医学部の過去問はいつから始める?何年分やるべき?過去問の有効な活用法

医学部対策の勉強法

大学受験で最後の追い込みとして欠かせないのが過去問演習。

受験生になると、いつ過去問を解き始めればよいのか、不安になります。学校や塾では友達が自分より先に過去問を解き始めていて、過去問の問題の話で盛り上がっていることもあります。ほかの人が自分より進んだ場所にいると焦燥感に駆られてしまいます。

でも、正直、どれくらいの時期からどんな風に過去問を用いて勉強すればよいのかってよくわかりませんよね?

今回は、大学受験の過去問はいつから始めるべきなのか、何年分取り組めば良いのかを紹介します。

Contents

過去問を解き始めるのは、一通り学習できてからでOK

高3は苦手教科の基礎を固めたり、問題演習を積んだり、ただでさえ普通の勉強で忙しいのに、過去問演習もしていかなければならないのか、と高3になるとやるべきことの多さと時間のなさに圧倒されます。

その限られた時間の中で過去問をどのように演習していけばよいのか解説します。

過去問は10月からでも間に合う

大学入試の過去問を本格的に解き始めるのは10月からで十分です。夏休み前、または夏休みが始まったころに第一志望の過去問を一度全科目通して解いてみましょう。きっと問題の難しさに打ちのめされるはずです。高3の夏に過去問が解けなくて絶望することはありません。入試本番まで半年もあるのですから、正しい勉強方法と戦略を立てていくことで入試の問題が解けるようになるのです。

夏休みに一度過去問を解いてみるのは大事

  • 自分に何が足りないのかがわかる(試験の解く順番、難しい問題と簡単な問題を見極める力)
  • 難易度が高い問題を自分の力で向き合える集中力がついているかどうかを確認
  • それぞれの科目において問題がどのように出題されているのかがわかる
  • 科目ごとの難易度の把握
  • 自分が苦手としている分野の再認識

などがあります。夏休みというまとまった勉強時間が取れる時期に、自分がするべき努力と目指すゴールを明確化できることは勉強を進めるうえで大きなアドバンテージになります。

高校3年生は、夏休みに1~2回分の過去問に挑戦しましょう。4、5月に志望大学の過去問を解いてしまうと、良い成績をとれない可能性が高くなります。あまりの出来の悪さに志望大学のレベルを落としたくなってしまうかもしれません。

夏休みに過去問を解いても歯が立たないこともあるでしょう。しかし、この時期であれば、勉強の方向性が間違っていないことは確認できるはずです。「今は解けないけど、このレベルの問題を解けるようにならなければならない」と思えれば、この時期は十分です。しかし、1~2回分にとどめておいてください。夏休みはインプットを重視しましょう。

共通テストの過去問は12月から

12月は2次試験の問題演習を通して難易度の高い問題を解く学力を維持しつつ、共通テストの過去問を通して、それまでに蓄えた共通テストのための知識を確認していきます。大学の学力試験に比べて難易度は下がりますが、難易度の低い問題で高得点を取るのは思っているよりも難しいことでしょう。共通テストの問題は癖があるので、聞かれていることの難易度は高くなくても、読解力と処理能力を必要とされるので、12月から順次解いていって共通テスト慣れをしましょう。

過去問を始めるべき時期は、人それぞれです。それは、基礎学力がまったくついていない段階で過去問に取り組んでも、学びも気づきも得られないからです。過去問は基礎学力固めが終わり、応用力を身につけ始めようとしているころに1~2回挑戦するとよいでしょう。また、本格的な過去問の取り組みは10月からにしましょう。ただし、自分の今の実力と志望校のレベルの差を知るために、早い時期に1~2回だけ過去問を解いてみることは有意義な使い方です!

