社会人で医学部に入る方法は、編入または再受験

医学部入試情報

社会人でも医学部に入れる

「医学部受験は、年齢が高いと不利になる」「将来、医者になるんだから、(医学部受験は)若い方が有利なんじゃないか」というイメージは、まだまだ根強いのではないかと思います。

そこまで言わなくても、現役生(高校生)と浪人生とでは、現役生のほうが合格しやすいという話は、医学部に関心のある方なら耳にしたことがあることでしょう。

でも、医学部は、何歳からでも受験できますし、合格もできます

でも、年齢が上であることのデメリットもあります。年齢が高いことの実際的なデメリットとしては、合否よりも、医師になってから体力的に負担のかかる仕事に耐えられない可能性が高い、ということが挙げられます。医師の仕事は、急患への対応なども含め、若い人がこなすのに適した、肉体的に消耗の激しいものであることが、しばしばだからです。

ですから、既卒生の方や社会人の方は、「医師になってからは、頭の良さだけでなく、肉体的な消耗に耐えうる体力も必要である」ということを肝に銘じておきましょう。

また、ほぼ全員が若い学生である医学部であれば、入学してから溶け込みにくかったりと、苦労することになります。そのあたりの点は、様々な手段を駆使してサーチして、様々な年齢の学生がいる医学部を見つけることをお薦めします。

そして、医学部受験における年齢差別は、事実上、無いことになっています。年齢差別を行った大学への厳罰化などもあり、実際上の年齢差別は撤廃されました。

でも、医師の世界は狭い世界であることに加え、面接で個々の医師(教授)がどのような点をつけるかまでは、なかなか介入しにくいというのが現実です。どの大学・会社であっても、面接には「心象(印象)」が大切であることは否定しにくいからです。

また、面接官の医師(教授)が、若い受験生に対し、「ハキハキとしていて溌溂(はつらつ)として喋り方から精神的にも覇気があるように見え、キビキビとした行動からは肉体的な体力を感じ、どちらも医師としてふさわしく、医師になってからの活躍も期待できる」として高い点をつけたならば、それを否定したり介入したりすることは、現時点では難しいと言えるからです。

そのため、年齢差別は、事実上は、ルールとしては撤廃されて久しいが、高年齢であればあるほど、医学部に入って医師になるのには「見えないガラスの壁」があるといっても過言ではないかもしれません。

でも、それは、若いころのような体力を維持する努力を行い、面接でハンディキャップを打破しようと印象をよくする工夫を行えば、簡単に打ち破れるレベルのものであるともいえます。その程度のものなのです。

受験対策や面接対策に関しては、信頼のおける医学部予備校に相談するのも良いでしょう。ある程度、年齢が上に行ってから医学部を受験される方も、めげずに粘り強く頑張ってください!

編入するには

医学部への「学士編入」は、昨今、相当ハードルが高くなっているのが現状です。学士編入とは、すでに大学を出た人が、(医学部の)2年次(もしくは3年次、1年次後期)から入りなおす制度のことで、「やっぱり医師という職に就きたい」という意欲や執念から医学部を狙う、相当高学歴で優秀な人たちが受験します。具体的には、旧帝大の出身者や、薬学・歯学等で大学院の学位を持っているような、もともと優秀で学歴も立派な人たちが受験します。

彼らの経験・知識等は面接でも高く評価されるでしょうから、筆記試験でも面接(口述試験)でも高得点を取れる人たちが集まり、その中で鎬(しのぎ)を削る争いとなります。ですから、少しでも自信のない人は、学士編入受験に絞らずに、多くの医学部を一般受験して併願戦略を取ることをお薦めします。

参考までに、以下の表は、編入学を行っている医学部の一覧です(「医学部予備校ガイド」より抜粋)。ただし最新の情報については、大学のホームページや募集要項でご確認ください。

