【速報2022】役立つ最新情報も!東北地方の国立大医学部の志願倍率や国家試験合格率

医学部コラム

本日も当メディアをご覧いただきありがとうございます。東京の多摩地区北部は、都心部に比べて桜の開花が遅いのですが、南風が吹いて暖かくなった気候に伴って、一気に桜が開花いたしました。桜の美しさや華やかさに心はなやぐと同時に、桜が散ってからも受験業界で頑張っていかねばならないと、心を新たにし、気が引き締まる思いも致します。

さて、過去の記事で、北海道大学の国公立大学医学部を分析し紹介しました。

本日は、文部科学省と厚生労働省が発表した元データに基づいて、東北地方の国立大学医学部の分析・紹介を行っていきたいと思います。以下に述べていく内容・情報が、皆さんの進路選び・受験大学選びの参考になれば幸いです。

弘前大学医学部の最新情報

りんごが美味しいというイメージのある青森県の弘前大学にも医学部があります。(※なお、岩手大学には医学部はありません。ニッチな情報ですが、知っていると役に立つ可能性も。)

弘前大学医学部は前期課程のみの入試実施で、2022年の募集人員は202人、志願者数は936人、従いまして志願倍率は4.6倍となります。昨年の志願倍率は3.1倍でしたから、受験生本人におきましては思わぬ難化に足を取られたと思います。

では、国家試験の合格率については、弘前大学医学部はどうだったのでしょうか。「新卒者と既卒者の総計」で見ますと、出願者数は157名、受験者数は154名、そのうち合格者数は134名、従いまして合格率は87.0パーセントとなります。倍率の高い医学部であることを考え合わせると、「やや低め」「比較的低め」といってよい合格率です。ちなみに、新卒者と既卒者に分けて合格率を見ると、新卒者の合格率は91.7パーセントと奮闘している一方で、既卒者の合格率は20.0パーセントです。

多かれ少なかれ医学部受験に興味があって常々情報を調べている人であっても、「既卒者の合格率が20パーセント!?」と驚愕してしまうに違いありません。ですが、驚くのはまだ早い、というもの。そもそも、ほぼすべての医学部において既卒者の受験者数は人数が少ないため、既卒者の合格率はバラバラなのです。

参考までに、いわゆる「北日本」と呼べる地域にある国立大学医学部の既卒者の国家試験合格率を列挙してみますと、北海道大学医学部が0.0パーセント、旭川医科大学が45.5パーセント、弘前大学医学部が20.0パーセント、東北大学医学部が75.0パーセント、秋田大学医学部が33.3パーセント、山形大学医学部が66.7パーセントである一方で、「筑波大学医学群」の既卒者の国家試験合格率は100パーセントなのです。

北海道大学医学部の既卒者の合格率が常軌を逸して低いのは、東京大学医学部の医師国家試験の合格率が低いのと同じ理由が考えられ、「大学受験で燃え尽きてしまった」「エリート校出身であるため大学での学問に心血を注がなかった」「学問的研究に没頭してしまった」という事情が挙げられます。

なお、以下のサイトによると、弘前大学医学部については次のようなことが言えそうです。「国立大学医学部の中では最も難易度が低いが、弘前大学医学部が誇る歴史や人脈や学閥を考えると非常に受験価値が高い」「地元に残る人材育成に力を入れる傾向にあり、近年、そういった目的で地域枠を増やしている」「昨今、面接の配点が激増し、若い人が有利となった」「2021年度から、2次試験が総合問題となり、問題構成が大きく変わった」などです。

弘前大学医学部の入試概要と解説はコチラをクリック

弘前大学医学部医学科 公式ホームページはコチラをクリック

東北大学医学部の最新情報

東北大学は、東北地方にある旧帝国大学であり、「豊かな杜(もり)」に囲まれた自然豊かな環境のキャンパスでありながら、学問研究や科学における最大規模の砦の一つです。もちろん、医学部も付設しています。