高校3年生は7月上旬に1~2回、残りは10月から

夏休みの方に吸収させる

高校3年生は、7月上旬に1~2回分の過去問に挑戦しましょう。4、5月に志望大学の過去問を解いてしまうと、良い成績をとれない可能性が高くなります。あまりの出来の悪さに志望大学のレベルを落としたくなってしまうかもしれません。

7月上旬に過去問を解いても歯が立たないでしょう。しかし、この時期であれば、勉強の方向性が間違っていないことは確認できるはずです。「今は解けないけど、このレベルの問題を解けるようにならなければならない」と思えれば、この時期は十分です。しかし、7月上旬に行う過去問は、1~2回分にとどめておいてください。夏休みはインプットを重視しましょう。

浪人生は4月から始めてみる

浪人生は4月から積極的に過去問を解いていきましょう。過去問の感触によって、志望大学のレベルを上げるか、もう一度同じ大学に挑戦するか、または、志望大学のレベルを下げるかを決めたいからです。

もちろん浪人生でも高3生並みに学力を高めていく人もいるので、安易に志望大学のレベルは下げないほうがいいでしょう。しかし浪人生は、高3生よりは4月時点での学力をシビアに把握しなければなりません。

解く目安は過去10年度分

個別試験の過去問は大学ごとの特徴を掴むことを意識

第一志望は10年分解きましょう。試験時間が長いものもあるので大変ではありますが、大問ごとに区切って解くのではなく、通して解くと時間配分などの感覚もわかってくるでしょう。赤本の巻頭に、それぞれの科目の出題傾向や各年の合格点などが載せられているので、大学の特徴をつかむためにも読んでみましょう。直前2-3年分の過去問は入試本番前(2月)まで取っておいて、それ以外の年度を新しいものから順次解いていくのがおすすめです。

第二志望以下は最低3年は解きましょう。時間的に解く時間を確保できるのであれば5年ほどは解いておきたいところです。自分の進学したい希望の強さに合わせて解く年数を変えることも、時間を有効活用するうえでは大切です。

過去問を解けば成績が上がる!?というのはあまり信用できる話ではありません。あくまで過去問演習は、その大学の傾向や、問題を解く指針の発想の特徴をつかむという役割なのです。大学によっては癖のある問題を出すことも多いですが、立ち返ってみると、発想が突飛なだけで解き方は普通の難易度だったということもあります。必ず解いた問題を復習しましょう。いわゆる学力と呼ばれるものを伸ばしたいのであれば、普段の学習のほうが効果が高いのです。過去問を解いて、思考回路の傾向をつかみ、普段の勉強の中で出やすい範囲の問題を意識的に解くなどして大学入試に備えましょう。

共通テストの過去問はスピード感を意識して解く

こちらも10年分は解いておきたいところです。自分の得意教科で、これ以上年度を重ねても知識や戦略として何も得るものがないと感じたらその教科はいったん区切りをつけて苦手科目に集中するなど、柔軟に対応していくことも大切です。センターの問題では調子が良いのに共通テスト形式の問題になると解けない.…と感じた教科は予想問題パックや共通テストの模試を通してひとひねりある問題にも慣れていきましょう。

また、共通テストはマークシートです。特に数学など設問数が多い教科は時間配分に注意が必要です。問題用紙に解答過程を書いていたらマークシートを塗りつぶす時間がなくなってしまったなどといったことがないように気をつけてください。筆者は何度かやらかしていますので、過去問演習の段階からきちんと作戦を練って挑むことをオススメします!

センターと共通テストの過去問演習は直接的に点数に影響してきます。科目によって位置づけは変わりますが、過去問を解くことで自分に不足しているポイントや知識が浮き彫りになるので、足りない部分をのちに参考書などで補っていきましょう。

過去問は無料で入手できる!

上記では、過去問をいつから始めれば良いのか、何年分解けば良いのかをご紹介しました。

過去問は高校や予備校で貸してもらえる場合がほとんどです。

ですが、実は自分で無料で入手できることができるんです。

① 大学のホームページから入手できる

② 無料のサイトから入手できる

①は掲載年数が短いですが会員登録は必要ありません。まずは①、より演習をつみたいという場合は②を利用すると良いでしょう。

白い紙に書く人

医学部の過去問を掲載している大学 3~5年程度掲載

大学のホームページで過去問を掲載している大学も多くあります!

