東京医科歯科大学医学部医学科受験のまとめ

医学部入試情報

駅周辺に8大学が集まる御茶ノ水駅を最寄りとする国立の医学部、東京医科歯科大学医学部医学科。今回は20227月現在判明している2023年度東京医科歯科大学医学部医学科の受験情報をまとめてお伝えします。

東京医科歯科大学医学部医学科の特徴についてはこちらの記事をご覧ください。

東京医科歯科大学医学部医学科の受験の種類と方法

はじめに、受験方法の種類からチェックしていきましょう!

2022年度現在、東京医科歯科大学医学部医学科の受験の種類は主に以下の7種類あります。

・一般選抜
・特別選抜Ⅰ(学校推薦型選抜)
・特別選抜Ⅰ(国際バカロレア選抜)
・特別選抜Ⅱ(帰国生選抜)
・地域特別枠推薦選抜
・私費外国人留学生特別選抜
・2年次学士編入学

また、人数について、1年次での募集人数は1学年100人で、内訳は以下のようになっています。

・一般選抜:前期79人、後期10人
・その他:11人

それぞれの選抜方法について簡単にご紹介します。

一般選抜

一般選抜が100人中89人を占めるので、この記事を読んでいる方の多くが一般選抜に挑戦しようかと検討しているのではないでしょうか。

一般選抜の大まかな流れは、
大学入学共通テストを受験→東京医科歯科大学へ出願、第1段階選抜→(第1段階選抜が合格なら)個別学力検査等受験
となっています。

詳細な試験科目や配点についてはこの記事の後ろの方で紹介します。

特別選抜Ⅰ(学校推薦型選抜)

2022年度現在、東京医科歯科大学医学部医学科は、後述する国際バカロレア選抜と合わせ、5名を学校推薦型選抜で募集しています。

この選抜への推薦条件として、この枠で合格した場合、必ず入学することを確約できる必要があります。

医学部医学科の選抜は、提出書類評価、小論文試験、面接試験の成績を統合して判定され、大学入試共通テストを受験する必要があります。

特別選抜Ⅰ(国際バカロレア選抜)

この選抜は、国際バカロレア資格を持つ人が対象になっています。選抜方法は、出願書類の評価、小論文試験、面接対策の成績を統合して判断されます。

地域特別枠推薦選抜

2022年度現在、東京医科歯科大学医学部医学科には、将来茨城県もしくは長野県で働く意思がある学生を対象として、各2人の募集枠があります。

共に、貸与月額200,000円で、貸与期間の1.5倍に相当する期間勤務をした場合に返還は免除されます。

そのほかの選抜方法、選抜方法まとめ

他に、特別選抜Ⅱ(帰国生選抜)、私費外国人留学生特別選抜、2年次学士編入学があります。これらの選抜方法についての説明や、最新情報、そのほか詳しい受験資格や応募方法、出願条件などについては以下の東京医科歯科大学の公式サイトのリンクから入学者選抜要項をチェックしてみてください。

東京医科歯科大学医学部医学科の受験難易度

ここまで、受験方法の種類について見てきましたが、東京医科歯科大学医学部医学科の難易度は果たしてどの程度なのでしょうか。

偏差値や倍率などの受験難易度

東京医科歯科大学医学部医学科の偏差値は、2022年7月現在、ベネッセによると、前期日程で77、後期日程で82と発表されています。

また、医学部受験マニュアルのサイトによると、全国の医学部の中での偏差値ランキングは東京大学医学部(理科三類)に次いで2位とされており、受験難易度は高いと言えるでしょう。

倍率については、東京医科歯科大学から公式に発表されているデータによると、前期日程で約4倍、後期日程で約12倍になっています。

併願校

一般選抜で受験をする多くの人が、併願校としてどの大学を受験するか迷われていることでしょう。

併願校は、私立の医学部では、慶応大学医学部、東京慈恵会医科大学、順天堂大学医学部、日本医科大学医学部、国際医療福祉大学医学部、昭和大学医学部が主に挙げられます。

都内の偏差値の高い医学部を併願校として受験する人が多いようです。ただし、私立医学部の入学試験の多くは、共通テストと国立大学の個別学力検査等(2次試験)の間の期間にあります。第一志望が国立大学の場合、それに向けた勉強との兼ね合いを考える必要もあります。

また、国立医学部の後期の出願先の大学は、東京医科歯科大学医学部医学科、千葉大学医学部医学科、山梨大学医学部医学科が挙げられました。

東京医科歯科大学医学部医学科の試験科目や配点

次に、試験科目や配点について見ていきましょう。志望校の試験科目をチェックすることは受験勉強を始める上での重要なステップですし、共通テストと2次試験の配点を考慮して志望校を選択する方も多いでしょう。

大学入学共通テスト・個別学力検査等

ここでは、一般選抜の前期・後期の試験科目や配点について、詳しく紹介します!

