【速報2022】国立大学で14年連続!就職率が全国1位の北陸の医学部!

医学部入試情報

私は、東京大学大学院を修了後、本当の自分を見つけるために、ドイツの人文科学の博士課程に留学しました。留学中は、ドイツ語を筆頭に、英語、フランス語、ラテン語など外国語の研鑽も積みました。そのため、今でも、ドイツに行って1週間くらい経つと、完全にドイツ語を思い出します。語学や言語とは、不思議なものです。

私はかつて、数週間、韓国に滞在していたことがあります。はじめは日本語と英語しか理解できませんでしたが、1週間ほど経った時、現地の老人たちが立ち話している韓国語の内容が理解できたのです。思い起こせば、私が子供の頃、祖父母は良く韓国の銀行に送金していましたし、私を連れて喫茶店などに行って、よく知人と韓国語で話していました。そのため、私の脳裡とDNAに韓国語がインプットされたのでしょう。

さて、では本題に入らせて頂きまして、本日は福井大学医学部を紹介・解説します。でも、「福井県というと、北陸なのは分かるけど、具体的な位置がイメージできない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方のために、以下に北陸4県の略地図を掲載します。

上記の地図で、富山県と福井県に挟まれる形で石川県がありますよね。能登半島を擁する石川県には、金沢大学があり、金沢大学には医学部もあります。金沢大学医学部については、金沢大学に在学中の現役医大生が執筆した記事が当メディアにあります。金沢市内の写真や、金沢大学のキャンパスの写真が散りばめられており、いずれも美麗ですので、ぜひご一読ください。

福井大学医学部の最新情報

福井大学ってどんなところ?

福井県には、全部で3つの国公立大学があります。福井県立大学、福井大学、敦賀市立看護大学です。敦賀市立看護大学には看護学部しかないほか、前者2つの総合大学も学部数は少なく、4つ以下しかないのですが、福井大学には貴重な医学部があります。「敦賀市」「金沢市」などと聞くと、旅情や異国情緒が漂い、北陸を旅したくなります。

そんな福井大学の正式設立は1949年であり、福井師範学校や福井工業専門学校を母体として設立されました。そして、1990年代に大学院の工学研究科や教育学研究科が設置され、いよいよ2003年には福井医科大学との統合が行われ、医学部と医学研究科が加えられました。この時点で、3学部・3研究科の体制です。2016年には国際地域学部が新設され、2020年にはその大学院に当たる国際地域マネジメント研究科が新設され、現在に至ります。

なお、特筆すべき福井大学の大きな特長として、大学が就職支援に力を入れていて、卒業生の就職率が極めて高いことを挙げておく必要があります。それらの福井大学独自の就職支援は、以下の「福井大学キャリアセンター」のサイトにまとめられていますが、非常に充実していて、そのレベルの高さは溜め息が漏れるほどです。

公式データに基づく福井大学医学部の最新入試情報や入試制度

そんな福井大学の最新入試情報を、文科省や大学発表の公式データに基づいて、医学部に絞って解説・分析していきます。

まず、最新の2022年入試では、福井大学医学部の一般選抜の前期日程において、医学科は55名の募集を行い、それに対する志願者数は370名で、倍率は6.7倍でした。この370名のうち、第1次選考の合格者は275名で、そのうち219名が最終選考を受験しています。ちなみに、看護学科は、30名の募集に対して90名が志願し、倍率は3倍です。医学科も看護学科も、倍率は比較的高めです。

一般選抜の後期日程においては、医学科は25名の募集を行い、それに対する志願者数は397名で、倍率は15.9倍でした。この397名のうち、第1次選考の合格者は275名で、そのうち50名が最終選考を受験しています。ちなみに、看護学科は後期日程では5名の募集しか行いませんでした。

以上で確認したように、一般選抜では、後期日程のほうが表面的な倍率は高いのですが、後期日程においては「第1次選考を合格しても、辞退して最終選考を受験しない人」が極めて多いです。結果として、後期日程の最終選考の倍率は2倍にとどまっています。