気になっている大学の過去問に素早くアクセスし、すぐにチェックすることが可能です。

大学側が直接掲載している過去問ですから、見れば入試への意欲や入学願望が高まってくるのではと思います。

これを参考にして、赤本を買ったり自分の実力に合った問題集・参考書を買ったりして、さらに勉強を深めていってください。

ラップトップの前に座っている人

国公立大学の医学部で、過去問をホームページに掲載している大学は、以下の通りです。多くの国公立医学部が入試問題をホームページに掲載しています。

○や△から各問題掲載ページにアクセスすることができるのでぜひ活用してください。

大学名 一般選抜
(一般入試)
総合型選抜
(AO入試)
学校推薦
型選抜
(推薦入試)
北海道大学
弘前大学
東北大学
秋田大学
筑波大学
群馬大学
東京大学
東京医科歯科大学
横浜市立大学
山梨大学  後期試験のみ
信州大学
金沢大学
福井大学
岐阜大学
名古屋大学
名古屋市立大学
三重大学
京都大学
京都府立医科大学
大阪大学
大阪公立大学
神戸大学
奈良県立医科大学
和歌山県立医科大学
鳥取大学
島根大学
広島大学
山口大学
徳島大学
高知大学
佐賀大学
長崎大学
熊本大学
大分大学
鹿児島大学
琉球大学

 

また、私立大学医学部で、過去問をホームページに掲載している大学は、以下の通りです。

私立医学部は国公立医学部と比較してホームページに入試問題を掲載している大学が少ない印象です。

もし気になっている大学があればぜひ確認してみましょう。

大学名 一般選抜
(一般入試)
総合型選抜
(AO入試)
学校推薦
型選抜
(推薦入試)
自治医科大学
埼玉医科大学
北里大学
杏林大学
東京医科大学
昭和大学
日本大学
日本医科大学
藤田医科大学
関西医科大学
近畿大学

 

無料の過去問掲載サイト7選 大手塾から医学部専門予備校まで

次に無料で過去問を入手できるサイトについて紹介します。

検索すればほとんどの過去問は出てくる

今は検索すればなんでも出てくる時代。
わざわざ本屋に行かなくても、どこかのサイトに過去問が載っていれば便利だと思いませんか?

実は予備校や出版社のサイトを探せば、過去問は載っています。
「志望校の過去問を買う前に、ちょっと内容を確認してみたい」「本屋に行く時間はないけど、サッと過去問をチェックしたい」などの時に便利ですよね。

見たい過去問が、1つのサイトに載っていなくても、他のサイトに載っていることがあるので、複数のサイトを探してみましょう。

また、解答はついていないことが多いので、じっくり勉強・研究するときには満を持して赤本を買うか、ちょっと解答解説を知りたい時には学校や塾の先生に聞きましょう。

 

1、過去問データベース (東進ハイスクール) 190大学の問題・解答を網羅

東進の大学入試過去問データベース

映像授業で有名な大手塾「東進ハイスクール」のサイトです。190大学、最大29年分を閲覧することができます。

閲覧には「過去問データベース」への会員登録が必要で、高校生・高卒生限定になっています。

【おすすめ①】有名な大学を網羅して掲載

公式サイトでも説明しているように、190の大学から最大29年分の過去問が掲載されています。
有名な国公立大学・私立大学はほとんど掲載されています。
次に紹介するパスナビと比べると、掲載年度が多いのが嬉しいところです。

 

【おすすめ②】問題講評も見られる

過去問をやっていると、「この年度は難化したのかな?」などと気になることがあります。
旧帝大や早慶などの過去問には問題講評がついているので、参考にしてみましょう。

 

【注意①】入試の種類が多い大学は網羅されていないこともある

A方式・B方式など、入試制度が多い大学や、学部が多い大学は注意しましょう。
「解答が載っていない」「そもそも問題も載っていない」ということもあります。

 

【注意②】私立の医学部は載っていない大学も複数あり

どのサイトにも共通して言えることですが、「大学自体が過去問題集を販売している」「赤本を出版している」などの理由で、過去問の掲載を認めていない大学もあるので注意しましょう。

 

2、パスナビ過去問ライブラリー (旺文社) 年数は限られるものの掲載大学が多い

 

 

 

続いては「パスナビ」。
「英単語ターゲット」シリーズや「基礎問題精講」シリーズで有名な株式会社旺文社と、株式会社教育デジタルソリューションズが共同運営しています。

こちらも閲覧には新規登録・ログインが必要です。

【おすすめ①】掲載大学が豊富

東進と比べると、3年分など年数は限られるものの、載っている大学が多いのが嬉しいところ。

東進のサイトに載っていない大学でも、パスナビなら掲載されている場合も多いです。

 

