【2023最新情報】変革し続ける医療の姿を捉え続ける大阪公立大学医学部!

医学部入試情報

大阪公立大学医学部について多くの知っている人は、おそらくそう沢山はいないでしょう。

実は、2022年に、大阪府立大学と大阪市立大学を統合する形で、大阪公立大学は新しく生まれたのです。

大阪公立大学は国公立大学としては東大や阪大に次ぐ規模であり、大阪大学医学部医学科は「大阪の南の玄関口」である天王寺にある阿倍野キャンパスを軸足としています。

2022年の医師国家試験の合格率は新卒で98.8パーセント、2023年は新卒で95.9%(既卒者を含めても95%)と極めて高く、大阪大学医学部を上回っています。

京阪神にお住まいでなくても、洗練された活気ある地である大阪で医学を学びたい人、総合大学や研究大学での医学に興味のある人は、受験を検討してみてはいかがでしょうか。

大規模総合大学にあることが魅力の医学部

医学部医学科では社会医学もガッツリ学べる

大阪公立大学は、理系学部としては、理学部・工学部・農学部のほかに、獣医学部、医学部、看護学部、生活科学部があります。

従来は「看護学科」としてあったものが、「看護学部」として独立しているのが特徴です。

その一方、医学部はと言うと、医学科とリハビリテーション学科に分かれており、定員は医学科が90名、リハビリテーション学科が50名。少子高齢化が激しい日本において医師は必要であるため、医学科に多くの定員が割かれています。

そして、リハビリテーション学科は、「作業療法学」と「理学療法学」に分かれています。この2つの専攻は、「地域ケア」から「急性期医療」に至るまで、専門的技術をもって医療の実践に貢献できるようになるもので、昨今ニーズが非常に高まっており、教育水準も発展しています。

大阪市立大学は、看護学部を別枠にして、作業療法専攻と理学療法を医学部に組み込んでいるため、より医師に近い医学的な観点からハイレベルなリハビリテーションを学ぶことができます。「医学科には入れないけど、高度な医療人になりたい」と言う人は、受験を検討してみましょう。

それに対して医学科は、「基礎・社会医学」と「臨床医学」に分かれております。社会医学に強い教授が多く、社会医学がとりわけ強い傾向にあります。社会医学とは、健康状態の地域分布や、各地域・国や世界の医療システムを学ぶもので、社会学や地域研究といった「文系の社会科学」の要素が組み込まれた医学です。

その一方、臨床医学においては、1年次から早期臨床実習が行われるのが最大の特徴ですが、本格的な臨床実習は4年次の終わりから始まり、やや遅めのスタートです。

なお、医学科の男女比は3:1で、リハビリテーション学科の男女比は4:6です。看護学科を独立させてもなお、医学科以外の学科に女性が多くなります。

これからも多くの女性医師が育ってほしいと思いますが、作業療法や医学療法など、これからの日本でますます必要になってくるジャンルで女性の医療従事者が増えていく事は好ましいことです。

旧帝大レベルの学際的かつ国際的な医学研究!

医学部医学科の理念は、以下の2つのみです。

智・仁・勇の基本理念のもとで、人のもつ悩みや痛みを受け止めることができ、深く暖かい心をもった、高度な医療を実践する人を育てます。

最先端の創造的な医学研究を達成できる、世界的に活躍する研究指導者を育てます。

大学の使命は「教育と研究」ですが、大阪公立大学医学科は、私立医学科や地方国公立医学科に比べ、「研究活動」や「学会発表・論文執筆」などが盛んであり、「学者・研究者の育成」ならびに「教授の学問的成果」に割かれているウエイトが大きいです。旧帝大医学部と同じです。

やはり最先端の分野で、最新の学問的知見を切り開いていく学者・教授を育てることは、エリート大学でなければできません。必然的に、東大や京大を含め、大都市部にあるハイレベル大学が学者育成を担うことになります。

