【共通テスト】難化したリスニングを一度で正確に聞き取るコツとは?!
共通テストリスニング特集第2弾です。前回は実際の試験問題を解きました。まだご覧になっていない方は、まずそちらで実際の試験の音声を確認してみてください。
後半の問題では、2分半以上の長い文章を聞かなければならないにもかかわらず、音声は一度しか流れません。
難化したリスニングをどのように対策すればいいのでしょうか。
実は、リスニングはたくさん練習問題を解けば点数が上がるわけではありません。問題演習よりも優先すべき練習や、本番のテクニックなどが重要になります。リスニング対策第2弾では、一度で正確に聞き取るコツをお伝えしていきます!
Contents
共通テスト リスニング問題の特徴とは?!
第1問~第4問は高校標準レベル
第1問~第4問では、比較的基礎的な語彙を使った短い文章が読まれます。第1問~第3問は音声が2度流れ、第4問は音声が1度のみ流れます。この部分でリスニング100点中71点を占めます。国立大学や医学部を目指している生徒は、全問正解を目指しましょう。
第5問・第6問は高校レベルを超えている!
第5問は3分未満の講義を聞く問題、第6問は1分半程度の長い会話を聞く問題です。どちらも音声は1度しか流れず、非常に難しい問題と言えます。大学生や社会人が受験するTOEICでさえも、これほど長文のリスニング問題はありません。第5問・第6問は高校レベルを超えており、正解できれば他の受験生と差をつけることができます。
リスニングの実力を上げる方法
練習では「音」だけに集中する!
まず英語を聞いて日本語に直して、問題を解くーーー
そのようにリスニングの練習をしていませんか?
実は、練習では日本語に直さずに、「音」を聞き取ることだけに集中する方が効果的です。後ほど詳しく述べますが、英語では単語同士がつながって発音されたり、文章全体の抑揚のために一部の単語が弱く発音されたりします。特に紛らわしいのが、”can”と”can’t”です。日本の生徒には音が似ているように聞こえてしまいますが、聞き取りを誤ると、逆の意味になってしまいます。
リスニングに自信がない人はまず、「音」を正確に聞き取ることだけに集中しましょう。まだ問題演習を行わなくて大丈夫です。
リスニングを上達させるカギは「ディクテーション」にあった
以前、私はオンライン英会話講師として生徒を指導したことがあります。その際、生徒のリスニング”力”の向上を最も実感したのがディクテーション練習でした。ディクテーションとは、聞いた音を一語一句書き取るトレーニングのことです。
やみくもにリスニング練習をしていると、必ず成績が伸び悩む時期が来ます。自分が「いつも聞き取れない音」を知らないからです。
ディクテーションしてみると、リスニングが得意な人でも、弱く発音される前置詞を聞き逃していることがよくあります。
リスニングの練習はディクテーションに始まり、ディクテーションに尽きます。まずはこれを徹底してください。
そうとは言っても、いきなり共通テストの試験問題を書き取るのは難しいですよね。まずは、自分が3回聞いて書き取れるレベルから始めましょう。中学校の英語の教科書がおすすめです。YouTubeにも簡単な短文でディクテーションの練習をする教材があります。ぜひ参考にしてみてください。
発音できない音は聞き取れない
人間の脳は、発音できない音は聞き取れない仕組みになっています。
みなさんは、”L”と”R”の違いが分かりますか?”bought”と”boat”の違いが分かりますか?
これらを聞き分けるためにも、発音練習をおろそかにしてはいけないのです。
ディクテーションはリスニングの近道であるのに対し、発音練習は、その積み重ねが徐々にリスニングの点数につながっていきます。
満点を取るために注意すべきポイント
リンキングサウンドに要注意
リンキングサウンド(linking sound)とは、二つの単語をつなげて、ひとつの英単語のように発音するルールのことです。たとえば、”Let it go”は実際には”レディゴー”のように発音されます。リンキングにより音が変わったり、音が脱落したりします。
このリンキングがリスニングをより難しくしています。
日頃から音のつながりに注意しながら、ディクテーション練習を行ってください。
日本語母語話者が聞き取りづらい音
- can/can’t
アメリカ英語:”can”は弱く短く「キャン」、”can’t”は強く長く「キェーン(ト)」
イギリス英語:”can”は短めに「カン」、”can’t”は長めに「カーン(ト)」
2. want/won’t
want:母音「ア」を意識 won’t:母音「オゥ(ou)」を意識
3. They’re/There/Their
実は、この3つの発音のほとんど同じです。文脈で判別するしかありません。
4. “h”の脱落
英語には、”hour” “honest”などのようにフランス語由来で、語頭の”h”を発音しない単語がいくつかあります。
その他にも、”he” “his” “him” “her”といった人称代名詞でもしばしば”h”の脱落が起こります。
共通テストのリスニングでは、”h”がやや弱めに発音されていました。
試験テクニック① 解き終わったら必ず次の問題に目を通しておく
早く解き終わって残った時間は、次の絵の理解や状況の把握のために使いましょう。必ず問題と選択肢を読んでおきます。
試験テクニック② 自分なりの記号で素早くメモを取る
音声が一度しか流れない問題では、素早くメモをとる技術がとても重要になります。たとえば、逆接の接続詞に△と書いたり、登場人物を男女別の記号で表したりして素早くメモを取ります。
普段から自分なりの省略記号を考えておきましょう。
逆に、前半の問題は2回放送されるので、メモを取る必要はありません。メモを取ることが時間のロスにつながります。
まずはディクテーションから始めよ
リスニングの練習では、ディクテーションと発音練習が重要です。
ディクテーションの練習をしつつ、日頃から発音練習も続けていくことで、徐々に聞き取れる音を増やしていきましょう。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。