医学部に合格するための計画の立て方・年間スケジュール
「医学部に合格できる勉強の年間スケジュールが分からない」
「やるべきことはたくさんあるけどどのように計画を立てれば良いのか分からない」
そんな漠然とした不安がある医学部志望者も多いのではないでしょうか。
受験科目を全てで高いレベルが求められる医学部受験では、受験勉強のための計画は非常に重要です。
本記事では、医学部合格のための勉強の計画の立て方、スケジュール例から、医学部合格に近づくためのヒントまで、医学生ライターが自身の経験もふまえ、医学部受験の勉強を進める上で大切なポイントを解説します。
Contents
医学部受験のための計画・スケジュールはなぜ必要か?
計画があって初めて「今日やるべきこと」が分かる
医学部受験において計画を立てることは不可欠です。全体像を把握し、受験までに自分がどんな勉強をする必要があるのか、どの期間に何をするのが良いのか、まず把握することが、「今日何を勉強するのか」明確にするための第一歩です。
受験生として「今日をどう過ごすのか」、受験生活全体の中での1日を決めるために計画を立てることは必須なのです。
計画を立てると目標が明確になり効率的に勉強が進められる
計画を立てることで「医学部に合格する」という大きな目標を「この期間にこの範囲を終わらせる」「今日は○○ページ理解を進める」という小さい目標に分割することができます。目標が明確なことでモチベーションを維持することにつながったり、今やっている勉強が志望校合格につながると自信を得られることで不安を減らしたりしてくれます。
「志望校に合格するためにこれをやればいいんだ」「自分は1ヶ月後にはここまで分かるようになるんだ」と、見通しがあることで不安要素が減り、より集中して勉強に取り組めるため、効率的です。
計画を立てる前にしておくことは?
自分が1日/1週間に進められる量を把握する
自分が1日/1週間にどれくらい勉強できるのか、そして一定の時間の間に自分がどれくらいのスピードで勉強を進められるのか、自分で大まかにでも分かっておく必要があります。
・平日と休日、それぞれ1日何時間くらい勉強できるのか
・1週間でどのくらいの時間勉強できるのか
把握しましょう。
ここで気をつけて欲しいのは、受験生活は短距離競争ではなく、マラソンだということです。短くない受験生活で無理きたさず続けていける勉強時間がどのくらいなのか、できるだけ早く把握できるようにしましょう。
とはいえ、やらなくてはいけないことの量に対して、勉強時間が圧倒的に足りないようでは、勉強が間に合わなくなってしまうというのも事実です。その場合は、日常生活の中で無理なく勉強時間を増やす工夫が必要になってくるでしょう。
志望校の教科ごとの配点を確認する
志望校の教科ごとの配点や、共通テストと二次試験の配点を確認します。
特に国立医学部を受験する場合、共通テストと二次試験の配点比率は非常に重要です。共通テストを受験する場合は、社会や国語の勉強、共通テストの過去問演習も行う必要があります。その対策にどれくらい力を入れれば良いのか把握するためにも配点はしっかり把握しておきましょう。
志望校の出題形式を確認する
志望校の出題形式を確認することも大切です。
志望校が記述式が多いのか記号選択問題が多いのかによって必要な対策は変わってくるでしょう。例えば、英語でライティングの問題があるのなら、その対策を計画に組み込む必要があるでしょう。また、生物の問題で難しい実験考察問題を出題する大学なら、その練習が必要ですね。
どのような問題が出題されるのかは、受験勉強の早い段階で把握しておくと、後から焦らずに時間を取って対策できます。
どのくらい「基礎」が固まっているかを把握する
ゴールを明確にしたら、次にやるべきことは自分の「現在地」を把握することです。
どの程度基礎が身についているのか、つまり、受験の標準的な問題はどの範囲でどのくらいの精度で解けるのか確認しましょう。
ここで言う「基礎が固まる」の目安は、共通テストの基本問題が解けるという話ではありません。
医学部受験生にとって「基礎が固まる」の目安は、
・数学なら教科書の章末問題、青チャートの例題レベルがすらすら解ける
・英語は高校英文法の参考書の例文が正しく訳せるか
つまり精読がきちんと出来ているかになるでしょう。理科も同じように、標準的な問題集の例題を自信を持って解けるかというのが「基礎」ができているのかの基準になります。
・基礎の使い方を習得する
・どの「基礎」が組み合わさっているか分かるようになる
など、基礎への理解を深めるための問題です。もっとも大切なのは青チャートの例題レベルの手法を使えるようになることです。医学部の合格点を取るためには、「大学への数学」の問題に取り組む必要はない場合がほとんどでしょう。
この「基礎」というのが実はかなりレベルが高いと感じる方がほとんどでしょう。しかし、この「基礎」を自分が使える武器にしておかないと、入試問題と戦えません。まずはこの「基礎」を自分のものにすることが、過去問演習に入る前にやるべきこととして、当面の目標になります。
自分がどの程度基礎を固められているのかまず確認しましょう。
このとき、参考書の目次のページに、「○:基礎ができている」「 △:だいたい出来ているが不安がある 」「×:まだできない」のようにマークを付けていくと、勉強が必要な分野が視覚的に分かるのでおすすめです。
受験勉強の計画の立て方は?
