【速報2022】名古屋市内のもう一つの国公立大学医学部はここだ!

医学部入試情報

私は、幸せに生きるためのコツは、「どんなことでも素直に喜ぶ」ことだと思っています。具体例を挙げます。私は、東京大学の修士課程の院生だった時、土曜・日曜・祝日は、必ず学会やシンポジウムに出かけていました。もちろん、偉い先生とは違って、学会会員費も交通費も自腹です。

でも、金曜の夕方になると、「やったー!週末だ~」と、とりあえず素直に心から喜んでいたのです。そのように喜び合える学友、後輩も貴重ですね。そういったことが、修士課程の生活を幸せで満ち足りたものにしていたのです。皆さんも、ぜひこの事例を参考にしてみてください。

さて、「福岡大学」や「近畿大学」というと、国立大学のように名前が響きますが、皆さんはどう感じますか。実は、近畿大学と福岡大学は、両方とも私立大学なのです。なお、どちらにも、医学部があります。東日本の人には、あまり馴染みがないかもしれません。

前回は、そのような紛らわしい医学部の1つとして、浜松医科大学を紹介しました(以下のリンクよりご覧いただけます)。

浜松医科大学は、医学部の単科大学であるから、私立か公立かと思うと、実は立派な国立大学なのです。

今回は、その延長線上として、名古屋市立大学医学部を紹介・分析します。名古屋市立大学は、公立大学です。そのため、医学部の学費が国立大学と同じ安さなので、「名古屋大学医学部は無理だけど・・・」という医学部受験生が狙う医学部として知られています。

東京圏の人も、京阪神の人も、これまで馴染みがなかったかもしれませんが、この記事を読んで名古屋市立大学に詳しくなりましょう!

 

名古屋市立大学医学部の最新情報

名古屋市立大学とは、どんなところ?

名古屋市立大学は、愛知県名古屋市瑞穂区にあり、名古屋の人々にとても親しまれています。大学名の略称としては、「名市大(めいしだい)」や「NCU」などがありますが、地元の人からは「名市(めいいち)」と呼ばれることが多いです。「名古屋駅」を「名駅」と略すのと同じです。

医学部のほかに、薬学部、看護学部、総合生命理学部という、医学と関連する自然科学系の学部が多くあり充実しています。これには、「1950年に、名古屋女子医科大学と名古屋薬科大学が統合して誕生した」という沿革の歴史が一枚かんでいます。そのため、医学部と薬学部が、歴史と伝統を誇っているのです。

愛知県内の出身者は学生の6割ほどで、比較的、様々な地域から学生が集まってきています。2023年にデータサイエンス学部を新設予定のほか、自然科学系の大学院も、医学研究科、薬学研究科、看護学研究科、理学研究科と揃っており、医学に携わる学生同士の交流や切磋琢磨、専門的な学際的研究が期待できます。

 

公式データに基づく最新入試情報

入学すれば名古屋市民たちと親しくなれる、そんな名古屋市立大学には、看護学部などが別にありますから、医学部には医学科のみがあります。明瞭です。では、文科省が発表した最新データに基づいて、名古屋市立大学の医学部の入試情報を分析しましょう。

同大学の医学部は、2022年には前期日程のみ入試を実施しており、60名の定員に対して164名が応募しており、倍率は2.7倍です。昨年度の倍率は3.5倍でしたから、かなり下がって狙い目になったと言えるでしょう。ただし、倍率は下がっても、60名という定員は絶対的に少ないこと、多くの受験生が殺到して倍率が跳ね上がる可能性のがあるので油断は禁物です。

なお、他学部の倍率をみてみますと、薬学部が14.4倍、看護学部が2.8倍、総合生命理学部が6.8倍となっています。これは、医学部と看護学部が前期日程入試であるのに対し、薬学部は中期日程、総合生命理学部は後期日程である為という、単純に入試システムの都合に由来しています。

名古屋市立大学医学部の難易度や入試制度

では、名古屋市立大学医学部の難易度を、別の観点から分析しましょう。

医学部医学科の入試は、共通テストの最低点が、550満点中、404点です。総合得点の最低点は、1750点満点で、1184点です。

共通テストの配点内訳も見ていきましょう。受験生なら気になるところですが、公立大学の医学部だけあって、かなり特徴的です。国語125点、数学125点、理科が「物理・化学」で100点(「○○基礎」は選択不可)。外国語が125点で、うちリスニングが25点ですから、リスニングは20パーセントです。地歴公民は、≪地歴≫および≪公民≫から1科目選択で、75点。合計して550点になります。

ほとんど全ての国立大学医学部と同じく、5教科7科目が共通テストで課されますが、国語と数学と外国語が125点、地歴公民が75点と配点に差がある点は要注意です。

では、個別試験についても解説します。個別学力試験は4教科あって1200点満点で、その4教科とは、数学、理科、英語、面接です。数学が300点、理科が400点(物理基礎、物理、化学基礎、化学)、英語が300点、面接が200点です。理科が400点と面接の2倍の配点であり、かつ、共通テストと同様に、物理と化学に限定されている点が最大の特徴と言えます。

上述の点は、受験生にとっては大きな事項で、受験校選びや併願戦略を練るうえで重要だと思いますので、よく留意してください。共通テスト550点と、個別学力試験1200点を合わせて、先ほど述べた総合得点1750点になります。総合得点に占める個別学力試験の割合は68.57パーセントであり、決して低くないため、数学、英語、そして特に理科が苦手な受験生は伸び悩み、思わぬ結果になってしまう可能性があります。

なお、河合塾が提供しているデータによりますと、同大学医学部医学科の共通テスト得点率は79パーセント、偏差値は65です。

※入試科目など最新入試情報につきましては、大学が発表するホームページや募集要項など公式情報をご参照ください。

 

医師国家試験などの医学部情報

では、まず医師国家試験の結果から、医学部情報をお届けします。

厚生労働省が発表している最新データによりますと、2022年の医師国家試験において、出願者数と受験者数がともに102名で、合格者数は98名、合格率は96.1パーセントです。また、新卒者だけに限ってみますと、出願者数と受験者数が99名、合格者数が98名で、合格率は99パーセントです。どちらの合格率も95パーセントを上回っており、「非常に優秀」と分析することができます。

ただ残念なのが、既卒者の受験者3名が全員不合格だったことで、これからの課題と言えます。あきらめずに頑張ってほしいところです。

また、同大学医学部医学科の学科概要とカリキュラムの特色は、以下の公式ホームページにまとめられています。名古屋市立大学医学部のカリキュラムにはどういう特色があって、医学生に何を求めているのかが、簡潔にまとめられているので、受験を考えている高校生は読んでおくと良いです。

また、以下のページには、アドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、ディプロマポリシーがまとめて提示されています。多少、堅苦しい内容になりますが、6年間を過ごす医学部について詳しく知ることは重要です。いずれの3つも重要ですが、とりわけ、「学士(医学)」を授与する要件として、「科学者としての医師」「臨床家としての医師」「社会における医師」「プロフェッショナルとしての医師」の4つが挙げられ、それぞれ細かく規定・細則されています。日本国憲法の「学問の自由」に基づいて、こういったものは大学ごとに異なっていますので、億劫がらずに目を通しておきましょう。

では、名古屋市内にある、名古屋大学とは別の国公立医学部である、名古屋市立大学医学部はいかがでしたか。皆さんの参考になり、士気を高めることにつながったのであれば幸いです。

 

ピックアップ記事

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

【2023年版】 現役医大生が選ぶ医学部予備校おすすめTOP5