大学共通テストの英語の配点比率は?

医学部入試情報

私立大学の配点比率を紹介します

私立大一般選抜 共通テスト英語の配点比率

旺文社 教育情報センターの調べによりますと、大学が独自に設定する「共通テストのリーディングとリスニングの配点比率(R:L)」は、以下の表のようになっています。(私立大105校集計)

センター試験に比べて大幅にリスニングの比率を増やして1:1にする大学が46.8%と最多になっています。ですが、従来通りの4:1にする大学がそれに続き、その次に多いのが、リスニングの比率を少し上げて3:1にするケースです。大まかにみると、1:1の比率にする大学と、4:1の比率に設定する大学で分かれていますが、1:1と4:1では共通テスト英語の対策方法が大きく変わってきますから、志望大学の募集要項等で個別に確認して効果的な対策をしていきましょう。

ただ、共通テストに刷新されたという事情が背景にあるとはいえ、大学側がリスニング力やスピーキング力を含む英語コミュニケーション力がある学生を欲しがっているというのは、変わらぬ事実。ただ辞書を引いて訳読するだけのものではなく、英語は、今となっては、実際に役立ってこそ価値があるものになっているのです。

つまり、大学に入ってからは、英語で研究発表したり、英語で留学生と話をしたり、英語でディスカッションしたりといった、「使える英語」の需要が高まっていくということですね。単なる知識としての英語しか持ち合わせていない人はいらない、役に立たないという社会の流れがあります。とりわけ、日本経済を再活性化していくために、語学堪能で異文化体験が豊富なグローバル人材を育てていくという政府の方針があるので、大学ももちろんそれに逆らうわけにはいかないということです。それだけでなく、研究面で実践的な英語のニーズがますます高まっているのも事実ですが、日本人の英語力は「アジア諸国の中で最下位」という状況がもう長いこと続いていますので、危機感を伴った「英語力や実践英語力を底上げしていかなくては」という目論見が、大学側にも政府側にもあります。

R:L 該当大学数 割合
1:1 66 46.8%
4:1 37 26.2%
3:1 19 13.5%
2:1 9 6.4%
3:2 5 3.5%
7:3 4 2.8%
5:2 1 0.7%

 

共通テスト英語の問題作成方針、出題方法のポイント

リスニング音声は第 1 問と第 2 問が 2 回読み、第 3 問~第 6 問が 1 回読みです。

リーディングとリスニングの配点は素点は均等(各 100 点)ですが、各技能の点数の入試での比重は、各大学が決定します。

外国語の音声や語彙、表現、文法、言語の働きなどの知識を、実際のコミュニケーションで、目的や場面、状況などに応じて適切に活用できるかを「読む」「聞く」で評価します。

実際のコミュニケーションを想定した明確な目的や場面、状況の設定を重視しています。

発音、アクセント、語句整序などの単独問題は出題しません。問題レベルは、CEFR A1~B1です。

英語表記はアメリカ英語だけでなく、場面設定によりイギリス英語を使用することもあります。

リーディング・リスニングともに、概要や要点を把握する力、情報を読み取る力が問われます。

リスニングの内容は、生徒の身近な暮らしや社会での暮らしに関わることです。

リスニングの音声は、多様な話者による現代の標準的な英語を使用します。たとえば、アメリカ英語、イギリス英語、日本語母語話者による読み上げなどです。

リスニングの音声読み上げは、全て 1 回読みにする可能性も検証されています。

センター試験と共通テストの英語の比較対照

センター試験 英語 試験時間 配点
筆記 80分 200
リスニング 60分(解答時間は30分) 50
リスニング音声 全て2 回読み
共通テスト 英語 試験時間 配点
リーディング 80分 100
リスニング 60分(解答時間は30分) 100
リスニング音声 1 回読みと2 回読み

各私立大学ごとの共通テスト英語のR:Lの比率

旺文社 教育情報センターの調べによります。

センター試験の英語の配点は筆記 200 点、リスニング 50 点で、「筆記:リスニング」の配点比率は「4:1」でした。一方、共通テストの英語の配点は、リーディング(R)100 点、リスニング(L)100 点です。

「R:L」の素点の配点比率は「1:1」です。でも、入試での各技能への重み付けは、これまで通り各大学が判断します。素点での比率が「1:1」となったことはセンター試験からの大きな変更点です。

主な私立大学 105 校の一般選抜(共通テスト利用や共通テスト併用)における、英語「リーディング」「リスニング」の両方を利用する場合の「R:L」の配点比率の大学ごとの一覧が、以下の表になります。

