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医学部不正入試問題ってどんな事件?
指摘された大学はどこ?

Exam Information
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東京医科大学を始め、多くの医学部で行われていた医学部の不正入試。
2018年、それまで噂でしかなかった「女子や浪人生を減点し、卒業生の子女を加点している」という医学部入試が本当に行われていたことがわかり、大きなニュースになりました。

 

今回の記事では、その医学部不正入試問題について解説します!

・どんな事件だったのか
・どの大学が不正入試を指摘されたのか
・なぜ不正入試が起こってしまったのか

「女子や浪人生が減点されていた」と聞くと、女子や浪人生で医学部を志望している人は「やっぱり女子や浪人だとダメなのかな……」と悲しくなってしまいますよね。

しかし、そんな事はありません。
どんな事件だったのかを知って、なぜ差別が起こってしまったのか、何が問題だったのかを知っておきましょう!

 

医学部不正入試ってどんな問題だったの?

 

医学部不正入試とは、2018年に東京医科大学での裏口入学を発覚をきっかけに明らかになった、複数の大学の医学部が不正に女子や浪人生を減点し、卒業生の子女などを優遇して入学させていた問題です。

 

発端となったのは、2018年当時の文部科学省の局長が、自分の子供を東京医科大学に入学させる代わりに、文部科学省の私立大学支援事業の対象に東京医科大学を選ばせた裏口入学問題でした。

 

この裏口入学について内部調査したことをきっかけに、女子や浪人生に対して東京医科大学で一律で減点していたことが明らかになりました。
これを受け、厚生労働省が全国の大学の医学部について調査を行った結果、東京医科大学を含め10校が「女子や浪人に対して不平等な取り扱いをしていた」「募集要項などに明記することなく、卒業生の子女を優遇していた」ということが発覚したのです。

 

どの大学が不正入試を指摘された?


不正入試を指摘されたのは、以下の10校です。

・東京医科大学(男子/現役生/子女優遇・裏口入学・試験問題漏洩疑惑)
・昭和大学(現役生/子女優遇)
・神戸大学(地域枠において過疎地出身者に加点)
・岩手医科大学(一般入試と編入試験において、同大学歯学部出身者を優遇)
・金沢医科大学(現役生/子女優遇)
・福岡大学(現役生優遇)
・順天堂大学(男子/現役生優遇)
・北里大学(補欠連絡時、男子/現役生優遇)
・日本大学(追加合格時子女優遇)
・聖マリアンナ医科大学(男子/現役生優遇)

はっきりと不正を指摘されたのはこの10大学ですが、これ以外にも20ほどの大学に疑惑があったとされています。

 

また、聖マリアンナ医科大学は女性と浪人生に対する差別があったと指摘されたものの、「男女の別といった受験生の属性に応じた『一律の差別的取り扱い』が行われた事実はない」と頑なに不正入試については否定しています。(参照:聖マリ医大「不適切入試」認定 大学側は否定、私学助成減額へ―文科省:時事ドットコム)

 

各大学は、その後どんな対応をした?


各大学は不正入試指摘後、本来であれば合格していた人に対しての追加合格や、返金の措置をしています。

 

しかし、「志願者に対する資料がない」「受験時と現在の学力に開きがある可能性が高い」などの理由から、救済措置があったのは2017年か2018年の受験生に対してのみとなっています。

しかし、特に不正入試による不合格者数の多かった東京医科大学では101人を追加合格としたにもかかわらず、「全員を受け入れることはできない」と63人の定員を設けました。
その後実際に入学を希望したのは49人でしたが、うち5人を「定員に達したから」と再不合格にしています。
(参照:東京医大、追加合格は63人上限 救済対象は101人と発表東京医科大、女子5人を再び不合格に 「定員に達した」:朝日新聞デジタル

 

また不正を認めた大学のうち、福岡大学だけは「不正の程度が高くなかった」として追加合格措置を行いませんでした。

 

なぜ男子や現役が優遇されたのか?


この不正入試が行われた背景には、医学部特有の「医師養成機関」としての役割があるとされています。
医学部に入った人は、そのほとんどが将来的に医師として働きます。

 

そのため、大学として学問を修めたい人を受け入れるのではなく、養成機関として将来的に医師としてより貢献できる人を入学させようと考えたのです。

 

今回の不正入試で主に問題になったのは以下の3つのパターンです。

・女子学生に対する減点
・浪人生に対する減点
・卒業生の子女に対する加点

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このうち、卒業生の子女に関する加点については、「私立大学は卒業生のコミュニティーも大事である」ことや、「建学の精神を理解している、母校愛の強い志望者を集められる」などの理由から、加点することそのものは文部科学省もNGとはしていないようです。(参照:【医学部不正入試】昭和大が公表した「卒業生の親族」優遇、私立大は医学部以外も一般的? | オトナンサー

 

問題は、それが「秘密裏に、勝手に行われていた」ということ。
程度問題ではありますが、推薦枠などで一定数を卒業生の子供の中から選ぶことは、きちんと入試要項に記載されていれば問題ないと言えるでしょう。

 

より大きな問題とされるのは、女子学生と浪人生に対する減点です。
以下のような理由から、女性と浪人生は医師としての貢献度が低いと考えられたため、減点されていました。

 

・女性は将来的に結婚や出産で離職したり、当直を外れたりする可能性が高い
・女性は医師のような厳しい労働に耐えられない
・浪人生は将来的に医師として働ける期間が短い
・浪人生は学力が伸びないため、留年率が高く、国試合格率が低い

しかし、女性に関しては女性医師の割合のほうが多い国もある(ラトビアやエストニアなどでは女性医師が7割を超えているんですよ!)(参照:図表でみる医療2019:日本以上、医師の勤務形態や女性に家事や育児を押し付けがちな日本の文化のほうが問題であると言えますし、浪人生には現役生にない熱意や人間性も期待できます。

 

何よりも、性別と年齢を理由に点数差をつけるということは、日本国憲法第26条にある、「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」という条文に抵触すると考えられるでしょう。

 

2019年以降の入試は変化した?

医学部の裏口入学事件と不正入試問題を受け、性別や年齢を理由にした入試での不正な取り扱いを禁じる全学部共通ルールを制定しました。(参照:大学入学者選抜の公正確保等に向けた方策について(最終報告)

 

それだけでなく、2019年度と2020年度の入試について、女子差別が行われていないかどうか全国81の医学部について男女別の合格率を調査しています。(クリックで拡大します)


この調査によると、不正入試のうち女子差別を指摘された4校は2019年度には女子の合格率のほうが男子を上回っており、女子についての不正は改善されたと言えそうです。

 

自分が納得して通える大学を選ぼう!


医学部不正入試問題とは、2018年に発覚した、複数の大学の医学部入試で現役生や男性を一律に優遇していた事件でした。

 

特に大きな問題となったのは以下の2点。

・卒業生の子女を優遇
・女性と浪人生を不利に扱う

卒業生の子女の優遇に関しては受験要項に明記せずに優遇措置を取っていたことが問題でしたし、女性に対する減点は憲法に抵触する可能性があります。

 

もし、「女子差別や浪人差別が心配だな……」という人は、上の男女別合格率の表や下の関連記事を参考に、女性差別がないと考えられる大学、浪人や再受験生に寛容な大学から受験校を選ぶようにするといいでしょう。

 

大学時代は一生の思い出になります。
自信を持って誇れる大学を母校に選びましょう!

 

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