徹夜で勉強するってどうなの?メリットとデメリットを解説

医学部対策の勉強法

皆さんは徹夜で勉強したことはありますか?

徹夜はできれば避けたいものです。

ここでは徹夜で勉強することのデメリットとわずかなメリットをご紹介します。

徹夜で勉強するのが良くない理由

見出しの通り、徹夜で勉強するのはおすすめできません。徹夜で勉強するとどんな悪影響があるのかご説明します。

翌日に響く

これは容易に想像できますね。横になって睡眠を取ることで脳と体を休めなくてはならないところを無理やり起きて働かせるわけですから、疲労は蓄積する一方です。徹夜をしている間に疲れを感じるどころかどんどん元気になって捗るような感覚を経験することがありますが、これはとても危険です。ドパミンなどの物質が分泌されることで、本当は限界寸前なのにまだまだいけると脳をだまして無理をしている状態だからです。当然ながら反動はきますので徹夜をした翌日はどっと疲れが出るほか、注意力の低下や頭痛・めまい・吐き気などの自律神経失調症状が出やすくなります。

翌日に大事な予定がない場合は多少無理をしてもなんとかなるかもしれませんが、そんな時にわざわざ徹夜する意味はありません。一夜漬けをするのは多くの場合試験前日などではないでしょうか。受験に必要のない科目だから体調が万全でなくてもいいやと思っている方、無理をして寝落ちした挙句に試験に遅刻するというリスクを十分念頭に置く必要があります。実際に試験を寝ブッチした人を何人も知っています…。

翌日以降にも響く

1回徹夜をすると、その影響は翌日だけでは済みません。体内時計という言葉を聞いたことがありますか?私たちの体はさまざまなホルモンによって調節されるリズムによって動いています。常に一定の量のホルモンが分泌されているわけではなく、睡眠中に分泌されるものや太陽の光を浴びると分泌されるもの、ストレスがかかった時に特に増えるものなど色々なものがあります。徹夜をするとそのバランスが崩れて体内時計が狂ってしまいます。また徹夜明けは居眠りや昼寝などイレギュラーな睡眠を取ってしまうことが多いです。その結果正しい時間に眠くならなくなり、徹夜をした翌日以降も夜型の生活が定着してしまうなどの悪影響が続いてしまうことになりかねません。狂ったリズムを正常に戻すのは大変です。普段から規則正しい生活を送ることは受験勉強と同じくらい大事なことだということを認識してください。

さらに長期的な影響も

徹夜や夜更かしを繰り返し、足りない分の睡眠は居眠りなどの浅い眠りで補うといった生活を続けていると思わぬ病気を引き起こすことにつながります。「睡眠負債」という言葉を聞いたことはありますか?毎日の睡眠不足が借金のように積み重なっていくことを指します。睡眠負債が蓄積すると、自律神経が乱れて心臓に負担がかかります。さらに続くとホルモンバランスが乱れて糖尿病や脂質異常症の原因となります。慢性的な疲労を感じるようになり免疫も下がります。数年後にはうつ病など精神系に異常が現れてきます。最終的には認知症の原因となります。目の前のことしか見えずに短期的な利益だけを求めて徹夜を繰り返すと、将来的に取り返しのつかないことになります。健康を害してしまっては元も子もありませんので、長い目で考えて自分の体は大切にしましょう。

記憶が定着しにくい

記憶は睡眠によって定着すると言われています。浅い眠りであるノンレム睡眠と深い眠りであるレム睡眠を繰り返す過程で記憶が固定されるそうです。一夜漬けの短期記憶だけでも試験を乗り切ることはできますが、せっかく勉強したのにすぐ忘れてしまうのはもったいないことです。一見受験にもなんにも関係なさそうな知識が将来どんなところで活きるかもわかりません。もっておいて損な知識はありませんので、脳が若くて色々吸収できるうちに知識を広げておくと気づいた時には話の引き出しの多い魅力的な人になっているかもしれませんね。

徹夜をすることのメリットは?

ここまでさまざまなデメリットをご説明しましたが、それでも徹夜をしてしまう人は絶えません。徹夜をするとどんなメリットがあるのか考えてみました。

その場限りの試験は対処できる

学校の定期テストなど、一瞬の短期記憶で乗り切れる試験も少なからず存在します。試験範囲が限られている暗記物などは徹夜で乗り切るという人も多いです。私も歴史や家庭科など普段やる気の出ない暗記科目はほぼ一夜漬けで乗り切っていたような気がします…。大学の試験もいくつか徹夜でしのいだ記憶があります(笑)。進級・卒業できなくては話になりませんので、とりあえず目の前の試験に落ちないようにするために一夜漬けするのはありですね。リスクと辛さを考えると普段からコツコツ勉強することを強く推奨します。

期限があるものは終わらせることが最優先

大学ではレポートの締め切りなど期限を過ぎると即留年といった事態が起こることがあります。そういうたぐいのものは早めに終わらせるのが常識ですが、言うは易く行うは難しです。レポート1つのために貴重な人生の1年間を棒に振るのは意味が分かりませんので、どうしてもギリギリになってしまったものは徹夜でもなんでもして期限には絶対に間に合わせましょう。受験生のうちはシビアな締め切りに追われる事態になることはそうそうありませんが、出される課題も受験勉強のうちと思って日頃からコツコツ進めるのが無難です。

徹夜をしてしまった時の対処法

徹夜をしてしまったら、できるだけ早く元の生活リズムに戻すことが大切です。最後に生活リズムの整え方をご紹介します。

朝になったら太陽の光を浴びる

太陽の光を浴びることでメラトニンという体内時計の調節に重要なホルモンの分泌が整えられ、体内時計をリセットしやすくなります。普段の起床時刻と同じ時間に日光を浴びるようにしてください。

朝食をしっかりとる

朝食をとることも体内時計を整える助けになります。徹夜で脳も体も栄養が足りなくなっている状態のため、朝食をしっかりとって栄養を補給しましょう。貧血や低血圧の予防にも効果があります。また噛むことは脳を刺激しますので覚醒しやすくもなります。

夜にしっかりと寝る

徹夜明けは無理せずに、早めに就寝しましょう。ここで注意したいのは昼寝をしないことです。徹夜明けの午後はどっと疲れが押し寄せますが、ここで寝てしまうと夜正しい時間に眠れなくなり夜型の生活リズムへとシフトしてしまいます。そうなると徹夜のダメージが翌々日以降も続く負のループかが抜け出せなくなるため、昼寝は極力我慢しましょう。どうしても眠気に抗えないときは15分以内で仮眠を取ってください。

徹夜の代償は大きい

いかがだったでしょうか。徹夜はオールとも言いますが、東大の化学科では2徹をジオール、3徹をトリオールと呼ぶと昔聞いたことがあります(笑)。相当大変なんですね。受験生の皆さんは生活リズムを整えて無理のない計画で勉強してくださいね!

 

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