医学部受験から逃げたくなった時の辛さや不安への対処法6選
大学受験は、今後の自分の進路を決定づける重大イベントです。
特に医学部受験では、大学受験で将来医師になることを決めることになります。
ですから、思い通りに行かなかったときや失敗してしまったときのことを考えて不安になってしまうのは仕方のないことです。むしろ、それだけ自分の将来のことを考えて真剣になれている証拠であるともいえます。
しかし、不安なままではなかなか勉強が手につきません。受験生の皆さんは不安に煽られるのではなく、医師になりたいという確固たる熱意のもと勉強する必要があるのです。不安になる気持ちも十分理解できます。今回は、そんな不安とうまく付き合っていくための方法を一緒に見ていきましょう。
Contents
辛さを感じたり不安になったりする原因3つ
対処法の前に、不安の原因について見てみましょう。
①周りと比べてしまっている
「周りの友達はこんなレベルの参考書は終えている」「友達はこの前の模試でA判定だったのに」と、他人と比較して不安になってはいませんか?受験勉強をしていると、自分のこと以上に他人のことが気になってしまうことがあります。というのも、特段進捗が早い人や飛び抜けた成果が出た人というのは話題になりやすく、どうしても目について無意識のうちに気にしてしまうのです。他人の進捗や成果に気を取られ、自分と比較して焦って不安になってしまうというケースがかなり多いように感じます。特に、進学校のような周りに優秀な人が多い環境ではこのように他人と比較してしまう人も多いでしょう。普段の会話の内容も勉強の進捗や模試の結果に関するものが中心だったりと、焦りが募ってしまうのも致し方ない気はします。
しかし、他人が成長しているのと同様に自分も成長はしているはずなのです。自分は成長していないんだ、と卑屈になってしまう人がいますが、実際にはそんなことはないはずです。ただ自分が今までやってきたことを自分自身が正当に評価してあげられていないのです。他人は他人、自分は自分というようにある程度線引きをしておかないと、自分の成長を客観視できずに不安になってしまいます。他人のことはさておき、自分の成長を評価してあげても良いのではないでしょうか。
②目標が高すぎて達成できない
みなさんの目標設定は適切ですか?ときに、無茶な目標を立てて、そのせいで追い詰められてしまっている人がいます。例えば、「毎日1日15時間勉強する」といったような非現実的な目標や、勉強を始めたばかりなのに「東大模試でA判定をとる」といったような身の丈に合わない目標を立ててはいませんか?もちろん、達成できるのであれば構いません。ただ、一部の例外的な人たちを除いて、多くの人にとっては無謀でしょう。無謀な目標を達成できなかったからといって不安になってしまうのは勿体無いです。いきなりハイレベルに達する必要はないのですから、受験期に到達すべき水準から逆算して、身の丈にあった目標を設定すれば良いのです。
目標設定においても、他人のことを気にする必要はありません。自分のことは自分が一番わかっているはずですから、最初から無理だとわかっている目標は立てないことです。自分のキャパを超えないような目標を設定し、たとえ達成できなかったとしてもあまり思い詰めないことです。なぜなら、途中経過がどうであれ最終的に合格できれば何の問題もないからです。
③できないことに焦点を当てすぎ
人間は、どうしてもうまくいったことよりもうまくいかなかったことの方が印象に残ってしまいます。例えば模試で、数学と英語の成績が伸びていても、国語で大コケしてしまったら後者の方ばかり気にしてしまうのではないでしょうか。何かで失敗したとしても、もし普段から本気で勉強に取り組んでいるならば成長している側面は必ずあるはずです。もちろん、反省をすることは大切です。現実を客観視し、次からどうすれば良いのかは真剣に検討すべきです。ただ、うまく行かなかったことを引きずる必要はありません。弱点を強化できて成長できてラッキー、くらいに捉えましょう。
辛さや不安への対処法6選
どうしても勉強が手に付かない、机に座っていてもあれだけやっていた勉強がなぜかやる気になれないということもあると思います。
ここからはそんなときに試してみてほしい方法を紹介していきます。
1、1日だけ勉強しないことに専念する
好きな音楽を聴く・友だちと雑談するなど、自分の好きなことをするのも良いです。
ただし、マンガ、ゲームやスマホはオススメしません。勉強でひたすら目を使っていたのに、休息中まで目を使うのは得策ではないからです。
休むことに罪悪感を持っている人は少なからずいて、休んでいるつもりでも気が休まっていないことがあります。
集中するためにはメリハリが大事です。やるなら「リフレッシュデー」として割り切って、思い切り楽しみましょう。
2、信頼できる人に相談する
