高校数学の苦手対策は基礎固めが重要!原理原則を理解しよう!

数学が足を引っ張っている」「医学部を目指したいけど数学の成績が悪いからなあ」とお悩みの方はいませんか?
医学部志望のにかかわらず、理系で数学が苦手だと不安ですよね。
今回はそんな「理系だけど数学が苦手」という方に向けて克服方法やおすすめ問題集を現役医学生がご紹介します!
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理系でも数学が苦手な人はたくさんいる
まず最初に安心していただきたいのが、理系でも数学が苦手な人はたくさんいるということです。
私自身そうでしたし、医学部の同級生でも「数学苦手だった」と言っている人が多い印象です。
どの受験にも言えることですが、苦手教科を得意教科にする必要はありません。
とりあえず平均に持っていくことが大切です(医学部や難関大学はその「平均」が高いから難しい)!
数学・物理嫌いにもかかわらず医学部に合格した、別の医大生ライターの合格体験記はコチラをご参考ください!

以降からは数学苦手を克服するための具体的な方法について紹介します。
まずは数学の勉強時間を確保しよう
これは別の教科にも共通することですが、まずは勉強時間を確保することが大切です。
苦手科目だとなかなかやる気が出ませんが、克服するには時間をかけて基礎からやり直していきましょう。
数学苦手だった!ある受験生の数学勉強時間
数学が大の苦手で、1日の大半を数学に使っていた受験生のある日の1日の教科ごとの勉強時間は以下の通りです。
数学…5時間
英語…2時間
化学…2時間
物理…2時間
国語・社会…合わせて1.5~2時間
これは1例なので、毎回このように時間を割いたわけではありませんが、数学に圧倒的に多くの時間を使っていたようです。
苦手科目「だけ」に時間を使ってしまうと、他教科の抜けにつながるため、毎日全ての科目に触れつつ、苦手教科に多くの時間を割くのがおすすめです。
苦手な教科は時間を確保すれば伸びやすい
苦手教科に時間を割くと、思ったよりスルスルと成績が上がることがあります。
今まで、「苦手」だと思って避けていただけで、いざ取り組んでみると基礎が身につき、基礎が身についた結果、模試の問題も解けるようになる、というサイクルができるのです。
苦手教科の成績が上がると「もっと取り組もう」という気持ちになり、より成績が上がっていきます。
苦手だからこそ向き合っていきましょう!
医学部などの難関学部でも数学の基礎固めが大切!
よく「基礎が大切」ということは耳にすると思いますが、「そうはいっても、難関大学では基礎より応用でしょ?」と思っている方も多いと思います。
しかしそれは間違えです。その理由を筆者の体験談も交えながら紹介します。
基礎>応用である理由
まず最初に「応用より基礎」である理由を解説します。
例えば応用問題集からはじめたとしましょう。
そうすると分からないところやつまずくところがたくさん出てくると思います。
応用問題集のため、その1つ1つに対する解説はなく、自分で調べていかなくてはいけません。
時間がかかりますよね。非効率です。
ほかの例としては、英語長文が分かりやすいでしょう。
英語の長文は単語と文法の組み合わせです。
そのため単語と文法を十分に習得してから長文問題集に取り組むようにしたほうが効率がよいのです。
基礎固めのステップを紹介!まずは公式を覚えることから
「基礎固めっていってもどうやればいいの?」実際に基礎固めのステップを紹介します。
①教科書や参考書で公式を暗記する
まずは公式を暗記することです。
数学は暗記科目というイメージはないかもしれませんが、公式を覚えていないと何も解けないです。
とくに数3は覚える公式が多く、わたしも苦労しました。
個人的にがっつり予習をする必要はなく復習の方が大切だと思いますが、学校の授業の前に教科書で公式はみておくと良いでしょう。
予習と復習の優先度についてはこちらの記事で詳しく解説されています。
②例題や練習問題を解く
公式を把握したら例題問題や練習問題を解きましょう。
授業内で取り組んだ場合も復習の際に必ず解きなおしましょう。
このとき、「何も見ずに解けるか」を確認しましょう。
例題の場合は下に答えが書いてあることも多く、できている気になりやすいです。
③解答を確認
解いたら解答を確認しましょう。
意外と重要な1文が抜けていることもあります。答えが合っていればOKにするのではなく、過程も解答通りにかけているか確かめましょう。
④できるまで解き直す
解答を確認したら、最初から最後まで解けるようになるまで解きなおしましょう。
解答を見ずに自力で、ミスなく解けることを目標にしましょう。
スラスラと解けるようになったら、スピードを上げていきましょう。
基礎固めのポイントは繰り返すこと
ここまでで基礎の大切さは実感していただけたと思います。次は基礎固めにおけるポイントを紹介します。
ずばり、「とにかく解答を見ずに解くことを繰り返すこと」が大切です。
1つの問題集につき少なくとも3回以上はやろう
どの教科にも言えることですが、とにかく繰り返すことが大切です。
1回出来たからOKとして、それっきりやらないという方はいませんか?