【おすすめ②】解答解説付きの大学が多い

パスナビの過去問サイトは、旺文社の「全国大学入試問題正解」が出典元になっています。

権威のある書籍から出店している過去問や解答・解説なので、安心して参照できます。

東進のサイトは東大以外の解説がないので、解答解説を参考にしたい方におすすめです。

 

【注意】解答解説はザックリしている

出典元の「全国大学入試問題正解」は、できるだけ多くの大学の過去問を網羅することを目的に編集されています。

そのため、1校1校の過去問の解答解説をする紙面の余裕がなく、最近の問題集のような「懇切丁寧な解答解説」はついていません。

「簡単な解説を見ればわかる」という方以外は、わからないところがあれば学校や塾の先生に質問しましょう。

 

次からは医学部予備校のサイトを紹介します。私立医学部を志望する方はこちらも参考にしてみましょう。

大手のサイトに掲載されていない過去問が時々載っていることがあります。

3、医学部予備校Windom 解答解説のみ

 

 

 

 

東京・渋谷に拠点のある医学部予備校Windom(ウィンダム)のサイト。私立医学部のみで問題自体は閲覧できませんが、解説と解答を閲覧することができます。
もちろん著作権許諾の取れた過去問ですので、ご安心ください。

昭和大学(Ⅰ期・Ⅱ期)など、入試形式ごとに載っているのが嬉しいところ。

最新版の解答速報はLINEの友達登録をすると閲覧できます。受験期の自己採点に役立ちます。

 

4、医学部予備校YMS 解答解説のみ

東京の医学部予備校なら実績42年の専門予備校YMS

こちらも有名な大手医学部予備校です。東京・代々木に校舎を持ちます。

Windomと同様、解答・解説しか閲覧できませんが講評も掲載してあるところが医学部受験生にとって嬉しいポイントですね。

英語・数学しか閲覧できないようになっていますが、LINEで友達登録・メールマガジン登録のいずれかをすると無料で理科も閲覧できます。

 

5、アイメディカ 請求すれば解答がもらえる

 

 

東京・渋谷を拠点とする医学部予備校「アイメディカ」。
私立医学部を中心に過去問が載っています。

Windom、YMSとの違いは、請求すれば「解答」をもらえるところ。
氏名・解答が欲しい大学をフォームで入力すれば請求できます。

 

6、メビオ 解答解説のみ 関西の医学部予備校

 

大阪を拠点とする、「医学部進学予備校メビオ」のサイトです。

こちらも私立医学部の解答・解説のみの掲載です。YMSと同様、理科の解答を閲覧するためにはLINEの友達登録もしくはメールマガジンの登録が必要です。

メビオの講師による詳しい講評・総評は参考になります。

 

7、医学部受験の教科書 幅広い年度の過去問を揃えている

 

 

岡山大学医学部進学会を運営し、ご自身も同大学の卒業生でもある石戸 佑典(いしと ゆうすけ)さんが運営しています。

YouTubeにも「医学部受験チャンネル」を開設し、情報発信をされています。

こちらは私立医学部・国公立医学部のどちらも掲載してあります。

過去問を本番だと思って解く

過去問の解くべき時期がわかったら、過去問の具体的な使い方を会得していきましょう。
過去問は本番の入試だと思って解いてください。

緊張感をもって解こう

そのためには過去問に挑戦するときの環境づくりも大切です。まず時間を確保してください。試験は120分など長い時間のものも多いですが、ぶっ通しで行うようにしましょう。また、時間終了はスマホのアラームなどを使って、厳格に設定してください。

そして、途中でトイレに行ったり、何かの用事のために机を離れたりすることがないようにしましょう。机の上には筆記用具以外、何も置かないようにします。アラーム用のスマホも引き出しのなかにしまってください。時計は入試本番を想定し、腕時計を使うと良いです。

慣れに注意しよう

環境をしっかりつくって過去問に挑戦すると、緊張感が得られます。もちろん、入試本番の緊張感よりは弱い緊張感ですが、これだけ準備して挑戦すると没入感が得られるはずです。

