【速報2022】実績と人気!名実ともにトップレベルの首都圏の国立医学部を解剖!

医学部入試情報

昨年の春、私は親知らずの抜歯を行いました。変な向きで生えている親知らずがあり、もう15年ほど前から、「意を決したタイミングで、紹介状を持って大きな大学病院へ行って、全身麻酔で抜歯したほうがいい」と言われていたのです。ところが、町の歯医者さんが、部分麻酔で抜歯してくれるというので、私は人生初の抜歯に臨みました。

おかげで、歯並びも良くなり、あごがスッキリして、ちょっとだけ人相や表情も良くなりました。そのため、今年の春は、とても気分良く過ごせています。親知らずを抜けないまま苦しんだ期間が長かったため、テレビを見ていて「この人、親知らずが変な向きで生えている」というのが、表情や顎を見てすぐ分かります。

さて、医学部を考えている皆さん、あるいは医学部を志願する受験生の皆さんは、関東地方には、国公立医学部がいくつあるかご存じですか。大都市圏の関東ですから、たくさんあるような印象が強いですが、じつは国公立大医学部は、指を折って数えるくらいしかないのです。関東北部の群馬大学医学部と筑波大学医学群の他には、千葉大学医学部、東京医科歯科大学医学部、東京大学医学部、そして公立大学の横浜市立大学医学部だけなのです(防衛医科大学校医学教育部と、一般的に「首都圏」に含まれる山梨大学医学部を除く)。

横浜国立大学には医学部はなく、公立の横浜市立大学に医学部があるのですね。こう考えてみると、関東地方の人口に比して国公立大学医学部は少ないですから、優秀な受験生が地方の国公立医学部に進学する事情も頷けます。大阪や名古屋の受験生が、地方の国公立大医学部に流れるのも、同様の事情があります。

本日は、学閥やネームバリューも豊かで、研究・臨床・教育の全てにおいて優れている、千葉大学医学部と東京医科歯科大学医学部を分析し、最新データをもとに紹介します。

千葉大学医学部の最新情報

公式データに基づく最新入試情報

首都圏においては、従来、東京大学、千葉大学、慶應義塾大学の3つの医学部が、広い学閥を誇り、医学界や医療機関に強い影響力を及ぼしてきました。これらの医学部は、研究と臨床において医学に貢献してきた歴史と実績が長く大きいため、臨床医として技術を磨くにしても、研究医として活動するにしても、優れた医療機関などの環境や、優秀な教授陣や豊富な予算といった好条件がそろっています。

では、千葉大学医学部の最新入試情報を分析します。2022年は、前期日程と後期日程の双方で入試を実施しています。千葉大学医学部の前期入試は、定員が102名、志願者数は328名であり、倍率は3.2倍です。ちなみに、昨年の倍率は3.9倍であり、倍率は3倍台をキープしています。

最高レベルと目される旧帝大の医学部と同程度の倍率であり、極めて優秀な受験生同士が鎬(しのぎ)を削る入試であることが分析されます。そのため、前期日程入試でどの国公立大学を受験するかは、人生の分かれ目であると言って過言ではなく、単なるイメージや印象で決めるのではなく、様々なデータを信頼できる人に見せて相談して、じっくり決めるべきです。

ここで、千葉大学医学部の後期日程の入試の状況が気になりますよね。2022年の後期日程入試は、定員が15名、志願者数は401名です。志願者数は、他の国立・私立医学部と比べても多くはないのですが、定員がとにかく少ないという特徴があります。そのため、倍率は26.7倍に跳ね上がっています。昨年の後期日程入試の倍率は21.7倍ですから、数字にして5倍分も増加しており、後期日程に賭けることの危険性を如実に示しています。後期日程は確実に合格できるラインを狙うなどの入念な対策が、多くの受験生にとって必須です。

医師国家試験合格率などの医学部情報

それでは、千葉大学医学部の国家試験合格率を分析します。2022年の最新データにおいては、出願者数と受験者数はともに124名、合格者数は119名です。合格率は96.0パーセントであり、95パーセントを超える医学部は僅かしかありませんから、相当優秀です。新卒と既卒に分けますと、新卒者の合格率は97.4パーセント、既卒者の合格率は71.4パーセントであり、とりわけ新卒の方々が頑張っておられます。

千葉大学医学部については、「先生方の面倒見がいい」「設備や環境が整っている」「学風などが良い雰囲気である」「先輩などとの人間関係が良好で、多くの人との交流が楽しい」といった卒業生の声が聞かれます。