「研究成果を医師育成のための臨床や教育に還元する」という感触が強い京都府立医科大学の研究施設と比べ、大阪公立大学は学者や医学部教授を育てることが可能なレベルであるのです。

医学部長の挨拶のページに、「毎年多くの医学博士の輩出」や「医学研究者への成長」が言及されていることもその証左です。また、学部学生のうちから海外実習を推奨しているだけでなく、「腸内細菌、ゲノム医療、予防医療、創薬研究などで国際的に高い評価」を受けていることから、アジア各国からも多くの留学生が来ているとの事で、学生生活もインターナショナルになるでしょう。

そうは言っても、大阪公立大学の研究所や研究センターは、研究者だけでなく、医師を目指す大学生にも多くの刺激や学識を与えるものであり、かつ、総合大学である事を活かして理学部・工学部・獣医学部などと共同研究を行う学際的な研究施設になっています。この点でも旧帝大レベルです。

具体的な研究センターについて興味のある方は公式サイトをご覧ください。

変わり続ける社会を知ることで患者のニーズに応える医療

学術研究面を強調してきましたが、大阪公立大学は臨床や医師養成にも手を抜いていません。

在学生・卒業生の声として、「低学年のうちから臨床現場に触れる機会が多いのも特徴的です。」「大阪公立大学では、早くから臨床医療に関わる機会を頂けるので、医師になりたいと強く思う学生にとっては、これ以上ない教育体制だと思います。」と、低学年のうちから臨床に携わることができることに感激するものが多いです。

また、「本学では最先端から地域密着型まで幅広い医療を学ぶことができます。」という在学生の声があるように、国際化する社会や多様化する生活などの「患者の今日的なニーズ」に対応できる医療を学ぶことができるので、大学公式サイトに謳われている「人を温かく受け入れる心」が自然自然のうちに養われていくでしょう。

どんなに本を読み、自分で努力していても、こんにちほど人々の生活や考え方、暮らし方、働き方が多様化した時代は無いため、どうしても大学で学問的に広い社会を学んだ人のほうが、万人にたいして素直に心を開くことができるようになります。

「基幹教育科目」として、文学部や法学部などの文系の教授の授業も聞くことができるという、大規模総合大学ならではの特色も、このことを後押しするでしょう。

医学科3年次で本格的な研究を行う

公式サイトには、以下のようにあります。

3年次の8~11月には修業実習が実施されます。学生は基礎医学・社会医学の教室(研究室)に配属され、各教室の担当教員の指導のもとに、特定のテーマにについて学生が自ら研究します。

大学によっては「研究室に所属しないで卒業する医大生」も相当多いため、4ヵ月と言う短い期間ではありますが、担当教員のもとで全ての医学科生が研究に従事するというのは一大特色です。

厖大な知識を身につけ、臨床や研修医生活を積んで医師になる人の全員が「科学的な研究者」でもあるというのは、これからの時代、非常に心強いことです。そういった学識豊かな医師が大都市部や地域に配属されていくことは、科学的見地から社会を豊かにしてくれます。

また、大学3年次の後半に「研究」が置かれているカリキュラムと言うのも相当にハイレベルなもので、東京医科歯科大学などのレヴェルに相当するものです。

公式サイトには「医学科のカリキュラム」や「6年間の流れ」について分かりやすく解説されています。国公立大医学部や総合大学医学部に進学したい人は、これは是非とも目を通しておいてください。

↑ ここまで分かりやすく丁寧に書かれているカリキュラム紹介は中々ないので、ぜひとも医学科教員による公式情報を知っておきましょう! 学業の全体像をおさえておくことで、やがて医大生になった時に、必ずや役に立つはずです。

なお、大阪市立大学の医学部医学科の偏差値は「前期 一般枠」「前期 大阪府指定医療枠」ともに65.0で、共テ得点率は87%です。参考までに、同大学の文学部と獣医学部は偏差値60で、経済学部と農学部は偏差値55です。

 

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