医師の年収や結婚における男女の違いを解説!【未婚率や生涯年収の差など】
高校生にとって、勉強をすることに加えて大切になってくる事と言えば、今後の進む道についてでしょう。受験生であれば、履歴書などに進学理由を書く必要が出てきますし、そうでなくても将来就きたい職業についてある程度のビジョンは必要になってきます
とりわけ、医学部を目指すのであれば、その先の医師という職業に学業が直結してきますし、険しい道のりが待ち受けているので、慎重に考えなければいけません。
そこで、今回は、医学部を志す受験生にむけて、よりビジョンを明確にしてもらうために、男女間でのお給料や結婚の違いについてお話ししていきます!
Contents
いずれの年代でも、男性医師の年収は女性医師より数百万円多い
気になる方も多いと思うので、医師のお給料についてみてみましょう!
研修医の間は、そこまでお金に余裕がないという話もよく聞きます。実際はどうなのでしょうか?医師の転職やアルバイトをサポートするサイト「民間医局」から興味深いデータをご紹介します。
年代 | 男女合計 | 男性のみ | 女性のみ |
---|---|---|---|
25~29歳 | 980万円 | 1,044万円 | 900万円 |
30~34歳 | 1,170万円 | 1,200万円 | 1,100万円 |
35~39歳 | 1,350万円 | 1,440万円 | 1,200万円 |
40~44歳 | 1,440万円 | 1,500万円 | 1,265万円 |
45~49歳 | 1,500万円 | 1,550万円 | 1,375万円 |
50~54歳 | 1,600万円 | 1,650万円 | 1,418万円 |
55~59歳 | 1,601万円 | 1,650万円 | 1,400万円 |
60~64歳 | 1,582万円 | 1,647万円 | 1,440万円 |
65~69歳 | 1,400万円 | 1,400万円 | 1,310万円 |
70~74歳 | 1,200万円 | 1,200万円 | 1,150万円 |
(引用:民間医局ホームページより)
この値は中央値です。この調査に参加した医師のうち、真ん中の年収を示しています。平均値とは異なりちょうど中間の値がわかるので、データを考察する上で大変有意な数値です。
20代から1000万円に達することも可能なことがわかります。しかし、現在は仕事の一部がAIがやってくれるような世界なので、医師になれば安心と考えるのは甘いです。自分にしかできないことを持ち合わせていないと、生き残るのは厳しい世界です。医師になってからも、自己研鑽をしていく必要があります。
また、男女間で年収に差があることが分かります。男性医師の年収中央値は女性医師の年収中央値と比較して、どの年代でも高くなっています。特に、35歳から64歳では、男女の差が大きくなっていることがわかります。
表についての詳しい説明は、以下のサイトをご覧ください!
生涯未婚率にも約10倍の男女差がある
先ほど、女性医師のお給料について少し触れましたが、結婚にも男女間で差があるのをご存知でしょうか。
ここでは、医師の結婚についてのデータをご紹介していきます。
医師では結婚している人は多いような印象を受けますし、周りの先輩でも平均より早く20代のうちに結婚している先輩が多くいる印象です。とある結婚相談所の調査では、医師が結婚する平均年齢は29歳だそうです。また、男性医師で生涯未婚の人はたったの3%という脅威のデータがあります。
かつては若手の医師はほぼ無給で働かされていた時代があったようですが、近年では研修医であっても病院によっては月給30万円以上の収入を得ることも可能であり、なおかつ労働時間についても厳格に管理されるようになってきたことから、経済的にも時間的にも余裕を持てる人が多いことも要因として挙げられるでしょう。
医師の結婚のタイミングは節目が多い
医師が結婚するタイミングは、大学卒業時、研修医修了時など、何らかの節目であることが多いです。今回はそれぞれの節目について理由とともにご紹介します。なお、医師の卒業年齢や節目の年齢の詳細については別記事でも書いているので是非ご覧ください。
①大学卒業後
医学部を卒業するタイミングで結婚する人もいます。しかし、同級生カップルの場合、お互い収入がない状態での結婚となるためにあまり数は多くない印象です。社会人経験のある人や実家が金持ちの人であれば余裕を持って結婚に踏み切れるかもしれません。大学卒業時のケースでは、先輩後輩のカップルで後輩の方が卒業したタイミングであったり、社会人とお付き合いをしていて相手がすでに収入を得ている場合が多いです。