これらのことより、医学部入試の戦略と構造は、表面的に見えるよりも複雑で入り組んでいることが分析されます。併願戦略や受験校選びが合格につながることもあるのです。それとともに、やや精神論的になってしまいますが、最後まであきらめずに、強い意志を持って受験を完遂することも必要になってきます。

なお、福井大学医学部医学科は、「学校推薦型Ⅱ」という選抜形式においても、30名を募集しています。決して少なくない数の募集定員です。これに対しては119名が志願し、そのうち第1次選考の合格者は91名、そのうち89名が最終選考を受験しています。

医学科の「学校推薦型Ⅱ」は、全国枠、地域枠、福井健康増進枠の3つに分かれております。

以上のように、医学科は全部で110名の入学定員です。ちなみに看護学科は60名で、医学部の1学年は合わせて170名です。

医学部医学科の入学者は、福井県内の人を筆頭に、愛知県エリア(愛知、岐阜、静岡、三重)と、大阪府エリア(大阪、兵庫、奈良、和歌山)が最も多く、それに京都エリア(京都・滋賀)が続いています。関東からの入学者も13名おり、ほとんどの入学者が福井県内である教育学部と比べると、やはり全国から医師志望者が集まってきていることが分析できます。

入試日程や募集要項の最新情報は、以下の大学公式ホームページをご覧ください。過去のものも閲覧できます。医学科の「学校推薦型Ⅱ」についても、詳しい説明がありますので、是非ご一読ください。

福井大学医学部の入試科目や配点

では、医学部医学科を中心に、入試科目などを確認していきましょう。

まず一般選抜前期日程においては、共通テストが900点、個別学力検査が700点で、総合得点が計1600点です。合格者の最低得点は1089点です。個別学力検査には「面接」が含まれ、「面接の点が著しく低い場合には、総合得点に関わらず不合格」である旨の注意書きがあります。はっきり明記されているわけですから、対策を忘れないよう注意しましょう。

共通テストの配点内訳は、「国語200点、地歴公民100点、数学200点、理科200点、英語200点」の計900点です。理科は、「物理、化学、生物」より2科目選択。

個別学力検査は、「数学200点、理科200点、英語200点、面接100点」で、「調査書は面接の際に活用」するとの事です。理科は、「物理、化学、生物」より2科目選択。数学は、数学Ⅲを含みます。

国立大医学部医学科の前期日程としては、わりあいオーソドックスな形式ですが、やはり共通テストの国語200点という配点が大きいこと、調査書が利用される面接が100点とはっきり明記されている点が特徴的です。そして、総合得点に占める共通テストの比率が高いことにも留意しましょう。

どちらかといえば、医学科の後期日程のほうが特色があります。共通テストが450点、個別学力検査が220点という、計670点での勝負となります。合格者の最低得点は499点です。

共通テストの配点は、「国語100点、地歴公民50点、数学100点、理科100点、英語100点」であり、各科目の比率は前期日程と同じです。

個別学力検査は、「小論文100点、面接120点」です。

国公立大学の医学科の後期日程としては珍しくない、「共通テスト重視+個別試験は小論文と面接」というパターンですが、小論文より面接の配点が高いことや、共通テストの比率が3分の2以上であることが特徴的です。

先ほども分析したように、後期日程で医学科入学を狙う事が充分に考えられる大学ですから、受験生は下調べや対策を早いうちから行いましょう。なお、小論文も含めて、過去の入試問題と解答例・出題意図を大学ホームページで確認することができます。是非ご利用ください。

以上、福井大学医学部を紹介しました。福井大学は、情報開示や教育改革に積極的で、教職員の方々の熱意を感じます。また、公式ホームページの冒頭でも謳われているように、就職率は97.2パーセントで、「国立大学就職率ランキングで14年連続、全国1位」を達成しています。

たしかに地方にある大学ではありますが、社会と科学の未来を開拓していくという原動力は他の大学に劣らないものがあります。そのような意欲的で恵まれた環境の中で、情熱的な学友や教職員たちと過ごす歳月は、確かな学力を提供してくれます。皆さんの受験校選びや併願戦略の一助となれば幸いです。

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