大学名 募集人員 選考方法
2年次編入学
国立
北海道大 5 1次=書類審査・学力検査、2次=課題論文・面接
旭川医大 10 1次=書類審査・学力検査、2次=面接
弘前大 20 1次=書類審査・学力検査、2次=学力検査・小論文・面接
秋田大 5 1次=書類審査、2次=学力検査・小論文・面接
筑波大 5 1次=書類審査・学力検査・口述試験
群馬大 15 1次=書類審査・小論文、2次=面接
東京医科歯科大 5 1次=学力検査、2次=書類審査・面接
新潟大 5 1次=書類審査・学力審査、2次=面接
富山大 5 1次=学力検査、2次=書類審査・合宿面接・口頭発表
金沢大 5 1次=書類審査、2次=学力検査、3次=面接
福井大 5 1次=書類審査・学力検査、2次=面接
浜松医大 5 1次=学力検査、2次=小論文・面接
滋賀医大 17 1次=書類審査・学力検査、2次=小論文・面接
大阪大 10 1次=学力検査、2次=小論文・面接
神戸大 5 1次=書類審査・学力検査、2次=口述試験
鳥取大 5 1次=書類審査・学力検査、2次=学力検査・面接
岡山大 5 1次=書類審査、2次=学力検査・面接
山口大 10 1次=学力検査・小論文、2次=書類審査・面接
香川大 5 1次=学力検査、2次=書類審査・面接
愛媛大 5 1次=学力検査、2次=書類審査・面接
高知大 5 1次=学力検査、2次=書類審査・面接・グループディスカッション
長崎大 5 1次=学力検査、2次=書類審査・小論文・面接
大分大 10 1次=書類審査、2次=学力検査、3次=面接
鹿児島大 10 1次=学力検査、2次=書類審査・面接
琉球大 5 1次=学力検査・小論文、2次=書類審査・面接
公立
奈良県立医大 1 1次=書類審査、2次=学力検査、3次=面接
私立
北里大 若干 1次=学力検査、2次=書類審査・適正検査・面接
東海大 20 1次=書類審査・学力検査・適性検査、2次=面接
愛知医科大 若干 一般入試合格者から選抜該当者を学力検査で選抜
1年次後期編入学
私立
金沢医大 約5 1次=書類審査・学力試験・小論文・面接
3年次編入学
国立
千葉大 5 1次=学力検査・小論文、2次=書類審査・面接
名古屋大 5 1次=学力検査、2次=書類審査・小論文・面接
島根大 10 1次=書類審査・学力検査、2次=面接
私立
岩手医大 7 1次=書類審査・学力検査・小論文、2次=面接

再受験を目指すには

昨今、医学部は、昭和時代と比べていわゆる「底辺」の偏差値が底上げされたことにより、東大・京大に次ぐ難易度であると言われています。具体的には、国立大医学部であれば、旧帝大理系学部と同じくらいの難易度。私立大医学部であれば、早慶の理系学部と同じくらいの難易度です。

それに加え、昨今の医師人気が手伝って医学部の倍率が高いことが、再受験生に追い打ちをかけます。医学部の入試倍率は、国公立大学の前期試験で約5倍、後期試験で約18倍、私立大学の医学部であれば約19倍が平均と言えます。国公立大学の医学部は、前期・後期で一つずつしか受けられませんが、私立大学医学部は、国公立と併願する人が多いことに加え、現役の時には国公立を狙っていた多浪生が私立専願に回って10大学ほど併願することも珍しくないからです。また、私立大学医学部の一般入試で、定員の少ない後期は、科目数が少なかったりすることに加え、それまで合格が決まらなかった人がいっせいに受けることもあって、倍率が50~150倍まで上がることもあります。

そのため、面接で「歳だ。医師として勤務するための体力がなさそうだ。」と思われないようにする前に、並の受験生のレベルに追いつくことがまず第一と言えるでしょう。したがって、再受験生は、これまでに培った経験や知識を活かしながら、効率よく迅速に必要な学力を身につけていくことが必須と言えそうです。医学部の筆記試験で合格点を取るために、自分にはどこが足りないのか客観的に判断することが、年齢が上なので容易に行えると思われるからです。

さらに、医学部再受験の場合、「仕事をしながら合格する」ということが難しく、毎日毎日、必要な勉学に励む必要があるため、家族や両親や子供の理解や承認を得ると言った環境づくり、周囲の理解や応援が欠かせません。ですから、学力うんぬんの段階に入る前に、まず周囲や家族に医学部を再受験する熱意を伝え、理解や応援を得るなど、必要な環境作りから始めてみましょう!

編入、再受験どちらがいい?

学士編入はハードルが高いため、基本的には多くの医学部を一般受験で受けつつ、狙えそうな大学があれば学士編入を受験するという、併願戦略がオススメです。

たしかに、30歳を過ぎると医学部再受験の合格率は下がると言いますが、30歳を超えて受かった人もいますし、30歳を過ぎると医学部を再受験する人の数も減ってくるのでライバルも減ると言えます。

また、文系の人が再受験して医学部に受かったケースも多々あります。もちろん、歯科医師、薬剤師、看護師、理学療法士、放射線技師など、医療系の資格を持っている人が面接で有利で、医師になってからも働きやすいことは事実ですが、「年齢が上であること」や「文系出身であること」といったハンディキャップを跳ね返すくらいの意志の強さや執念で、医学部再入学を勝ち取ってほしいと思います。

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