大学入試の日程はこう組もう!入試スケジュールの作成ポイントを解説
大学受験をする際、多くの人が受けることになる「併願校」。
偏差値や受験勉強ももちろん大切ですが、実はこの併願校と本命校をどのように受験するかによっても志望校に合格しやすいかどうかは変わってきます。
この記事では、大学受験の入試スケジュールをどう考えたらいいか、併願校の決め方から実際の日程の組み方まで解説します。
「受けたい大学がたくさんあって、どう併願校を絞ればいいかわからない」「さまざまな入試日程があって、どれを選んだらいいかわからない」という人でも、バッチリ自分に合った日程を考えられるようになりますよ!
Contents
受験校の決め方
入試スケジュールを決める上で重要となるのは「受験校をどこにするか」です。
志望校により合格しやすくなる併願校の考え方、決め方を以下で解説します。
基本は「全部で5〜6校程度」
大学入試のときには実力よりちょっと上の「チャレンジ校」、だいたいこの辺が自分の学力とあっているだろうという「実力相応校」、この学校なら受かるだろうという「安全校」の3パターンの学校を受験するのがセオリーです。
模試判定で言うと、夏頃の模試でD・E判定が「チャレンジ校」、C判定が「実力相応校」、A・B判定が「安全校」の目安になります。
それぞれの学校により問題傾向なども違いますので、可能であれば偏差値だけで判断するのではなく一回過去問を解き、その点数から判断しましょう。
全体の受験校の数としては、チャレンジ校が1〜2校、実力相応校が2〜3校、安全校を1〜2校、合計で5〜6校程度受けるケースが多いでしょう。
ただし、ここは「受験にかけられる予算」と「浪人できるかどうか」によって大きく異なってきます。
例えば、浪人が可能であれば安全校を削ってチャレンジ校や実力相応校を増やす強気の出願がしやすくなります。
絶対浪人が嫌なのであればもう少し受験校を増やしたほうがいいケースもあるため、「他人が何校受けるか」より、「自分がどれくらい受験校の対策ができるか」「何校まで受けられるか」を中心に考えましょう。
入試科目にも注意
志望校を考えるときは、第一志望と入試科目・入試傾向を比較することも大切です。
簡単に言ってしまえば、できるだけ「第一志望と同じかそれ以下の入試科目」で、「入試傾向が近い」ところを選びましょう。
入試科目がいくつも異なっているとその勉強に時間を取られますし、小論文や論述問題・英作文などがある場合はその対策にも時間がかかります。
第一志望に小論文や英作文がある場合はもちろんそこに時間をかけるのは当然なのですが、「安全校のためだけに小論文対策を行わなくてはならない」となるとかなりの時間ロスになってしまいます。
入試までの限られた時間を有効に使うためにも、できるだけ同じような入試対策が通用する学校を選ぶと良いでしょう。
また、科目や出題傾向だけでなく科目ごとの配点比も重要です。
試験科目が同じであっても、得意科目の配点が大きい試験と苦手科目の配点が大きい試験とでは最終的に取れる点数は大きく違ってきます。
できるだけ自分が有利に立ち回れる学校や入試方法を調べておきましょう。
「併願校になりそうな大学」は11月頃までに調べておこう
「受験校は合計で5〜6校程度が多い」と上述しましたが、これはあくまでも「最終的に出願・受験する校数」のこと。
併願校をどこにするか調べるときには、11月頃までに併願校になりそうな可能性のある大学は一通り全部調べておきましょう。
というのも、入試は「実際に受けてみたら予想と違っていた」ということが起こり得るからです。
思ったほど共通テストで点数を取れなかったり、学力の伸びが追いつかず大丈夫だろうと思っていた大学の合格すら怪しくなってきたり……そんな時、出願締切直前になってから併願校を選び直すのは、精神的にも時間的にも大変です。
とりあえず予算やスケジュールのことは横に置いておいて、あらかじめ時間がある時に、「もしかしたらここにも出願するかも」「合格したら通いたいな」と思う大学は念のため全部調べておきましょう。
それらを使って「共通テストで◯点以上だったらこの大学、それ以下だったらこの大学」「ここまでに合格が出ていない場合は、出願締切が遅いこの大学に願書を送る」など、プランをいくつか考えておけば、予想外の出来事が起きても慌てずに対処できるでしょう。
併願校が決められない!という人は先にこちらの記事を参照してみてください↓
入試スケジュールを組むときのポイント