まず、志願倍率の変化から見ていきましょう。東北大学医学部は、前期課程においてのみ入試を実施しており、2022年の募集人員は177名、それに対する志願者数は508名、それらによる志願倍率は2.9倍です。昨年の倍率が2.8倍ですから、ほぼ横ばいで安定していますね。やはり他の旧帝大と同じく、偏差値が高く入試難易度が高いことから敬遠する受験生が多く、受験を控える人が多い結果、倍率が3倍を切っています。ですが、もちろん東北大学のネームバリューと研究教育水準の高さ、ヒエラルキー、学閥、人脈などを考えれば、奮起して猛勉強しチャレンジする価値は大きいです。

では、東北大学医学部の国家試験合格率はどうでしょうか。結論から言うと、かなり高いといってよい数字です。既卒者と新卒者の総計で見ますと、出願者数が150名、受験者数が149名、それに対する合格者数は144名で、合格率は96.6パーセントという高い数字をはじき出しています。なお、新卒者の合格率は97.2パーセント、既卒者の合格率は75.0パーセントとなっています。

なお、東北大学医学部医学科のホームページへは下記のリンクから飛ぶことができます。やはり、旧帝大が発足した当時からの目的と理念に沿って、学問研究や医学研究に携わる「研究医」の養成にも力を注いでいることが、他の医学部と一線を画している点です。学問研究に携わりたい人、研究職で生計を立てたい人、大学教授を目指している人、アカデミックな世界にあこがれている人などは、様々な要素を加味して検討しつつ、受験を試みる意義があります。

東北大学医学部医学科の公式ホームページはコチラをクリック

秋田大学医学部の最新情報

私が毎日食べている「あきたこまち」の産地である秋田県が擁する国立大学である秋田大学にも医学部があります。

ではまず、志願倍率の推移から見ていきましょう。秋田大学医学部は、前期日程と後期日程の双方において入学試験を実施しており、2022年の最新情報を前期日程入試から見ていくと、募集人員は119名、志願者数は436名、志願倍率は3.7倍、昨年の志願倍率は3.4倍です。倍率から見ると前期日程入試の倍率は微増しているものの、依然として3倍台にとどまっていることもあり、挑む価値は大きいです。

2022年の最新入試情報を、後期日程入試についても見てみましょう。募集人員は24名、それに対する志願者数は390名、したがって倍率は16.3倍です。昨年の倍率は14.6倍です。後期でも入試を実施しているものの、後期日程については、ほぼすべての受験生にとって、合格の可能性が低い「チャレンジ枠の入試」となります。

では、秋田大学医学部の国家試験合格率はどうなっているのでしょうか。こちらについては、東北大学医学部に並ぶ、相当高い合格率を誇っています。2022年の最新情報によると、新卒者と既卒者を合わせた総計のデータは、出願者数が122名、受験者数が121名、それに対する合格者数が117名と、合格率は96.7パーセントであり、旧帝大である東北大学医学部をわずかに上回っています。なお、新卒者の合格率は98.3パーセントと極めて高いものの、既卒者の合格率が33.3パーセントと振るわない数字です。

なお、秋田大学医学部は、待望の戦後初の新設医学部であり、留年に関する基準が易しく進級しやすいと言われています。

下記の秋田大学医学部医学科の公式ホームページでは、医学研究に関する多様なニュースを閲覧することができますので、医学の道を志す人はぜひ目を通してみてください。

秋田大学医学部医学科の公式ホームページはコチラをクリック

なお、今回の記事で引用した公式データについては以下のページをご参照ください。

「医師国家試験 大学別合格者状況」は コチラをクリック

文科省発表の令和4年度国公立大学入学者選抜確定志願状況はコチラをクリック

今回の記事、いかがでしたでしょうか。「数字」を多く扱いましたが、それによって医学部受験生や医学を志す皆様の、医学・医学部に関するイメージが具体化されてくれば幸いです。

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