「もう無理。勉強できない。」
そう思ったときは誰かに相談するとよいかもしれません。
そのときは、泣き言に付き合ってくれて、よいアドバイスをくれる人に相談しましょう。
無理だと思ったときに、勉強していないあなたが悪いと責められたら、さらに辛くなってしまいますよね。
相談するときは、誰に相談するかが一番重要です。
塾や学校の先生や友達、親など、自分の話を聞いてくれそうな人に相談しましょう。
他にも受験の相談についての記事があります。ぜひ読んでみてください。
3、綺麗な景色を見に行く
いつもと違う景色を見に行ってもよいかもしれません。
私の高校では、受験時代に煮詰まって、学校をズル休みし、海を見に行った先輩がいました。
ズル休みするのは、よくないかもしれませんが、普段と違う風景を眺めるとよいと思います。
新しい景色を見ることで、脳も刺激されます。
「無理だ」と思ったら雄大な景色を見に行きましょう。
こちらの記事では、大自然の景色を見ると脳は活性化すると書かれています。リンクを貼っておくので、気になる人はぜひ見てみてください!
4、自分にとって適切な計画かどうかを見直す
実現することが不可能な計画に向かっていませんか。
私は受験時代によくこのような状況に陥っていました。
例えば、自分で勉強の計画を立てるとすると、
非現実的な計画を立ててしまう→目標が適切でないので達成できない→「もう無理だ」と自信を失う→もっと頑張らなきゃと思う→さらに無茶な計画を立ててしまう→達成できない、、、
という、ただただ自分が自信を失っていくループにはまってしまっていました。
受験では、ゲームのようにわざとハードモードをプレイする必要はありません。
今自分が勉強している内容や量が、自分に合っているものか確認してみましょう。
そして、合っていないようなら計画や勉強内容を変更するとよいでしょう。
重要なことは、自分にとって適切な計画を設定するということです。
5、受験や医療に関する映画を見て、モチベーションを回復する
映画の世界でも、勉強や目標に向かって頑張っている人を見ると、私たちは心が動かされます。
特に医療系の作品は、医学部受験生にとってはかなり響きます。
医師が主人公である作品を見ると、現実が全く同じというわけではありませんが、「自分もこうなりたい!」とモチベーションが上がってきますよ!
私は医学部に入ってからも、テスト前や気合いを入れたい時に、「コードブルー」や「キムサブ」などを見てなんとか乗り切っています。
オススメの映画はこちらの記事に詳しく紹介されているので、ぜひご覧ください!
6、偉人の言葉に背中を押してもらう
私が受験生の時には、「Never mind」と紙に大きく書いて飾っていました。
言葉の力は大きいです。逃げたくなったら、数々の困難を乗り越え、後世にまで伝え継がれる偉人から勇気をもらいましょう。
Done is better than perfect. ーMark Elliot Zuckerberg
「完璧を目指すよりも、まず終わらせろ」ーマーク・ザッカーバーグ
これはFacebookの創始者マーク・ザッカーバーグが言ったとされている名言です。
「better than」で、AはBよりもよい、優れているという意味になります。
完璧にしようとこだわるより、とりあえず完成させる。そういったことが重要なときもありますね。Facebook社では、壁にこの名言が貼ってあるそうです。
ちなみに、原文を読んでみると、違うニュアンスも含んでいるように感じました。
物事が完璧になることはないのだから、絶えず改善し続ける必要があるということを言いたかったようです。
興味がある人は、ぜひ原文も確認してみてください。
(原文:https://www.wired.com/2012/02/zuck-letter/ )
The beautiful thing about learning is that no one can take it away from you.—B.B. King
「学ぶことの美しさは、それは誰からも奪われないことにある」ーB.B. キング
アメリカのギタリスト、歌手のB.B. キングの名言です。
学んだことは、奪われないという意味ですね。
ここでの「take it away」は、奪い去る、奪うという意味です。
ほかにも「take sth away」には、①取り除く、②引く(引き算での)、③受け取る(読んだこと、聞いたことから)、④テイクアウト(飲食店で買って、外で食べる)といった意味があります。
I count him braver who overcomes his desires than him who conquers his enemies; for the hardest victory is over self.ーAristotle.