配点比率は「1:1」が約半数で最多です。それに「4:1」「3:1」が続き、これら 3 つの比率で全体の 86.5%を占めます。これまで「4:1」が大多数を占めていたため、多くの大学でリスニングの比率はアップしています。

学部・学科別や入試期別・方式別で配点比率を変えている大学は、集計した 105 校のうち23 校で、割合は 21.9%です。たとえば、中央大の法と商が、共テ併用方式と共テ単独方式で比率を変えています。ちなみに、国公立大一般選抜で、学部・学科などの別で配点比率を変えている大学の割合は約 18%でした。

学部(学科)等の欄が空欄である場合は、共通テスト英語(R とL の両方)を利用する全学部・学科を表します。

入試方式の欄が空欄である場合は、共通テスト英語(R とL の両方)を利用する一般選抜全入試を表します。

配点比率が示されていても、共通テスト英語が選択科目のため必ずしも必要ない場合や、「R+L の得点」と「R の点数のみを換算した得点」のどちらか高得点を利用する場合など、大学によって利用方法はさまざまなため、詳細は大学発行の募集要項を参照してください。

大学名 学部(学科)等 入試方式 配点比率(R:L)
 

 

 

 

 

 

北海学園大学

経済1部 共テⅠ期 2:1
経済1部 共テⅡ期 3:2
経営1部 1:1
法1部 7:3
人文1部(日本文化) 4:1
人文1部(英米文化) 7:3
工(社会環境工、生命工) 4:1
工(建築、電子情報工) 1:1
人文2部(日本文化) 4:1
人文2部(英米文化) 7:3
経営2部 1:1
法2部 7:3
北海道科学大学 1:1
 

東北学院大学

文(英文、総合人文、歴史) 2:1
文(教育)/経済/経営/法 1:1
工/教養(人間科学、情報科学、地域構想) 3:1
教養(言語文化) 4:1
東北福祉大学 1:1
国際医療福祉大学 1:1
獨協大学 4:1
文教大学 文(英米語英米文、外国語) 1:1
千葉工業大学 1:1
千葉商科大学 1:1
青山学院大学 1:1
亜細亜大学 経営/経済/法/都市創造 3:1
国際関係 7:3
桜美林大学 4:1
 

学習院大学

法/文(哲学、史学、英語英米文化、ドイツ語圏文化、フランス語圏文化、教育)/理(化学)/国際社会科学 1:1
経済(経済) 4:1
杏林大学 総合政策/保健/医/ 1:1
外国語 2:1
慶應義塾大学 共テ利用しない
工学院大学 3:1
國學院大学 1:1
国士舘大学 1:1
 

駒澤大学

仏教/文/経済/医療健康科学/ グローバル・メディア・スタディーズ 4:1
3:1
経営 2:1
産業能率大学 1:1
芝浦工業大学 1:1
順天堂大学 4:1
上智大学 1:1
昭和女子大学 人間文化(歴史文化)/人間社会/食健康科学/ グローバルビジネス/国際/環境デザイン 4:1
成蹊大学 1:1
成城大学 社会イノベーション/文芸(英文) 2:1
文芸(芸術)/法 4:1
 

 

 

専修大学

経済/法/経営/商/ネットワーク情報 3:1
文(日本文学文化、哲学、歴史、環境地理、ジャーナリズム) 4:1
文(英語英米文) 共テ前期、後期 1:1
人間科学 4:1
国際コミュニケーション(日本語) 4:1
国際コミュニケーション(異文化コミュニケーション) 1:1
文(英語英米文) 学部個別E方式 0:1
大正大学 4:1
 

 

 

大東文化大学

文(日本文、歴史文化) 3:1
文(英米文) 3:2
文(中国文、教育、書道) 1:1
経済/法/国際関係/スポーツ・健康科学 1:1
外国語(中国語) 3:1
外国語(英語、日本語) 1:1
社会 7:3
拓殖大学 1:1
玉川大学 教育/文/芸術/リベラルアーツ/経営/観光 1:1
 

中央大学

法/商 共テ併用 1:1
法/商 共テ単独 4:1
経済/理工/文/総合政策/国際経営 4:1
国際情報 3:2
帝京大学 4:1
東海大学 4:1
東京経済大学 3:1
東京工科大学 1:1
東京女子大学 1:1
東京電機大学 3:1
東京都市大学 7:3
東京農業大学 1:1
東京理科大学 3:1
東邦大学 1:1
東洋大学 1:1
日本大学 法1部/法2部/経済/商/国際関係/工/薬 1:1
文理/理工/生産工 4:1
 

