医学部を退学をする人は多い?その後の進路は?
みなさんこんにちは。すでに志望校は固まって、対策を進めている人も多いでしょうか?
今日は医学部に進学したものの、退学する人についてお話ししたいと思います。
医学部に入ることがゴールだと思っている人も多いかもしれませんが、実はそうではありません。
医学部を退学する人がいる?
実は、退学する人はたまにいます。理由は様々ですが、大きく2つに分けることができます。
①消極的理由
主に留年を契機としているものです。特に1年生で留年した場合、その傾向が強いように感じます。
1年生で留年すると、翌年に無事2年生に進級できたとしても、ストレートで進級するための勉強法を確立できていないためにまた留年してしまうということがよくあります。
そうすると、医学の勉強に対するモチベーションも下がり、「自分はこのままでいいのだろうか?」「本当に医師になりたいんだろうか」という気持ちに陥ってしまう人もいるんですよね。
そうこうしている間に2年連続して留年、放校、という結末が待っているケースがあります。
②積極的理由
これは大学生活を送っている間に、新しく自分のやりたいことが決まって前向きな気持ちで自主退学をする場合です。
「せっかく医学部に入れたのになんでわざわざ辞める必要があるの?卒業してからでもよくない?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、医学部は6年間もあり、ストレートで合格したとしても卒業する頃には24歳。本当にやりたいことが見つかった人にとっては時間のロスがとても大きく感じてしまうのでしょう。
実際、私の友人には国立の医学部に進学したものの、『本当にやりたいことは方向性が違う』ということに低学年のうちに気づき、自主退学した人がいます。
強い思いを持って決断する人が多いため、後に大成する人はこのケースが大きいのではないかな、と感じます。
医学部の退学率
これは大学側が公にしていない場合が多く、明らかにはなっていません。
しかし、いくつかの大学で公表されているものもありますので、ここでリストアップしていきたいと思います。
まず慈恵会医科大学。留年者は1~3年生に数人と固まっており、退学者もほぼいません。
次に聖マリアンナ医科大学。学年ごとの留年者や退学者は記載されていませんが、毎年17~30名ほどの留年者と数名の退学者がいます。
このほかにも久留米大学では、2018年に留年者が59名、退学者が5名となっています。
大学や年によってもばらつきがあり、傾向を測ることはできません。自分の受験する大学ではどれくらいの留年者がいるのかを事前にチェックしてみましょう。
医学部を中退した後の進路は?
さて、気になるのは退学した後の進路ですよね。ここまでの話を聞いてビクビクしている人も多いのではないでしょうか?
進路には様々なものがあります。
①もう一度別の大学の医学部に入り直す
これは実際にあります。他の大学を放校になった場合に、別の大学の医学部を再受験して合格するケースですが、私の知り合いにもいます。
この場合、別の大学に入学することになるため、今まで自分が取得してきた単位は全て失効する場合が多いです。
しかし心機一転やり直すという意味ではこれもアリですね。事実、知り合いは新しく友達もたくさんできて、とても楽しそうな生活を送っています。
②もう一度同じ大学に再入学する
これはかなりレアかと思います。大学によっては再入学できる学年が決まっている場合や、すでに取得していた単位を認めてもらえるケースもあるため、それぞれの大学によって対応が異なります。
しかし再入学する際には単純な医学部受験の問題ではない試験を受けることになるため、その難易度は図り知れません。
③違う学部に進学する
これはよくあるケースですね。私の友人でもいます。大学を放校になった後に理学療法士や臨床検査技師になる人がいました。
実際、医療職は食いっぱぐれることがないため、別の医療系の資格を取って働く、というのが一番効率的かもしれません。また、自分が医学部に通っていた時に培った知識を生かすこともできますね。
④全く違う仕事に就職する
これもよくあります。たとえば、ベンチャー企業に就職して、医師の年収以上に稼いでいるというような人もいたりいなかったり(笑)
また、教えるのが得意な人は家庭教師として働く人もいますね。このほかにも編集者のような仕事をしたり、医学部時代にできた人脈を生かして別の仕事を始めるという人は結構いるように感じます。
退学した後も意外とどうにかなる
いかがでしたか?医学部に進学することが怖くなった方もいらっしゃるかもしれません(笑)
しかし、医学部に入学することは医師になるためには必須ですが、生きていくためには必須ではありませんし、むしろ選ばないことで広がる世界もあります。
事実、医学部を退学した後に別の学部に進学した友人や就職した友人を見ていても、あたらしい世界で精一杯努力をしています。そして、充実した生活を送っているように見えます。
医師になりたくて医学部を目指すみなさんにとっては、なりたくない未来かもしれません。でも、自分のやりたいことって医師じゃないとダメなんだろうか?もっと違うアプローチ方法もあるかもしれない、と思うと少し気分が軽くなるかもしれません。
人生には何があるかわかりませんから、人事を尽くして天命を待つ、という気持ちも大切かもしれませんね。
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