受験までの大まかな流れを把握する
「計画を立てる前にしておくこと」として、スタートとゴールを把握しました。そして、その間の道を考えることが「計画を立てる」ことに他なりません。
大まかに言うと、基礎固め、過去問演習(国立大学を受験する人なら共通テストの過去問演習を含む)に分けられます。まずは、後述する「スケジュール例」を参考に、自分が受験までに何をやらなくてはいけないのか、どんな流れで受験生活が進むのか、把握しましょう。
月単位で小目標を設定する
全体の見通しが立ったら、問題集のどの範囲ををどの期間で行うか、といった小目標を月単位で立てましょう。この時、小目標は少しゆとりがあるくらいで設定しましょう。思わぬ苦手分野が見つかったり、体調を崩して勉強できない日があったりするかもしれませんし、目標が高すぎると、「どうせ終わらないな…」と、逆にモチベーションが上がりにくくなってしまうものです。「計画を立てる前にしておくこと」として挙げた「自分が1日/1週間に進められる量を把握する」というのが、ここで大事になってきますね。
週単位での計画を作る
月単位の目標を週単位の具体的な計画に落とし込みます。1週間あたりどのくらい進めるのか、計画を立てましょう。学校の試験や行事などの予定に合わせて、週ごとにどのくらい進めるか、具体的な計画にしていきます。
また、それよりさらに細かく計画を立てる、つまり1日ごとの計画に落とし込むかについては、人それぞれで良いでしょう。毎日のスケジュールを決めるのが合っている人と、1週間でやることだけ決めてその日のコンディションなどに合わせて勉強内容を決めるのが合っているかは人によって違うかと思います。自分のタイプに合わせて考えてみてください。
「やるべきこと」の範囲内で自分の気分やコンディションで勉強内容に変化も
私は後者のタイプで、「やるべきこと」の範囲内で自分の気分やコンディションに合わせて勉強内容を決めていました。1日ごとにやることを決めていた時期もありましたが、勉強における学ぶ楽しさが感じられなくなり、事務的にこなすタスクとして感じられるようになってしまいました。受験生活がより単調に感じられるようになり、合わないと感じてスタイルを変えました。もちろん、好きな科目ばかり勉強して苦手な科目を後回しにし続けるのは良くないですが、自分にとってより効果的な勉強スタイルを見つけることで、勉強がしやすくなります。
コラム1: 医学部受験は1年では間に合わない?