このタイミングのメリットとして、もし結婚して苗字を変えるときに、新しい苗字で医師としてのキャリアをスタートさせられることがあります。また、職場への挨拶が不要で、気が楽という点があります。
②前期研修修了時
周りの先輩では、このタイミングが一番多いです。研修医を2年間やってお金の面での心配がほぼなくなっており、後期研修の前に身を固めようという考えです。後期研修になると、大学の医局に入局する人が多くいます。入局すると、教授への結婚挨拶をしなければならなかったり、結婚式に医局の人たちを呼ばなければいけなかったりとさまざまな悩みのタネが発生します。医師の世界は保守的で閉鎖的なので、入局してしまうと教授や先輩たちに気を使わなければならず大変なのです…
というわけで、入局する前に結婚という話を聞くことは多々あります。冬くらいになると、研修医2年目の先輩方の結婚報告がやたらと増えるのです…笑 自分の周りでも、初期研修修了直前での結婚を画策しているカップルがいます。
③後期研修修了・専門医取得後
若手のうちはしっかりと知識や技術の取得に専念し、専門医を取得して一人前になってから結婚する人もいます。勉強熱心な人やあまりに忙しい病院に勤めている人は一番忙しい時期を乗り越えてから結婚に踏み切るようです。
④独身貴族を謳歌してから
中には、若いうちは遊びまくりたいから結婚しないという人もいます。男性医師の場合合コンが多く、さらに職場での飲み会などで看護師さんと仲良くなる機会もあります。特に外科系の先生たちはバイタリティに溢れ、ノリがいいことから40近くまで結婚せず遊びまくるのが良いという考えの人もいます。早く結婚するなんて勿体無いよ、と言われたこともあります。ただ、そんな先生方でも40を過ぎると大体結婚しているので何とも面白いものです。
女性医師の生涯未婚率は約36%と高い
男性医師の生涯未婚率が約3%なのに対し、女性医師は36%近くにのぼるというデータもあります。詳しくはこちらをご覧ください。
医師はそもそも大学を卒業するのが遅く、卒業後も一人前の医師になるためには多くの時間がかかります。また、浪人や留年も多いことから、一人前の医師になる頃には30代半ばになっていたりすることも。そうこうしているうちに婚期を逃してしまうこともあるようです。
近年では出産や子育てに理解のある病院も増えているようですが、当直や休日出勤が多く慢性的に人の足りていないような環境では、なかなか結婚をするのも難しいようです。キャリアアップの上でも、若手時代にブランクを作ってしまうことに抵抗がある人もおり、なかなか難しいところです。どの職種においても言えることですが、女性が仕事と子育てを両立させられる環境づくりは大切なことです。しかし、医師の世界では昔ながらの考えを持つ人も多くいるため、なかなか改革や理解が進んでいない点は課題でしょう。
Medichenでは女医に関する記事も載せております。興味のある方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
[blogcard url=”https://medichen.tokyo/female-career/#i-2″医師は性別に関わらず活躍できる!
お給料や結婚の男女での差をご紹介しましたが、実際の医療現場では性別に関係なく協力しています。医師も各々の足りない部分を補い合いながら、患者さんのために日々奮闘しています。そして、性別や年代に関わらず、全ての医師のワークライフバランスが保たれる必要があるのです。
また、ここで紹介したデータはあくまでも一例であり、お給料や結婚時期には個人差があります。価値観も人それぞれであり、それらの善し悪しを評価するものでもありません。私がお伝えしたいのは、年収は高い方が良い、結婚は早い方が良いというようなことではありません。医師として医療に貢献しながらも、人生が豊かになるようにその人のペースで人生設計をすることが大切だということです。
医師は幅広く社会に貢献できる仕事であるということ、ジェンダーに関係なく活躍できる職場づくりの重要性を感じてもらえると嬉しいです。
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