃から

受験勉強を始めたのはいつからですか?

父が医師ということもあり、小学校の頃から漠然と医師になりたいと思っていました。
誰かの役に立ち、自信にあふれている姿を見て「かっこいい」と憧れていたんですね。

ただ医学部を目指すことを決めたのは高校2年生の終わり、本格的に勉強を始めたのは高校3年生になったときくらいからです。
偏差値は50くらいからのスタートでした。

特に力を入れた教科などはありますか?

英語と数学ですね。
この2つの教科は特に勉強に時間がかかると知っていたので、とにかくその2科目を集中してやっていました。

そのおかげもあり、特にセンター試験では英語と数学は高得点が取れました。

ただその反面、現役時代は苦手な地理の単純暗記に時間を割けませんでした。

 

浪人時代は少人数制の予備校に

浪人時は予備校に通っていましたか?

はい。少人数制の医療系予備校に通っていました。
拘束はあまり厳しい方ではなく、朝9時か10時くらいに講義開始、午前中に2講義、午後に3講義くらいを毎日受けていました。

予備校を決めるきっかけなどはありましたか?

予備校を決めた一番の理由は父が塾長の話に共感したことですね。
僕自身も、少人数制という点を魅力に感じました。

少人数制ならば、生徒に対する先生の数が多いのでわからないところがあっても質問しやすいですし、授業数も適度なので自習時間が多く取れ、自分のやりたい勉強ができるかなと考えました。

受験校は合計8校

現役と浪人時で併願校の変化はありましたか?

現役時と浪人時、同じところに出願しました。
国立は秋田大学と愛媛大学、私立は岩手医科大学・埼玉医科大学・杏林大学・聖マリアンナ医科大・日本大学・日本医科大学です。

スタンダードにチャレンジ校と実力相応校、合格可能性の高いところを受験しています。
岩手医科大学にも合格しましたが、「実家に近い」ということで埼玉医大に進学しました。

埼玉医大の面接の特徴は?

医学部の入試が「難しい」と言われる理由の一つは面接の存在。
高校生の多くはそれまで面接試験の経験がほとんどないため、「何を聞かれるのだろう」「どう答えたらいいのだろう」と緊張してしまいますよね。

続いては「埼玉医大の面接」についてお聞きしました。
実際の面接でどんなことを聞かれるのかを知って、じっくり自分の回答を考えておきましょう。

教授方が面接官を担当

どんな雰囲気でしたか?

高圧的な雰囲気は感じませんでした。
運が良かっただけかもしれませんがプレッシャーもなく、先生も怖くありませんでした。

どのような流れで行われましたか?

面接を受けた部屋には3人の面接官がいました。
時々他の先生から追加で質問が来ることもありましたが、基本的には1人のみに質問を受ける形でした。
入学してからわかりましたが、実際に授業を担当する教授方が試験官でしたね。

基本的な質問の対策が重要

どのような質問をされましたか?

奇をてらったようなものはなく、定番の質問しかされませんでした。
「出身地について」「医学部を志望した理由」「高校時代や浪人時代は何をやっていたのか」、などです。

それらについてどんどん内容を掘り下げていく形で面接が進みました。

印象に残っている質問はありますか?

志望理由書もチェックされていて、そこからクラス委員(文化祭運営委員)について聞かれた時は準備をしていなかったのでちょっと驚きました。

クラス委員で何をやっていたか、文化祭ではどんな役割を担ったか、気をつけた部分はどこか、文化祭の結果は自分から見てどうだったか……などを問われました。

現役学生から見た埼玉医大はどんな雰囲気?

パンフレットや入試説明会だけではわからないのが「大学の実際の雰囲気」。
特に部活などは入ってからでないとわからないことが多いので、実際に入学してからびっくりすることも!

そこで、実際に埼玉医大の授業や部活がどんな雰囲気かについても教えていただきました!

浪人の学生も多く浪人歴は気にならない!

浪人生の割合はどれくらいですか?