「医学部受験対策は1年計画では間に合わないのか」という問いに対しては、一概にはYesともNoとも言えません。ただ、高校2年生まで部活一筋、勉強は試験前に一夜漬けのみであまり勉強してこなかった方が1年で医学部受験対策をするとなると、かなり厳しい戦いになるということは否定できません。というのも、医学部受験生の中には、中高一貫校に通っていて中学から大学受験を意識した勉強をしてきた、という方も少なくないからです。
そもそも医学部受験には英語・数学(数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)・理科2科目の4科目が必要な場合がほとんどです。絶対に無理というわけではありませんが、4科目を1年で医学部受験で戦えるレベルにするには、相当の要領の良さと勉強量が求められるでしょう。
医学部合格のためのスケジュール例
~6月:英数中心に基礎固め(標準問題まで解けるように)
この時期は、英数の基礎を固める勉強をすると同時に、理科2科目も、それぞれ全範囲の1/3程度は基礎を固めておきたいところです。全体としては英数が優先なので、夏休みに入るまでは英数:理科の勉強時間の比率は3:1程度になるでしょう。繰り返しになりますが、「基礎」は受験の標準的な問題がスラスラ解けるレベルです。そのために、例えば数学や物理・化学などなら、問題集の例題などで扱われている解法を単に解けるだけでなく、その解法を選ぶ理由を含めて分かるようにする必要があります。
英語は、受験の最後まで使用する単語帳を一通り覚え、文法に関してはまず精読ができるようにします。目安は、高校英文法の参考書の例文が完璧に訳せるレベルです。
このような「使える基礎」を身につけるためには、同じ範囲の例題同士を比べるなどしてじっくり分析することで解法を使えるようになるタイプの人もいれば、練習問題を多く解くことで「どういう時にどの解法を使えばいいのか」慣れて分かるようになるタイプの人もいると思います。自分のタイプに合わせて、何をやれば良いのか把握しましょう。
国立大学を受験する場合は、スキマ時間を利用して、個別入試の科目としては使わないことが多いのにも関わらず必要な勉強量が多い国語と社会共通テスト対策も少しずつ対策を始めます。古文単語を覚え始めたり、社会の教科書や網羅的に知識を学べる参考書を読み始めると良いでしょう。10月中までに一周読んで全体像を掴むことを目標にします。可能ならインプットとアウトプットを同時に行えるように、問題集も利用しながら進められるとベストです。あくまでもメインは個別試験の勉強なので、スキマ時間に勉強を進めるのが良いでしょう。
7~8月:理科中心に基礎固め
夏休みの間、英数と理科の比率は3:7~4:6くらいが目安になります。理科は夏休みの終わりまでに全範囲の基礎を固めることを目標にします。また、6月までに英数の基礎を固めることを目標に勉強してきても、実際はまだ少しやり残していたり、大部分は終わっていても不安な分野があったりするかと思います。英数は基礎固めを継続し、例題を繰り返し解く、問題集も積極的に解くことで、基礎を確実にしていきましょう。
ただし、基礎が固まっていない分野の勉強として、焦って応用問題をたくさん解こうとするのは得策とは言えません。私も、整数分野や数Ⅲの微分など、苦手意識から色々な問題集(「大学への数学」「1対1対応の演習」など)を解こうと試みたことがありました。しかし、結局、例題レベルの問題が分からずに応用問題に手を出しても理解は進まず、後から振り返ると志望校合格に近道でないことをしてしまったと思っています。焦りの感情に流されず、やるべきことを冷静に考えることが大切です。
共通テストを受験する場合は、古文・社会の対策に加え、夏休み中に現代文の問題を解いてみてみましょう。必要なら基礎的な参考書などを学ぶことも視野に入れる必要があります。また、漢文の参考書も一冊購入して、どのくらい量があるか確認しておきましょう。
勉強内容以外としては、この時期までに志望校を考えたいところです。
9~10月:基礎が完成した科目から過去問演習
この時期から、過去問題対策を始めます。基礎(標準問題まで解ける)が完成してきたら、完成した科目から過去問を解き始めましょう。この時焦ることは禁物です。基礎が固まっていれば直前でも大幅に実力を伸ばせるのが大学受験です。基礎を磐石にしてから過去問を始めてください。
過去問題は、常に時間を意識し、実際の入試での戦略(時間配分、解く順番など)を試行錯誤しながら演習します。合格点(多くの大学で6~7割)を取るために正解する必要がある問題、時間をかけるべきでない問題(高校履修範囲を超えた知識や特殊な発想が必要な問題のうち、その大学で頻出でない問題)を見極める練習の意味でも重要です。過去問のうち、標準的な問題が解けなければ必ず基礎に戻り、周辺知識を含めて確認しましょう。
過去問を解いて、合格点に達するためにとるべき問題を分析、弱点が見つかったら基礎問題に戻って補強をする、これを入試まで続けます。