一般選抜の大まかな流れは、
大学入学共通テストを受験→東京医科歯科大学へ出願、第1段階選抜→(第1段階選抜が合格なら)個別学力検査等受験
となっていましたね。

まず、大学入学共通テストを受験します。ここで求められる科目は次の5教科7科目で、合計点は180点です。

・「国語」(40)
・地理歴史公民:「世界史B」「日本史B」「地理」「倫理、政治・経済」の中から1科目を選択(20)
・「数Ⅰ・数A」(20)
・「数II・数B」(20)
・理科:「物理」「化学」「生物」の中から2科目を選択(20, 20)
・外国語:「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」の5科目から1科目を選択(英語を選択した場合はリーディング、リスニングを両方受験する必要あり)(40(うちリスニング10))

次に、東京医科歯科大学へ出願し、共通テストの点数をもとに第1段階選抜を受けます。

第一段階選抜を通過すると、個別学力検査に進むことができます。

前期試験での受験科目は、数学(120点)、理科(2科目、各60点)、外国語(英語)(120点)、翌日に実施される面接です。面接の配点については公式に発表されている情報はありません。
そして、大学入学共通テストと個別学力検査等の配点を180点:360点として、その合計点が計算されます。

後期試験では、個別学力検査等としては小論文(100点)と面接(100点)が課され、共通テストと個別学力検査等の配点比率は500点:200点になります。

面接

面接は、各選抜方法ごとに重視されている度合いが異なるため、どのくらい念入りに準備をする必要があるかも違ってきます。

私は一般選抜の前期日程を受験しましたが、面接で聞かれたことは、志望理由や「臨床と研究どちらに興味があるか」「自分の将来の展望」などで、雰囲気も和やかでした。

一方で、後期試験などでは面接の占める配点が大きいのではないかとも言われており、対策と心構えが必要になります。面接について分かりやすく紹介している記事を見つけたので、さらに気になる方は以下に紹介するページをご覧になってみてください。

小論文

次に、小論文についてです。小論文は後期試験で課されます。

課題は、課題文を読んで読解を行う形式です。問題文は、生物や医学に関連のあるものから社会学、歴史学まで幅広いテーマが扱われます。問題としては、傍線部の内容や理由説明、筆者の主張を要約する問題など、現代文の読解問題を解く能力が必要になります。

こちらのページから、東京医科歯科大学が公式に発表している過去問題や出題意図を見ることができます。

また、本セクションは以下のページを参考に作成しました。

東京医科歯科大学医学部医学科受験にかかる費用

医学部受験というと、その受験料も費用がかかり、気になってくるところだと思います。東京医科歯科大学医学部医学科の受験にかかる費用は、

35,000円=共通テスト受験料18,000+東京医科歯科大学医学部医学科受験料17,000円です。

第一段階選抜で不合格になった場合は、東京医科歯科大学医学部医学科受験料17,000円のうち13,000円が返還されます。

東京医科歯科大学医学部医学科に合格するためには

2021年度の東京医科歯科大学医学部医学科合格最低点は540点満点中369.20点でした。これは、68.37%にあたります。また、共通テストのボーダー得点率(合格者と不合格者の人数が半々になっている得点率)は86%、足切り(共通テストの点数による不合格)はありませんでした。つまり、共通テストでは86%、2次試験(個別学力検査等)では60%以上を確実に得点出来る力をつけることが重要になってます。

ここでは、各科目の特徴について紹介します。

英語の特徴と対策

出題形式は、例年、1500単語ほどの長文読解の大問が1問、試験時間は90分です。
内容は、医学や生物に関連したテーマであることが多いです。ただし、文章中に使われている医学や生物などの専門的な単語については注釈として意味が記されています。
問題は、例年、選択式の同意表現・内容真偽問題、和訳問題、400字程度での日本語での要約問題です。

基礎的な英語力に加え、過去問演習などを通し、正確性を保ちながら速く長文を読む力、日本語での内容説明問題に対応するための要約力などが求められます。

 

数学の特徴と対策

出題形式は、例年、記述式の大問が3題、試験時間は90分です。
出題内容は、数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・Bで、特別な知識や発想が必要というよりも、数学の理解が求められる問題であることが多いです。難易度は高く、90分で完答することは難しいです。

典型的な公式や海部の手順、定石を理解し、使えるようにすることに加え、計算力、図やグラフを扱う力が求められます。

記述式のため、試験本番の心構えとしては、分からない問題も答案に少しでも考えの形跡を残し、部分点を狙う粘り強さも必要です。

物理の特徴と対策

例年の出題形式は、大問2〜3問を、もう一科目の理科と合わせて120分で解きます。
出題内容は力学と電磁気学のが多くなっています。物理も、数学同様、公式を覚えているだけでなく、その導出過程を含めた物理への理解や計算力が求められます。

化学の特徴と対策

例年の出題形式は、大問3問をもう一科目の理科と合わせて120分で解きます。
出題内容については、理論・無機・有機から幅広く出題されます。錯イオンの色の知識から、化学的な思考力が求められる理論範囲の問題まで、演習を積む必要があります。
理論の問題については、途中経過も書くことが求められる問題が出題されます。普段から、導出過程を理論的にまとめる練習が必要です。

生物の特徴と対策

例年の出題形式は、分野をまたいだ総合問題の大問が3問、もう一科目の理科と合わせて120分で解きます。
出題内容は、幅広く確実な知識が問われます。エビの内臓系を描かせるなど、受験勉強の中で出会ったことのないような問題が出題されたこともありますが、多くがベーシックな知識論述です。共通テストの対策も含め、基本を確実に抑える勉強が大切です。
考察問題も出題されますが、難易度はあまり高くありません。
ただし、記述量が多く、時間との戦いの側面も大きいので、普段からスピードを意識しましょう。

本章は、数学社編集部、東京医科歯科大学 (2020年版大学入試シリーズ、2019年7月28日出版を参考に執筆しました。

まとめ

今回は、東京医科歯科大学医学部医学科の受験について、選抜方法から必要な科目、入試問題の特徴や対策についてご紹介しました。
本記事を読んだ受験生の皆様が、東京医科歯科大学の受験について少しでもイメージをつかめていましたら幸いです。

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