医学部合格体験記 ~国語力の強化で英語の苦手を解消し4浪で杏林大学に合格したYさん~
「医者になりたい!」と頑張って勉強しても、すぐに医学部に合格できるとは限りませんよね。「来年こそは」と思って浪人している医学部受験生も多いでしょう。
しかし、現役時代とは違って「本当に大丈夫かな」「今回もだめだったらどうしよう」という不安がつきまとうのが浪人。
そこで今回は、多浪を乗り越えて医学部合格を勝ち取った先輩に、合格までの道のりをお伺いしました。
浪人を視野に入れている人や、浪人をしながら医学部を目指している人は、ぜひ参考にしてみてください。
今回インタビューした医大生の先輩はこちらの方です!
【お話を聞いた方】
Yさん
【学校・学年】
杏林大学医学部 5年生
【現役・既卒】
4浪合格
Contents
浪人中の勉強事情
多浪を乗り越え、見事医学部合格を勝ち取ったYさん。まず浪人時代の勉強の仕方についてお伺いしました。
成績が伸びたきっかけについても教えてもらいました!
大手予備校と医学部専門予備校のどちらも経験
– 浪人中は、どんなふうに勉強していましたか?
1浪、2浪のときは、大手の予備校に通って基礎的な学力向上を目指しました。
具体的には、英語なら毎日英語の文を読んだり、数学や理科の受験に必要な知識を吸収したり、といったことです。
偏差値50〜65くらいでした。
受験は、1次は受かるが、面接で落ちてしまうという状況が続きました。
3年目、4年目は医学部専門の小さな予備校に通いました。
この時期は基本的な知識を活用する方に重きをおき、知っている知識の解釈や説明に力を入れました。
それによって成績は目に見えて伸びたわけではないのですが、受験において基本的な問題も発展的な問題も答えられるようになりました。
苦手科目も徐々に克服!秘訣は国語力
– 特に苦手な教科はありましたか?
英語がかなり苦手でした。
理科などは偏差値70くらいまで行っていたのですが、英語偏差値でいうと50〜55、センター試験でいうと130-140/200程度の点しか取れませんでした。
苦手意識も強かったのですが、4年間でどれも均等にできるようになりました。
– 英語に対してどのようなアプローチをしましたか?
根本的な話をしてしまうと、英語は国語力だと感じたので、国語力を伸ばすように心がけました。
といっても私立校を中心として受験していたため、直接国語の勉強をしたわけではありません。
日本語の文章や本をたくさん読み、内容をまとめたりする中で5W1Hを意識し、質問力や全体を見通す力も身につきました。
多浪への焦りは課題の明確化で解消
– 多浪に焦りはありませんでしたか?
やはり、英語ができないことについて苛立ちや不安を感じました。
ただ、英語についても途中で国語力がないということに気づいては「文章を読む」ということに考えがシフトし、モチベーションを維持できました。
多浪合格者が教える医学部面接
医学部受験において、避けられないのが面接。
浪人だと、「2次面接で厳しいことを言われてしまうのではないか」と心配になってしまうこともありますよね。
「関東地方や東北、金沢医科大学など多くの大学を受験した」と語るYさん。
最終的には杏林大学以外にも金沢医科・岩手医科・東海大にも合格しています。
今回は、そんなYさんに、続いては各校の面接の様子を教えていただきました。
どの大学にも共通した質問はある
– 医学部合格時の面接の様子について教えていただけますか?
はい。合格した杏林大学と金沢医科、日大と埼玉医科についてお話したいと思います。
どの大学でも
「医師を目指したきっかけ」
「なぜ当大学を受験したか」
「なぜ4浪したのか」
は共通して聞かれましたね。
杏林大学の面接は穏やかな雰囲気
– まず杏林大学の面接について教えてください。
杏林大学は2人の面接官がいて、1人が質問、1人がメモをするという形式でした。
圧迫面接ではなく、穏やかな雰囲気で「受験生の内面を聞きたい」という思いを感じました。
「英語が苦手で点数が上がりきらなかったが、読書をたくさんして自分で考える力を身につけた」と話しました。
杏林大学の校風…「真善美」についてどう思うか、やオープンキャンパスについても聞かれました。
岩手医科の面接もだいたい杏林と同じ感じでしたが、「岩手に残って医者になるか」を重要視している印象を受けました。
金沢医科大学の面接はグループディスカッションあり
– 金沢医科大学の面接はどうでしたか?
金沢医科では6人でのグループディスカッションが行われました。
200字程度の課題文を3〜5分くらいで読んで、それについてディスカッションする形式でした。
課題文の内容は確か、診療報酬について、「サッカー選手のように技術で年収や報酬が違わないのは不自然ではないか」といった内容だったと思います。
特に先生からの指示はなく、各自でリーダーなどを決めていくスタイルでした。
自分は「リーダーになろう」と決めていたので、最初に自分の意見を話し、後は基本的に聞き役に徹しました。
日大・埼玉医科大の面接は浪人に対して厳しい印象
– 日大・埼玉医科大はいかがでしたか?
浪人に対して厳し目と感じたのがこの2校です。
日大では3人の試験官がおり、アメ役とムチ役、メモ担当に分かれていました。
埼玉医科では多浪について、言葉を変えて何回も聞かれました。
「どうして多浪したのか」、「卒業したら30になるけれども、それでも医者になりたいか」などですね。
受験生へのメッセージ
最後に、受験生へのメッセージをいただきました。
入学後に振り返って考える浪人期間についてもお伺いしました。
浪人は意味があった
– 浪人について、入学してからの負い目はありませんか?
今のところ全くありません。
自分は浪人の4年間をムダだと思ったことはありませんし、杏林はいろんな年齢の学生がいるので、みんなあまり年齢にこだわっていません。
マッチング(医学部の就活のようなもの)のときには聞かれるかもしれませんが、少なくとも大学生活内で感じることはありませんね。
自分を信じて勉強を続けることが大切
– 受験生へのメッセージをお願いします。
とにかく自分を信じてください。
自分を信じられなくなったら、相手も信じられなくなってしまいます。
自分を信じることで相手も信じられますし、短い時間で勉強に向き合い、成績を伸ばすには環境などを信じることも大切です。
自分の努力を信じて勉強してください。
杏林大学医学部の公式HPはこちらからご覧ください。
神奈川生まれ、東京育ちで、東京医科歯科大学医学部に在学中のライター。
バックパッカーとして世界を旅したいという夢を持つ。
服の好みが数ヶ月単位で変わることが悩み。
受験生時代の得意科目は古文と生物。普段は優柔不断だが、物理から生物に鞍替えすることは1日で決断した。
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