 

日本女子大学

家政/文(日本文、史学)/人間社会(現代社会、社会福祉、教育、心理)/理 1:1
文(英文) 共テ前期 2:1
文(英文) 共テ後期 5:2
人間社会(文化) 4:1
文京学院大学 1:1
 

 

 

法政大学

法/文/社会/経営/人間環境/現代福祉/ キャリアデザイン/情報科学/生命科学 共テB方式、C方式 4:1
経済/国際文化/スポーツ健康/デザイン工 共テB方式 1:1
経済/デザイン工 共テC方式 4:1
理工(機械工-航空操縦学を除く) 共テB方式 3:1
理工(機械工-航空操縦学を除く) 共テC方式 4:1
理工(機械工-航空操縦学) 一般 3:1

 

武蔵大学 3:1
武蔵野大学 1:1
 

 

明治大学

法/政治経済/文/経営/国際日本/理工/ 総合数理 1:1
3:2
農(農、農芸化学、生命科学) 3:1
農(食料環境政策) 1:1
情報コミュニケーション 4:1
 

明治学院大学

文/経済/社会/法(消費情報環境法、政治)/ 国際(国際)/心理 4:1
法(法律) 1:1
明星大学 1:1
 

目白大学

心理/人間/社会/メディア/経営/外国語(中国語、韓国語、日本語・日本語教育)/保健医療/看護 4:1
外国語(英米語) 3:1
立教大学 1:1
 

 

立正大学

仏教/文/経営/法/社会福祉 4:1
経済(経済-経済学、金融) 4:1
経済(経済-国際) 1:1
心理 1:1
地球環境科学(環境システム) 4:1
地球環境科学(地理) 1:1
早稲田大学 政治経済/法/社会科学/人間科学/スポーツ科学 1:1
神奈川大学 全学部(外国語[英語英文-GEC]を除く) 1:1
神奈川工科大学 4:1
関東学院大学 1:1
北里大学 理/獣医 1:1
金沢工業大学 1:1
常葉大学 外国語 1:1
 

 

 

愛知大学

法/経済/経営/現代中国/文/地域政策 共テプラス 1:1
法/経済/経営/現代中国/地域政策 共テ前期

(5教科型)

2:1
国際コミュニケーション/文 共テ前期(5教科型) 1:1
共テ前期

(3教科型)

2:1
共テ後期 1:1
愛知学院大学 1:1
愛知工業大学 4:1
 

愛知淑徳大学

文(国文、教育)/人間情報/心理/創造表現/ 健康医療科学/福祉貢献/交流文化/ビジネス 4:1
文(総合英語)/グローバル・コミュニケーション 1:1
大同大学 4:1
中京大学 2:1
中部大学 4:1
名古屋外国語大学 1:1
名古屋学院大学 1:1
南山大学 1:1
名城大学 1:1
京都産業大学 1:1
京都橘大学 全学部(日本語日本文-書道を除く) 1:1
同志社大学 全学部(商[フレックス複合]、グローバル・コミュニケー ションを除く) 2:1
同志社女子大学 全学部(学芸[音楽]を除く) 4:1
佛教大学 4:1
立命館大学 4:1
 

 

龍谷大学

下記以外の共通テストを利用する入試  

4:1

国際(国際文化) 共テ併用

リスニング方式

0:1
追手門学院大学 3:1
大阪経済大学 経済/経営1部/情報社会/人間科学 1:1
大阪経済法科大学 4:1
大阪工業大学 1:1
大阪産業大学 1:1
大阪商業大学 1:1
 

関西大学

法/経済/商/政策創造/人間健康/総合情報/ 社会安全/システム理工/環境都市工/化学生命工 3:1
文/社会/外国語 1:1
近畿大学 4:1
摂南大学 1:1
阪南大学 4:1
桃山学院大学 4:1
大和大学 1:1
 

 

関西学院大学

下記以外の共通テストを利用する入試  

1:1

国際 関学英語併用型

(英語重視型)

0:1
甲南大学 1:1
甲南女子大学 1:1
神戸学院大学 3:1
武庫川女子大学 全学部(音楽を除く) 4:1
 

岡山理科大学

理/工/総合情報/生物地球/教育/経営/ 獣医(獣医保健看護) RとLのうち高得点を採用
獣医(獣医) 3:1
 

広島修道大学

商/人文(人間関係、教育)/法/経済科学/ 人間環境/健康科学/国際コミュニティ 1:1
人文(英語英文) 3:2
松山大学 経済/経営/人文(社会)/法 1:1
人文(英語英米文) 3:1

 

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