医学生の就活はマッチング方式。通常の就活との違いを現役医学生が徹底解説

現役医大生の実情

医師国家試験に合格したら、研修医として2年間の初期研修が始まります。

初期研修を行う病院を決めるために、医学生も“就活”をする必要があります。

医学生の間では「マッチング」と言われいて、これによって初期研修を行う病院が決まります。

本記事では、「マッチング」について深掘りしていこうと思います。

マッチングとは医学生版就活

医学生も医師として働くにあたって、病院を決めるために就活をする必要があります。それが、マッチングです。

このマッチングは病院ごとに管理されているのではなく、「医師臨床研修マッチング協議会」という組織によって管理されています。

医学生がこの病院で働きたい!と思ったら、こちらの組織に希望を提出する必要があります。

少々専門的になりますが、気になる方はこちらの「医師臨床研修マッチング協議会」のホームページをご覧ください。

マッチングという名前通り、医学生が希望順位をつけて、働きたい病院を医師臨床研修マッチング協議会に提出し、病院側もこの医学生を採用したい!と医師臨床研修マッチング協議会に提出します。医学生側と病院側の双方の合致により、採用が決定します。

病院ごとに定員が決まっているので、人気の病院では競争になります。

一般的な就活よりも無駄のないマッチングシステムが用意されている

医学生の就活は、一般的な就活とは少し違います。その違いについて、詳しく説明していきます。

「マッチング形式」ですので、会社から内定をもらうのと少しニュアンスが異なります。

自分がマッチング協議会に希望を出すことに加えて、病院側にもこの医学生を採用したいと思わせる必要があります。

仮に、病院見学と面接に行き、病院側が採用を希望してマッチング協議会にリストアップしたとしても、その医学生がマッチング協議会に希望を出していなければ、その病院で働くことはありません。

少し複雑ですが、このようにして研修を受ける病院を決めているのです。

マッチングの下準備として病院見学が重要!

いざマッチングに参加しよう!と思っても、いくつかのステップがあります。

1、まずは病院の情報収集から

マッチングに参加するにあたって、多くの医学生は病院を探すことから始めます。

医学生がよく利用するのは、「レジナビ」という病院情報サイトです。ここで、病院を検索している人が多いと思います。

この「レジナビ」ですが、全国の臨床研修病院が集まる「レジナビフェア」というものを開催しており、毎回大勢の医学生が参加しています。一般企業の合同説明会の病院バージョンと考えていただければ、イメージしやすいと思います。

2、病院見学に行く

気になる病院を見つけたら、実際に見学に行きます。日本全国どの病院でも研修ができるわけではありません、臨床研修病院に指定されている機関でのみ研修できます。ですので、医学生は臨床研修指定病院の中から見学する病院を決めます。

多くの病院は平日のみの受け入れなので、夏休みなどの長期休暇を利用して病院見学に行きます。多くの医学生が4年生の後半から6年生の春くらいまで、病院見学に行きます。

一部の大学では高学年になると実習のため長期休みが無いことがあります。そのため、実習期間中に病院見学のために実習を欠席することが認められている場合もあります。

病院にはメールや専用フォームで申し込みます。面接まで受けたい!ぜひここで働きたい!という病院には、数回見学に行くのがセオリーです。

病院側も何回見学に来たのかを控えてあるので、アピールのためにも2、3回見学に行きます。採用担当者に顔を覚えてもらうレベルになると、採用の際は有利でしょう。

3、病院の面接に行く

いよいよ面接です。6年生の8月ごろに面接があります。面接を行うにあたり、色々な書類を面接する病院に提出します。大学の成績表や卒業見込み書など、一部の病院ではCBT(臨床実習前に全医学生が受験する試験で医学的知識が問われる)の成績表の提出を病院もあります。このCBTの成績が採用を左右する場合もあり、CBTも侮るなかれといったところです。

面接の他に病院独自の試験を行うところもあり、対策が重要になってきます。試験問題は公表されていないことが多いので、先輩や病院見学に行った時に研修医の先生に聞いて情報を集める必要があります。

首都圏や大都市の病院は人気である傾向にあります。年によって倍率の変動はありますが、倍率が4、5倍になる病院もあります。

4、マッチング協議会に希望病院を登録する

気になる病院を順位付けしてマッチング協議会に登録します。第一希望〇〇病院、第二希望△△病院…というように医学生側の希望を提出します。

病院側も、どの医学生を採用するかを決めて、マッチング協議会に提出します。マッチングに参加するにあたり、事前にマッチング協議会に参加登録しておく必要があります。病院見学と並行して忘れずに行います。

マッチングの中間発表というものがあり、マッチングに参加登録した全医学生が希望病院を提出した後、病院ごとに第一希望の人数が公表されます。この結果を見て、第一希望を変えることも可能です。

ちなみにですが、在籍大学の附属病院は自大学の医学生を優先的に採用すると明記していることもあるので、マッチングの参考までに。

5、マッチングの結果発表

病院見学→面接→マッチング協議会に希望登録という全てのステップを終えて、結果発表となります。

6年生の10月ごろに発表されます。ちょうど実習も終わり、卒業試験や国家試験に向けて勉強している最中ですね。

もし、希望を出したどの病院ともマッチングできなかった(これをアンマッチと言います)場合は、ニ次募集になります。定員が埋まらなかった病院がニ次募集を行うので、そちらに申し込むことになります。

今後変更などがあると思いますので、気になる方は医師臨床研修マッチング協議会のホームページから最新情報を入手していただくことをお勧めします。

学業と並行して病院を探すのがきつい

一般的な4年制大学では、3年生くらいから就活を始めることが多いようです。4年生では、内定をもらっている人も多く、大学の授業の単位も取り切っているパターンでは自分の時間が増えます。

しかし、医学部では病院実習、5年生から6年生になるための進級試験、卒業試験、国試の勉強を抱えた状態でマッチングの準備をしていきます。これがまた、かなり大変です。しっかりと自分でタイムマネンジメントをしないといけません。

自分にあった勤務病院を選ぼう

日本全国に臨床研修病院は存在しますが、病院ごとに特徴があります。

実際のマッチングでは、自分のライフスタイルややりたいことにフォーカスして病院を選ぶ人が多いように思います。

医学部にも就活あるの…とガッカリしてしまった受験生の方もいるかもしれませんが、マッチングを通して学べることはたくさんあります。

自分が医学生として病院見学で駆け回る将来を想像しながら、受験勉強を頑張ってください!

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