没入感とは、問題を解くことにすべての意識が集中し、他のことが気にならなくなる心理状態のことです。ところが、過去問に挑戦する回数が増えてくると、悪い意味で慣れてしまい、緊張感も没入感も減ってしまいます。

過去問への挑戦を特別なことにするためにも、筆者は同じ大学の過去問は5年分解けば十分だと考えています。その代わりに、その5年分の試験を緊張感をもって、かつ解いたものはしっかりと復習をするようにしましょう。

こんな使い方はNG

多くの受験生が陥っているNGな使い方を紹介します。もしここで紹介する使い方をしていたら、早めに修正するようにしましょう。

闇雲に過去問を解くのではなく、正しい使い方と正しい心構えで過去問に取り組むことが、合格への最短ルートです。

アウトプット用に過去問を使わないのはNG

「勉強」や「学習」と聞くと、目の前の参考書や問題集に盛り込まれている知識を頭のなかに入れるイメージを持つと思います。しかし、そのイメージは、インプットにすぎません。もちろんインプットは重要ですが、インプットしただけでは合格できません。

大学受験とは、インプットした知識を解答用紙にアウトプットする作業です。アウトプットが間違っていたら、頭のなかにインプットした知識が正しくても点数を取ることはできません。つまり、正しい知識をインプットして、インプットした知識を正しくアウトプットすることができなければならないのです。

過去問演習は、アウトプットの練習として一番大切なものと言っても過言ではありません。なんと言っても、過去に志望校で出題された問題ですから、その問題に適切に答えることがアウトプット力を高める上での目標となるからです。

過去問をしゃぶりつくさないのはNG

「骨の髄までしゃぶりつくす」という言葉があります。これは、動物の肉を食べるとき、肉だけでなく骨のなかに含まれている髄液まで栄養として摂り入れる、という意味です。食物を無駄なく消費することでもあります。

過去問に含まれているのは知識だけではありません。過去問には、自分の志望大学の教授や准教授たちの「知識への想い」が込められています。入試の出題者たちは、受験生に「これぐらいのことはわかっていてほしい」と思いながら設問をつくっています。さらにいえば、「これくらいのことがわかっていないと、うちの大学で学ぶのは難しい」と思いながら問題を考えています。

過去問をしゃぶりつくすことでしか、「出題者たちの知識への想い」を解読することはできません。過去問は、その他の問題集の2倍の真剣さで取り組む必要があるでしょう。

過去問を解いて落胆するのはNG

過去問で合格点を取ることは簡単ではありません。もし、過去問を解いてみたところ簡単に感じ、実際に満点近い点数を取ることが「できてしまったら」、志望大学を1~2ランク上げたほうがいいでしょう。なぜなら、過去問を利用し始めると、まだまだ学力が伸びるからです。

過去問は、解いてみて「難しい」と感じるくらいがちょうどよいのです。なぜなら、過去問レベルの問題を易しく感じるのは入試本番の直前でいいからです。そして、入試本番の日ですら、その入試問題を全問解ける必要はありません。満点合格できるくらいの学力があるなら、やはり1ランク上の大学を狙ってはいかがでしょうか。入試の価値は、トップで合格しても最下位で合格しても変わりません。

過去問を解いて「全然わからない」と思っても落ち込まないでください。むしろ「今、歯が立たないことがわかってよかった」「自分の課題が見えた」と前向きにとらえるようにしましょう。

過去問を有効活用して合格しよう

過去問の使い方について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。過去問を繰り返し解くことで、出題者の癖がみえてきます。医学部入試のような、偏差値が高い大学の入試ほど、普通の問題の出し方はしません。しかし難関大医学部の入試でも、突然変異的に、これまでにない切り口で尋ねることもしません。出題者はそこまで意地悪ではありません。

つまり、過去問の中には、自分が受ける入試の答えのヒントが隠されています。

過去問を解くことは、答えのヒントを探しにいくことでもあるのです。

1回1回を大切に、正しい使い方と心構えで過去問演習を行っていきましょう!

過去問演習をすると、問題の解けなくて絶望することもあるかもしれません。しかし、この年度に受験じゃなくてよかった!と気持ちを切り替えて復習とインプットをしていきましょう。合格をつかみ取るために、限られた時間の中で過去問を最大限有効活用していきましょう。

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