共通テスト模試は塾によって難易度が違う?
どの模試を受けるべきか解説

医学部入試情報

塾や予備校各社が工夫をこらして作っている共通テスト模試。
なんとなく「受けたほうがいいのでは」と思っていても、どの模試を受けたらいいのか、いつから受けたらいいのか迷ってしまい、結局学校で強制受験のものだけ受けている……という人も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、「どの塾・予備校の共通テスト模試を受けるべきか」「それぞれどんな特徴があるか」を解説します。
各社の特徴を知って、自分に適した共通テスト模試を受けましょう!

 

共通テスト模試とは

 

共通テスト模試とは、その名の通り共通テストを想定して作成されている模試のこと。
マーク式、共通テストと同じ時間配分・教科選択になっています。

 

一口に「共通テスト模試」と言っても、以下のようなパターンがあります。

 

・共通テストより難易度が抑えめになっていたり、学校の進度に合わせて範囲が限定されているもの
(高1〜高3の前半に行われる)
・難易度・範囲ともに共通テストを想定して作られているもの(プレテスト)
(高3の11月〜12月頃に行われる)
・共通テストと同じ日に同じ問題を解けるサービス(同日模試)
(高1・高2向け)

 

「共通テスト模試」と名前はつけられているものの、プレテストや同日模試以外は私立のマーク入試も想定した内容になっている場合もあります。

入試の基礎固めに適した内容にもなっているため、「自分は私立専願で共通テストは受けない」と決めている人も、共通テスト模試は受けておくといいのではないでしょうか。

どんな共通テスト模試がある?

 

大手予備校各社で行われる共通テスト模試。
まずは、各社の特徴やどのような模試があるかを知っておきましょう。
(2022年11月12日現在)

 

河合塾

河合塾では、以下の共通テスト対策模試が行われています。

 

・全統共通テスト模試
・全統プレ共通テスト
・大学入学共通テストチャレンジ(高1・高2対象)

共通テスト模試を共通テストに、全統記述模試を二次試験に見立てた「ドッキング判定」を行うので、国公立を志望する人は合わせて受験するといいでしょう。

 

また、厳密には模試扱いされていませんが、高1・高2生向けに難易度が調節された共通テスト風問題を解ける「大学入学共通テスト トライアル」も開催しています。
こちらは無料で受験できるだけでなく、解説講義まで見られるので、「受験したけれども、その結果をどう活かせばいいかわからない」ということもありません。

 

駿台

 

駿台では、以下の共通テスト対策模試が行われています。

・駿台atama+共通テスト模試
・駿台atama+プレ共通テスト
・駿台・ベネッセ 大学入学共通テスト模試
・駿台atama+学力判定テスト(高1・高2対象)

 

駿台もドッキング判定を行うので、記述模試と合わせて受験するのがおすすめ。
駿台単体よりも、駿台・ベネッセ模試の方が標準的な難易度になります。

 

東進

東進では、以下の共通テスト対策模試が行われています。

 

・共通テスト本番レベル模試
・全国統一高校生テスト(中3〜高3対象)
・共通テスト同日体験受験

 

東進の特徴は中5日で成績表を返却するという採点の速さと、解説授業が無料で受講できるという点。
すぐに点数がわかるので、正確な自分の実力をリアルタイムで把握できます。

 

代ゼミ

代ゼミでは、以下の共通テスト対策模試が行われています。

 

・共通テスト入試プレ
・共通テスト模試(高1・高2対象)
・共通テストチャレンジ(高1・高2対象)

 

代ゼミの共通テスト模試は年2回と少なく、ほかは有名大学対応の冠模試のみ。
そのため、やや受験者に偏りがあります。

 

塾・予備校によって難易度は違う?

 

模試を受ける上で気になるのは「どの予備校ならより本番に近い難易度で受けられるか」ということ。

 

よく模試は「駿台が難しく、河合が簡単」と言われますが、共通テストを想定した模試に限って言えば、駿台の数学が難しい傾向があるものの、各社そこまで大きな差はありません。
というのも、あくまでも「共通テスト」を想定した模試なので、共通テストとそこまでかけ離れた難易度には設定されないからです。

 

そのため、「この模試で、本当に共通テストの実力がついたかどうかを測れるのかな?」と心配する必要はありません。

 

ちなみに、プレテストは各社共通テスト本番より若干難しめに作られる傾向があります。
とは言えど共通テスト直前の試験ですので、「本当はもっと簡単だろうから、本番ではもっと得点が取れるはず」と油断しないようにしましょう。

 

どの塾や予備校の共通テスト模試を受けるべきか

難易度が同じくらい、となると何を基準に共通テスト模試を選ぶべきなのでしょうか。
ずばり、受ける模試に迷ったら、「河合塾か駿台」にするのがおすすめ。

 

なぜかというと、この2つは受験者が多く、受験者層も実際の受験生とほぼ同じだからです。
偏差値や「受験生の中で自分がどれくらいの立ち位置なのか」がより正確に出やすいため、より実際の入試に近い試験結果を得られるでしょう。

 

共通テスト対策模試以外の難易度、特に理系分野は駿台のほうが難易度が高いため、より一般的で文系向きなのが河合塾、理系や難関校進学を目指す人は駿台がよいと言われています。

 

ドッキング判定があるので、最低でも各回の記述模試と共通テスト模試は同じところで受けることをおすすめします。

 

東進は受験者が東進の受講生中心になってしまいますし、代ゼミは河合塾や駿台に比べると受験者が少なめです。
また、進研模試は受験者は多いのですが、主に就職する生徒の多い高校でも幅広く採用されている点、学校単位でしか申し込みができないことから浪人生の受験者がいない点などから、実際の受験者層とは乖離があり、10〜15ほど高い偏差値が出る傾向があります。

 

普段は東進や代ゼミ、進研模試を受けているという人でも、共通テスト模試でなくとも構わないので1度は河合塾課駿台の模試を受けておくといいでしょう。

 

模試は受けたあとが大切!

 

稀に「模試対策の勉強をする」という人がいますが、模試直前に「模試の偏差値や得点を伸ばすための一夜漬け勉強」を行うことにさほど意味はありません。

 

模試の範囲は広いために全範囲を短期間でカバーするのはかなり難しいですし、短期間で付け焼刃的に覚えたものはすぐに忘れてしまうので、長期的な実力養成にはあまり役立ちません。
仮に勉強した範囲が当たって得点が良くなったとしても一時的なものであり、あなたの実力を正確に反映したものではないため、むしろ過信や油断を生む結果になってしまいます。

 

「でも模試前に何もしないのも落ち着かない」というタイプなら、苦手部分をまとめたノートなどを見返しておくといいでしょう。

 

模試は受験前ではなく、受験後の自己採点と復習に力を入れるのが成績アップのコツ。
「自分にはどの部分が足りていなかったか」をチェックし、解けなかった問題を中心に復習しましょう。

 

模試を解く時には自分の解答や経過時間をメモしておくと、より後で振り返りやすくなりますよ。

 

模試を活用して共通テストに備えよう

共通テスト模試の場合、塾や予備校によって難易度が大きく違うことはありません。
違いは受験者層や受験者数なので、できるだけ正確な偏差値や順位を知るためにも河合塾や駿台の模試を受けるといいでしょう。

 

高1・高2から受けられる模試もあるため、気になる人は早いうちから受けておくと他の受験生に差をつけられます。

 

受けた模試をしっかり復習して、学んだ内容を定着させていきましょう。

 

 

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