1学年が130人くらいなのですが、自分の学年は30〜40人くらいは2浪だと思います。再受験や3浪以上も合わせて10人くらいいます。
残りは現役と1浪が1:1ですね。

浪人歴を気にしていない人も多く、話しにくさを感じることはあまりありません。

さまざまな意見が勉強になるディスカッションの授業

今までで印象に残っている授業はありますか?

グループディスカッションが特に印象に残っています。
全国から学生が来ているので、価値観や考え方が同年代でも全く違ったり、思いも寄らない意見が出てくるのが新鮮でした。

症例検討、患者の情報から鑑別診断をしていく実習の時は、診断後のフィードバックの時間に、「どういうことを聞けばもっと早く診断できたのか」といった話をします。

その時に、自分では当時思いもつかなかった「生活習慣のことを聞く」という意見に出会って「目の付け所が違う」と感じました。

臨床医の育成に力を入れる

埼玉医大の特徴はどんな点にあると思いますか?

どちらかというと地域志向で、研究というよりは臨床医を育成する方向性が強いと思います。
実際、学生もほとんど臨床に進んでいます。

研究室配属などもなく、もし「研究に進みたい」という希望がある場合は直接教授などに相談する形になります。

部活と学業は両立できる!勉強系の部活も

部活についても教えていただけますか?

学業と部活は両立しやすい環境にあると思います。
運動部は基本的に活動日が決まっていますし、試験2週間前は活動しない方針のところがほとんどです。

僕もオーケストラとワンダーフォーゲル、勉強系の部活に入っています。

ちなみに、埼玉医大には勉強系の部活が1つしかありません。
ですからなにかに特化しているわけではなく、大学の講義でもっと深めたいと思ったことや自分で気になって勉強したいと思ったことをプレゼンで共有する形です。

自分は家庭医療関係に興味があって調べていましたが、東洋医学・救急に興味ある人もいたりと千差万別でした。

大学卒業後の進路と、受験生へのメッセージ

最後に先輩から受験生へのメッセージを頂きました。

Dさんの「これから」のことと、これから医学部を目指す受験生へのアドバイスについてお話を伺いましたよ。

何でも診られる医者になりたい

大学卒業後の進路は決めていますか?

自分はまだ決めていませんが、大学の外に出て働こうとは考えています。
自分以外の学生も、多くは進路として大学の外で働くことを選ぶようです。

まだ実習も続くので、どの病院で働きたいかなどは学年が進んでからまた考えたいと思っています。

希望とする医者像などはありますか?
困ったことがあったら気軽に相談できる医者になりたいですね。
患者さんに寄り添った対応ができる病院がいいので、どちらかというと大病院より小さな病院のほうが自分には合っているかもしれません。

臓器別のスペシャリストというよりは、何でも診られる総合診療医のような医者が目標です。

受験勉強は各大学の対策以上に応用できる基礎力が大事

受験生へアドバイスはありますか?

私立大学は、当日どんな傾向の問題に遭遇するか、面接でどんな試験官に当たるかも含めて「ご縁」もあると思います。

ただ、当時の自分を振り返って考えると、「俯瞰的にいろんな問題を解く練習をしておいたほうが良かったのでは」という気がします。
俯瞰的に問題を解いていればどんな問題でも「手が止まってしまう」ということはないですから。

というのも、私立医大は試験日程が近いため、1問失敗してしまうと「あの問題が解けなかった」という後悔が積み重なってメンタルに来てしまったからです。
どんな問題にも太刀打ちできるような対策をしていたら、それぞれの問題で心が折れずいい意味で頭を切り替えられたのではないか、と思います。

特に数学は解き方の指定がないため、大学側を納得させられるような論理的な解答方法なら何でもいいわけです。
受験当時は各大学の対策を中心にしていたのですが、今は「どんな問題でもとりあえずペンを動かして解答を出せる力」のほうが大事だと感じています。

埼玉医科大学の公式サイトは上のリンクからご覧いただけます。

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