実際に出願する大学や入試方法を決めるに当たって大切なのは「いかにベストコンディションで第一志望に挑めるか」ということ。
以下で、入試日程を決めるポイントを紹介します。
まずは第一志望から考えよう
大学受験をする上で一番大切なのは、もちろん第一志望です。
まずは第一志望を「いつ・何回受けるか」を確定させ、スケジュール帳やカレンダーなどに書き込んでしまいましょう。
何回か入試日程がある場合、別々に出願を出すよりも最初からいくつかの日程を併願して出願すると受験料の割引になったり合格に有利になったりすることがあります。
ただし、その場合選んだ中で一番短い入試締切に間に合うようにすべての出願書類を送らなければならないので注意が必要です。
入試要項をチェックし、出願締切日・入試日程ごとの入試日・試験科目・合格発表日・入学手続き締切日を間違いないよう書き出します。
「簡単な大学から難しい大学へ」が鉄則
入試日程は「簡単な大学から難しい大学へ」の順番で受験できるようにするのが理想です。
最初からいきなり難しい大学を受験してしまうと「全然試験ができなかった」と落ち込んでしまいがちですし、場馴れしていないと思うように本番で力が発揮できないこともあるからです。
第一志望を基準にしながら、安全校→実力相応校→チャレンジ校 の順番で入試があるように併願校を組み合わせていければベスト。
この時に注意したいのが「入学手続きの締切日」です。
大学に合格したら入学手続きの締切日までに入学金を払わなくてはならないのですが、このお金は入学を辞退したとしても返ってきません。
ですから、できるだけ「ある大学の入学手続き手続き前に次の大学の合格発表がある」形にしていくのが理想です。
受験日程や受験校の数的に偏差値順に受験をしていくのは難しい場合も多いのですが、そのケースでも「一番最初が第一志望」ということだけは避けましょう。
予算との相談にもなりますが、もし第一志望が最初の受験にならざるを得ない場合は、それより試験日の早い大学を1校受験しておくことも検討すると良いでしょう。
連続入試・連続移動は避けよう
地方から受験のために遠征する場合などは、どうしても入試日程を固めて一気に受験したくなりますが、連続で受験するのは2日、長くても3日までにとどめましょう。
入試は自分が思っている以上に体力と気力を使います。
連続で何日も受験すると、どうしても疲れなどからパフォーマンスが落ちてしまい、思うように点数を取れなくなってしまいます。
また、連続移動にも注意しましょう。
例えば北海道で試験を受けた次の日に九州に移動し、更にその翌日に試験……というスケジュールでは、試験日程として中1日空いてはいますが、移動でとても疲れており万全とは言えないはずです。
受験校の試験日が連続してしまう場合や遠方へ試験を受けに行く場合は、全学部入試や地方受験なども活用し、できるだけ負担の少ない形で試験を受けられるようにしましょう。
試験日や入学手続き日をまとめておく
受験校が決まったら、それらを視覚的に見られるようカレンダーや手帳などに書き込んでおきましょう。
エクセルなどを使って一覧表にしてもいいので、大きめの紙を使い、一目で「入試の最初から最後までが見られる」ようにしておくと、試験日を勘違いしてしまったり入学手続き日当日に慌てたりということがありません。
「手続きを忘れてしまうのが怖い」という人は、アプリの利用もおすすめです。
仕事の進捗管理に使うガントチャートアプリを活用すれば、日時を入力するだけで簡単に一覧を作成でき、「どの大学の出願を完了させたか」などのチェックもできます。
締切日前に通知を表示させることもできるので、手続き忘れやうっかりミスの可能性がぐっと減るでしょう。
大学受験当日に実力を発揮できる日程を組もう
大学受験の日程を組むときは「安全校→実力相応校→チャレンジ校」の順番で受験するのが最も良いとされています。
これには、最初に簡単なところから受験することで自信を持って次の試験に挑戦できるようになる、入学金を支払う額が少なくなりやすい、という2つの理由があります。
しかし、必ずしも自分の行きたい学校を並べたときに「安全校→実力相応校→チャレンジ校」の順になるとは限りません。
その場合は、共通テスト利用入試や全学部入試、地方受験などを上手に組み合わせることで、できるだけ第一志望が最初にならないように工夫していきましょう。
スケジュール面にも気を配って併願校選びをし、最高のコンディションで入試に臨めるようにしましょう!
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