「私は自分の欲望に打ち勝ったものが、敵を倒したものよりも、勇者であると考える。自分に打ち克つことは、最も困難な勝利である。」ーアリストテレス
敵に打ち勝つよりも、自分の欲望に負けないことのほうが難しいということです。
アリストテレスの名言です。この文での、「count」は数えるといった意味ではなく、重きを置くや大切であるという意味です。
英語で、アリストテレスは「Aristotle」と書きます。
英語での発音は、”ありぃすとぉとぉう”という感じです。日本語とは発音が大きく違います。
初めて英語で「Aristotle」を聞いたときは、誰なの?と戸惑いました。入試問題にも出てくるので、覚えておくとよいでしょう。
The way to get started is to quit talking and begin doing.ー Walt Disney
「物事を始めるには、話すのではなく、動かないといけない」ーウォルト・ディズニー
何かを始めるには、しゃべるのではなく、手を動かす必要があるという意味ですね。
「quit」は、「quit to do」という形をとらずに、必ず後ろには動名詞(~ing)が来ます。
ここでは、「quit talking」で「話すのを止める」という意味です。
It’s lack of faith that makes people afraid of meeting challenges, and I believe in myself.ー Muhammad Ali
「信念のなさが、困難に直面したとき、人を怖がらせることにつながる。私は自分を信じている。」ーモハメド・アリ
ボクサーのモハメド・アリによる格言です。信念があれば、どんな困難にも立ち向かえます。まず、自分を信じることから始めてみませんか。
「lack of~」は、何かが足りない、充分ではないという意味です。
また、この文でのmakeの使い方は難しいですね。「make A(名詞) B(形容詞)」で、AをBにするという意味があります。「makes people afraid of~」は、人々を怖がらせる、おじけづかせるということになります。
勉強疲れを防ぐために日頃からできること3つ
1、正しい姿勢で勉強する
勉強中は、常に前かがみの姿勢になりやすく、集中するほど前のめりになってしまう人も多いのではないでしょうか。
姿勢が悪いまま勉強を続けていると、首や肩、腰に負担がかかりやすく、身体的な疲労を蓄積する原因となります。慢性的な疲労から勉強中の疲れを引き起こすことも多いため、日ごろから疲れを溜めないよう、正しい姿勢で勉強に取り組むよう心がけましょう。
2、7時間睡眠を心がける
一般的には、睡眠時間は7時間が適切とされています。以下のサイトに睡眠時間について詳しく書かれているので、ぜひご覧くださいね。
疲れにくい体をつくるためには、睡眠時間をしっかり取ることも大切です。体をしっかりと休める習慣をつければ、勉強中に感じる疲労も軽減できます。
また、脳は、学んだ学習内容を記憶として睡眠中に定着させるといわれています。つまり、睡眠不足が続くと、記憶できる量が少なくなり、多くのことを学んでも忘れてしまう可能性が高くなるのです。
勉強効果を高めるという意味でも、睡眠時間の確保は必要不可欠です。毎日しっかり睡眠を取るためにも、起床時間、就寝時間を決め、規則正しい生活を送るようにしましょう。
3、食事は朝昼晩しっかり食べる
健康な体づくりには、質のよい食事も欠かせません。勉強中はエネルギーを使うため、食事をきちんと摂り、長時間の勉強に耐えられるエネルギーをチャージしておきましょう。脳の栄養となるブドウ糖を得るためにも、炭水化物は特にしっかりと摂るようにしましょう。
また、ビタミンBやビタミンCが不足すると、目が疲れやすくなり、勉強への集中力も下がりやすくなるとされています。ビタミンBは豚肉や納豆、カツオなどから、またビタミンCはフルーツや野菜類、いも類などから摂取できます。栄養バランスが整った食事を意識して、毎日3食きっちり摂りましょう。
医学部受験は長期戦!メンタルケアを大切にしよう
今は「もう無理だ」と思うかもしれません。しかし、学習曲線というものは直線的ではありません。突然成長する可能性も大いにあります。
勉強していくなか、成績が上がらずに心が折れるときもあります。医学部受験は長期戦になる可能性が高く、途中で諦めたくなる気持ちもよく分かります。
自分の将来のためにもがき苦しんだ経験も、時間が経てば懐かしく感じられます。
皆さんが夢を叶えて、素敵な医師になることを心より願っています。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。