同時に、出題形式に合わせた勉強を意識しましょう。例えば、英語でライティングが出題されるならライティングの練習を始めるべきです。
この時期から入試本番まで、できるだけ毎日少しでも全教科に触れるようにし、少なくとも2日連続で空けないようにしましょう。
11~12月:過去問対策を本格的に(共通テスト対策も並行)
この時期には、過去問対策は本格的に始めていたいところです。勉強時間の比率は、入試本番での配点を目安に、偏りすぎないようにしましょう。ついつい得意な科目や好きな科目の勉強時間を多く取りたくなってしまうかもしれませんが、グッとこらえて、苦手科目を後回しにしないようにしましょう。また、国立大学を受験するか悩んでいる方は、英数理の勉強の進み具合を見て、共通テストを受けるのか受けないのか、この時期までには心を決めるべきです。
共通テストを受験する場合は、多くの場合10月、11月に実施される模試などが終わり次第、まず2週間ほどは共通テスト対策に80~90%ほどの比重を置きます。共通テスト対策を本格的に始動させ、自分の共通テスト対策に必要な時間がどのくらいなのか把握しましょう。9割程度を目指すなら、12月の共通テスト模試までに個別試験に使わない国語と社会も6割は取れるようにしたいところです。
1月~:過去問演習(共通テスト・二次対策)に加え面接・小論文対策も
共通テストを受験する場合は、年明けから集中的に共通テストの過去問題を解き、対策をします。その期間の共通テストの勉強と二次試験の勉強の比率は9:1くらいになるでしょう。ただしl共通テストの勉強だけだと難しい問題を解く力が鈍ってしまいます。必ず各教科1日1問は二次試験や私大の対策として問題を解くようにしてください。
私立大学だけ受験する方は年明けから、国立大学を受験する方は共通テストが終わったら、過去問等の演習に加え、小論文や面接の対策も行いましょう。小論文の対策は、医学部受験向けの小論文の参考書を一冊購入すると良いです。また、面接の形式や、過去にどのような質問がされたかは、インターネット上にも情報がたくさんありますので、調べて練習しましょう。
この時期は焦りも出てくる時期だと思います。地に足が着いた勉強を意識して、過去問演習をやりながら苦手な分野に気付いたら、迷わず基礎からやり直してください。
また、体調にはくれぐれも気をつけて、睡眠時間をしっかりとることも忘れずに。
コラム2: 「浪人生は伸びない」要因も基礎不足の問題が大きい
「現役生は最後に伸びる」「浪人生は伸び悩む」という話を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
これには理由があります。
まず、「現役生が最後に伸びる」のは、「基礎」を固め終わった受験生が演習を通して一気に力を伸ばしてくるからです。
数学の解法や英語の文法・単語をインプットした「知っている」状態から、演習を積むことで「使える」状態になり、同時に試験問題を解くことにも慣れてきます。それにより、最後に得点力が大幅に伸びるのです。
一方、「浪人生は伸び悩む」理由は、現役時代に基礎を磐石にせずに受験に臨んだ受験生が、浪人しても「基礎はできている」と思い込んで、土台がグラグラの状態で演習形式の勉強ばかりしてしまう傾向があるのです。
「浪人生は理科で差をつけろ」と言われることが多いのも同じ理由です。多くの現役生は、理科の演習を十分に積めず、間に合わないまま入試本番に臨むことになります。そのため、現役時代に足りなかった理科の演習を浪人期間に積むことで浪人生は理科を得点源にしやすくなるのです。
つまり、浪人生も、「基礎」を固め直し、その上で演習を積むことで実力を伸ばすことは十分可能なのです。
計画がうまくいかないときはどうする?
無理な計画になっていないか確認する
いくら無理のない計画を、意識していても、つい少し高めの目標設定をしたくなるもので、自分が当初想定したよりも問題集のページ数が進められないということも多いと思います。計画に沿って勉強を進めようとしても上手くいかない時は、早い段階で調整しましょう。いちばん大切なのは、焦って雑な勉強にならないようにすることです。量も大切ですが、質の高い勉強ができるよう、自分の理解が追いつく勉強の計画にすることが大事です。
自分に合ったやり方に修正する
自分に合った計画の立て方や実行の仕方は人によってさまざまです。1日単位の計画を作る方法が合っている人もいれば、計画は週単位でやることだけ決めて、その日の気分に合わせてやることを決める方法が合っている人もいるでしょう。
計画が上手くいかないときは、今のやり方が自分に合っているのか、見直してみましょう。
自分で原因がわからなければ相談するのも選択肢
自分で自分を客観的に見ようとしてもなかなか難しいことも多いものです。また、うまくいかないことがあるとつい自己嫌悪になってしまうこともあるかと思います。第三者の視点で冷静に判断してもらうことで解決の糸口が見つかるのではないでしょうか。