公式をみたから、授業を聞いた直後だったからできたかもしれません。
また何も見ずに解けたとしてもかなりの時間がかかっていたかもしれません。
それでは試験本番で同じような問題が出たときに解けなくなってしまいます。
習得した直後は、「簡単」と思えたのですが、その後他の色々な単元を習ううちに、いざその問題が出たときに「あれ、これどうやって解くんだっけと」混乱してしまいがちです。
問題集は少なくとも3周はして、定着するまで繰り返し周回しましょう。
周回することでしっかりと解法が身に付きます。
いくつもの問題集に手を付けるのではなく、1つの問題集を繰り返し行って仕上げましょう。
インプットよりもアウトプットを意識しよう
インプットとは要するに「眺める」ことです。
反対にアウトプットは「答えや参考となる部分を見ずに自分で解く」ことです。
数学だと公式や解答を眺めることが「インプット」で、問題を何も見ずに解いている状態が「アウトプット」です。
インプットは見ている状態なので自分の本当の力ではありませんが、アウトプットは自力で解いているので解けたらそれは自分の本当の実力です。
もちろん、答えを見ることは大切です。「最初から全て自力で解こう!」と思ってしまうと莫大な時間がかかってしまいます。
分からないときは解答を書き写すのではなく、解答を確認してから自力で解いてみるようにしましょう。
数学の勉強方法を見直してみよう
いざ時間を割いても間違えた勉強方法をしていては成績は伸びません。
数学に苦手意識のある方は、次NG例にあてはまっていないか確認してみましょう。
NG①:たくさんの問題集に手をつけている
まず最初は「たくさんの問題集に手をつけている」です。
心当たりがある方も少なくないのではないでしょうか。
たくさんの問題集を解くと、やった気にはなりますが上滑りしてしまったりすることがよくあります。
基礎的な問題集を繰り返して解くことで、基礎が確実に身につきます。
後述しますが、基礎を身に着けることは非常に重要です。
基礎をおろそかにしてしまうと、そのあとに待っている難しい問題が解けません。
後でおすすめの問題集も紹介するので、「つい色々な問題集に手をつけてしまっている」という方は参考にしてみてください。
NG②:手を動かしていない
頭の中だけで解いて、計算過程を書いていない方はいませんか?
数学は解法を習得することが大切だと思っているかもしれませんが、手を動かすのと頭だけを使うのとは全く違います。」
解法は思いついても計算ミスをしてしまったらそれ以降採点してもらえません。
また計算でもたついていると他の問題に割く時間がなくなってしまいます。
まして答えだけを書く問題の場合は0点になってしまうのです。
そのため、普段の学習時から手を動かして最後まで解き切るようにしましょう。
NG③:計算ミスを放置している
NG②と通じるところがありますが、計算ミスを認識しているだけで直しをしていなければ本番で同じ失敗をしてしまう可能性が高いです。
本番では時間制限に加えて緊張もあるため焦りやすいからです。
「あ、計算ミスしてしまった!まあ本番では気を付けよう」ではなく
「計算ミスをしてしまった、原因はなんだろう、もう一度間違えないで解けるかやってみよう」
とミスを改善する習慣をつけましょう。
わたしはミスノートを作ってよくしてしまうミスを可視化していました。
ミスノートは受験本番にも持っていき直前に確認するようにしました。
まずは基礎から!少しずつステップアップしていこう
「具体的にはどうやって数学に取り組んでいけばよいの?」そう思っている方もいるでしょう。
数学に苦手意識のある人がどのように取り組んでいけばよいかを順番にまとめました!