全体的に、国立大学として、「広い視野と深い人間性のための教養」と「医師や医学に必要な専門的内容」を幅広くアカデミックに学べるほか、優秀で人間的にも優れた人が集まっているため、コミュニケーションや人間関係も充実していて、チームワークも秀でているようです。その全てが、国家試験合格率の高さに反映されており、長い歴史と広い学閥にそれらが支えられています。

千葉大学医学部医学研究院ならびに千葉大学医学部の公式ホームページは下記のリンクカードよりご覧ください。医学部長など要人へのインタビューのほか、新たに完成された総合研究棟の案内もあり、「大学院志望の方」「医学部志望の方」に向けたページもあります。

 

東京医科歯科大学医学部の最新情報

公式データに基づく最新入試情報

最近、旧制医学専門学校に端を発する東京医科歯科大学は、旧制医科大学に端を発する千葉大学を凌駕し、研究・教育・臨床の各側面において、私立医学部トップの慶応義塾大学医学部に並ぶ勢いを誇っています。

つまり、様々な要素を加味しながら、詭弁を弄して「首都圏の3大医学部」を選定するとすれば、かつては東京大学医学部、千葉大学医学部、慶応大学医学部だったのが、現在は東京大学医学部、東京医科歯科大学医学部、慶応大学医学部となります。ですが、千葉医大学医学部も、もちろんピッタリ追随して善戦しています。

では、そんな飛ぶ鳥を落とす勢いの東京医科歯科大学医学部の最新入試情報を分析します。2022年の前期日程入試は、定員が141名、志願者数が437名で、倍率は3.1倍です。昨年の倍率は3.4倍ですから、3倍台前半に落ち着いていると分析できます。ですが、本当に優秀な受験生がハイレベルな競争を繰り広げているのは、まさに旧帝大医学部の入試と同じです。

いっぽう、2022年の後期日程入試は、定員が10名、志願者数が168名で、倍率は16.8倍です。昨年の倍率は15倍ですから、偏差値の高さなども考え合わせると、後期日程はチャレンジ入試と言って差し支えないものです。

医師国家試験合格率などの医学部情報

それでは、そんな東京医科歯科大学医学部の国家試験合格率が気になります。2022年の最新データによると、出願者数が114名、受験者数が113名、合格者数が110名で、合格率は97.3パーセントです。95パーセントを超える医学部が、国立私立合わせても僅かであることを考えると、群を抜いて優秀であり、今や研究だけでなく、教育・臨床においても超一流の大学であることを見せつけています。

なお、新卒者の合格率は97.3パーセントで、既卒者は受験者数が0名であるため合格率も0パーセントです。

イギリスの教育専門誌である「Times Higher Education」が、毎年「世界大学ランキング」の日本版を発表していますが、2022年の最新版において、東京医科歯科大学は15位にランクインしています。毎年、上位にランクインしていることを勘案すると、東京医科歯科大学は、いわば〈総合大学〉としても優れていることが分析できます。

東京医科歯科大学のホームページには、まず2021年10月1日より、医学部付属病院と歯学部付属病院が一体化して、新たに「東京医科歯科大学病院」が新設されたことが告知されています。受験生は、こういった内部情報も要チェックです。

東京医科歯科大学の公式ホームページは以下よりご覧ください。

ここでは、東京医科歯科大学の大学院において、修士課程・博士課程ともに多様な専攻やコースが敷かれていることに触れておきます。とりわけ特筆すべきは、博士課程の国際連携専攻のジョイント・ディグリー・プログラムです。国際連携医学系専攻においては、チリ大学やマヒドン大学と共同の教育プログラムが敷かれており、「国際的に海外の大学と連携を取りながら、研究の道を歩みたい」という受験生は、ぜひ深く調べて、大学にも問い合わせて、チャレンジしてみてはいかがでしょう。

東京医科歯科大学の博士課程国際連携専攻のジョイント・ディグリー・プログラムの公式ホームページは、以下よりご覧ください。

以上の情報が、医学部を志す皆さんのヒントや刺激となれば幸いです。

なお、今回の記事で引用した、官公庁発表の公式データについては以下のページをご参照ください。上が、厚生労働省による「医師国家試験 大学別合格者状況」です。下が、文科省による「令和4年度 入学者選抜確定志願状況」です。

 

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