計画を立てたけどうまくいかないという方は、個別指導など、誰かに相談して客観的な意見を聞く、というのは1つの選択肢になるでしょう。
1日のスケジュール例
受験生の毎日の生活はどのような感じになるのか、気になる方も多いのではないかと思います。ここでは、そのイメージを掴んでいただくべく、医学部受験生の1日のスケジュール例をご紹介します。
現役合格をした医大生の中でも、睡眠時間は1日6時間、お風呂以外の目が開いている時間はずっと勉強、という人もいれば、睡眠時間は毎日8時間、1日1時間は趣味に時間を使っていた、という人もいて、人それぞれです。
もちろん、体調などによっても睡眠時間や勉強時間は変わると思います。また、3時間続けて勉強して15分ほど休憩を取るだけで十分集中力を保てる人もいれば、1時間勉強したら一度休憩を挟んだ方が効率が上がる人もいるでしょう。
自分でアレンジして、できるだけ多く勉強でき、かつ継続できる1日のスケジュールを見つける助けにしてください。
平日のスケジュール例
まず、睡眠時間ですが、冴えた頭で効率良く勉強するために、7時間ほど確保するのが良いでしょう。平日は学校があり、長時間勉強時間を確保することが難しいので、効率がより重要になります。
朝は早起きして学校に行く前に1時間時間を確保すると、冴えた頭で集中できるのでおすすめです。
6:00 起床
6:00~7:00 勉強
7:00~17:00 登校準備~下校
17:30~19:00 勉強
19:00~19:30 夕食
19:30~22:00 勉強
22:00~23:00 入浴・自由時間
23:00 就寝
休日のスケジュール例
休日は少し落ち着いて勉強できる時間が増えますが、その分長時間集中力を保つために工夫も必要になります。
おすすめなのは、朝昼晩の3食に加えて昼食と夕食の間に15分ほどの昼寝を含む休憩をとることです。この時間の昼寝はパワーナップと呼ばれ、集中力や記憶力を向上させる効果があります。また、時間が開きがちな昼食と夕食の間に休憩を挟むことで効率を保つことができるのです。
食事の時間は、食事自体が頭を休める時間として休憩時間になるはずなので、食事を摂ったら早めに勉強に戻ることが、勉強時間を増やすポイントです。
また、長期休みなどはどうしても生活習慣が乱れやすくなりがちですが、毎日勉強を続けるため、そして体調を保つためにも、できるだけ生活リズムを維持できるようにしましょう。
6:00 起床
6:00~8:00 勉強
8:00~8:30 朝食
8:30~12:30 勉強
12:30~13:00 昼食
13:00~14:30 勉強
14:30~15:30 自由時間
15:30~18:30 勉強
18:30~19:30 夕食・休憩
19:30~22:00 勉強
22:00~23:30 入浴・自由時間
23:00 就寝
コラム3: 1日の勉強量を増やせないか工夫を考えてみよう
やみくもに勉強時間を増やすだけでは意味が無い、それは間違いないことですが、やはり勉強時間の確保は大事なポイントです。生活の中に勉強時間を無理なく増やせるポイントがないか、考えてみましょう。例えば、電車通学をしている人なら、電車の中は格好の勉強場所です。満員電車で単語帳が開きにくいなら、10単語だけメモ帳に書いて、電車に乗っている間に覚えるようにすれば、一日あたり10単語多く覚えられますね。
また、集中力を長く続けるための工夫として、教科を変えながら勉強することがおすすめです。例えば、思考力が求められる数学の難しい問題をずっと解き続けるのはかなり疲れてしまうでしょう。間に単語の暗記などの単純な勉強を挟むことで、脳を疲れさせすぎずに勉強を続けることができます。同じ理由で、苦手科目と得意科目を交互に勉強することもおすすめです。
睡眠時間を削って体調を後回しにして勉強するべきだ、というわけではありません。むしろ、そのような勉強は長くは続けることが難しく、おすすめできません。少しの工夫で日々の勉強時間を増やす意識を持ってみましょう。
計画を立てて確実に合格を掴もう
この記事では、医学部に合格するための計画の立て方・年間スケジュールついて解説しました。
目標を設定したり、計画を立てたりする上でまずすべきことは、自分がやるべき勉強を把握することと実行できる計画を立てること。そして、特別な勉強が必要だと考えられがちな医学部受験ですが、医学部受験勉強でもっとも重要なのは「基礎を固める」(=標準問題レベルを解けるようにする)ということです。
焦りの気持ちから、やらなくてはいけないことが医学部受験生は多すぎて、かえって何から勉強したら良いのか分からなくなったり、自分がやっていることが合格に繋がるのか不安になったりすることが、誰もが1度はあると思います。
本記事で紹介したスケジュール例や計画の立て方を参考にすることで、そうした不安を解消しながら、1歩ずつ着実に勉強をして、皆様が医学部合格を勝ち取れることを願っております。
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