まずは基礎の基礎から固める&勉強時間の確保
前述したように勉強時間を確保することは何よりも大切です。
個人的にはまずは「質より量」だと思います。
「習得できている」と思うレベルの問題集を何度も繰り返しましょう。
回数を重ねるうちに自然と腑に落ちたり、スピードが上がってくるため、1問1問に深追いせずとにかく回数を稼ぐことを意識することがポイントです。
もちろん答えを見るだけで終わりといった雑なやり方ではなく、自分の手で解き直しをしてから次の問題に進みましょう。
どこでつまずいたのかを問題集の端や間違えたことをメモするノートなどに書いておくとテストの前や次に問題を解くときに意識して問題を解けますよ。
特に高1・2年生は受験まで時間があるため、基礎固めに集中することが大切だと自身の経験からも強く思います。
基礎が身についてきたら解くスピードを上げていこう
問題集を何周かして、大体の問題がミスなく解けるようになってきたなと思ったら次はスピードを上げていきましょう。
試験本番は時間との戦いです。せっかく解法が思いついても時間がかかってしまっていてはもったいないです。
難しいことですが「ミスなく・素早く」を目指して練習を重ねましょう。
以下、おすすめの方法です!
①タイマーを使って、現在のその問題を解くのにかかる時間を明確にする
②分かった時間から30秒~1分ずつ短くしていく
③②をクリアしたらまた短く設定してミスなく解けるか確認する
解く時間を短縮することで合格にグッと近づきます。
素早くできるようになったら解法をまとめてみよう
基礎的な問題が素早く解けるようになったら自分なりに解法を整理してみましょう。
1問に対するアプローチは様々あり、それらをまとめるのです。
問題集にも別解がありますよね。それと同様です!
解法をまとめておくことで試験中に「こっちのアプローチの方が素早く解ける」「計算ミスしてしまったかも、別の方法で確認してみよう」
と柔軟に対応することができますよ。
私は単元ごとに解法をまとめたルーズリーフノートを持っていて、問題を解いて学んだ解法を随時追加していました。
大学受験の数学オススメ問題集3選
おすすめの問題集を3冊紹介します!
どれも基礎的な問題集をあげています。
基礎問題精講 旺文社
薄いかつ基礎的な問題が並んでいるので基礎に心配がある方にはもってこいの参考書です。
高1・2年生も非常に使いやすいと思います。
デザインも洗練されていて解説も詳しいです。
このシリーズには標準問題精講や入門問題精講もあります。
基礎問題精講が難しいという方は入門問題精講を、やさしすぎるという方は標準問題精講を使用しても良いでしょう。
Focus Gold 啓林館
こちらはかなり分厚いですが、1冊で十分といえるほどエッセンスがつまっています。
基礎問題~応用問題まで網羅しており、例題には詳しい解説がついています。
問題を解くときの考え方も詳しく書いてあるため、別の問題に出会ったときも心配ありません。
問題数が多いので、まずは基礎問題だけ取り組むなど工夫しましょう。
繰り返しになりますが、基礎問題を最優先することが大切です!
4プロセス 数研出版
こちらは教科書傍用問題集です。
学校によって傍用問題集は異なると思うので、みなさんの使用しているもので問題ありません。
教科書傍用問題集なので基礎的な問題が多く、分からないときにすぐに教科書に戻れるのが魅力的です。
高1・2年生の人は新しく問題集を買うのではなく、学校の問題集を仕上げるという方向でやっていくので十分だと思います。
むしろ難しい問題集に手を出して上滑りしてしまうことが危険です!
https://kaito.click/4processS/
番外編:模試
模試も利用しましょう。模試には良質な問題が多いです。
返却後はそのままにせず、ミスの原因を分析して解きなおしを行うようにしましょう。
基礎を大切に積み上げていこう
「いつまで基礎に取り組めばよいか」と疑問に思う人もいるでしょう。
しかし、基礎固めに期限はありません。受験が終わるまでずっと大切で最優先すべきです。
応用問題は基礎の積み重ねにより解けます。基礎の大切さはわかっていても、実際に取り組めている人は多くはいないため他の受験生にアドバンテージもとることができます。
受験本番に解きなおしをするときも、基礎を最優先に復習しましょう。
基礎は面白みこそありませんが、必ずあなたの力になります!
焦らず、基礎的な内容を繰り返していきましょう
受験突破レベルの数学力を身につけることを目標に、基礎を固めていきましょう。
「基礎」は面白くないですが確実に力になります。何度も何度も繰り返しましょう。
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