医者にも楽な診療科があるの!?現役医学生が答えてみました!

医者のキャリア

医師が労働時間が長い、ハードだという話を最近、よく聞きますよね?

それに加えて、当直、夜勤などの多様な勤務体制に加えて、休日のはずなのに呼び出しを受けるかもしれないので病院から遠隔地に行くことができないことなど、日本の医療は多くの問題点を抱えています。
(「医師の労働時間、当直、夜勤」については下の記事を読んでみてください!)

近年の働き方改革によって、医師の働き方も見直されつつありますが、その取り組みは十分であるとは言えません。

医師自身のQOL(Quality of Life:人生の質)が低く、残業代が満額出なかったり、いまだに出産・育児をしながら、キャリアを進めていきにくい環境が残っているのが現状です。
(「リアルな女医の子育て事情」については下の記事を読んでみてください!)

このように、医師は過酷な労働環境に置かれているのが現状です。

診療科によって忙しさが違う!

これまでの記事を読んで、医師の過酷な労働環境に絶望した方、体力ないから医師になるのやめようかなと思った方も多いかと思います。

しかし、実は診療科によって忙しさがかなり違うんです!

診療科には、さまざまな区分方法が存在したり、マイナーなものもあるのですが、代表的なものとしては、

内科(総合内科、脳神経内科、内分泌代謝内科、免疫膠原病内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、腎臓内科、血液内科)
外科(消化器外科、呼吸器外科、移植外科、心臓血管外科、小児外科)
マイナー科(皮膚科、整形外科、形成外科、眼科、精神科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、放射線科)
脳神経外科、救急科、産婦人科、小児科、麻酔科

があります。代表的なものだけで、こんなに多くの診療科が存在します。
(診療科毎の業務内容については以下の記事を参考にしてください。)

業務内容や扱う疾患が診療科ごとに大きく異なるので、それによって、業務の忙しさが異なります。

 

楽な診療科は、〇〇科だ!

それでは、楽な診療科、大変な診療科について、紹介していきたいと思います。

病院とその地域によって、大きく異なることにはご留意ください。
(楽な診療科であっても、その病院が力を入れている診療科であったら、患者さんが集まるので、忙しくなります。)

急性疾患を扱う科は忙しい!

急性疾患というのは、字義どり急激に発症し、かつ(または)経過の短い疾患のことを指します。

この急性疾患は、予想出来るものでないため、緊急処置や緊急手術を頻繁に行う必要があります。

これを多く扱う診療科(循環器系、脳血管系など)は、夜間の呼び出しが多くなってしまう傾向があります。

患者の容態が急変しやすい疾患を多く扱う診療科も同様の傾向にあります。

外科は忙しい!

これはイメージ通りだと思いますが、外科系は忙しいです。

病棟業務、外来をどの診療科も行うのですが、外科は本業の「手術」がそれに加えられます。

単純に業務量が内科系より多いです。

その上、手術後は容態が安定しない場合が多いので、先程述べた通り、夜間に呼び出されることも多くあります。

一般的にマイナー科、麻酔科などはあまり忙しくないと言われている

一般的に、マイナー科や麻酔科などは他の診療科に比べて、あまり忙しくないと言われています。

ただ、それもその人の働き方に大きく左右されますので、一概には言えません。

これらの診療科でも、他の業種と比べると忙しいです。

上のサイトでは、「不足している診療科」、「日直・当直回数」、「オンコールの回数」、「労働時間」、「有給取得日数」、「勤務中の疲労感」をランキング形式で紹介しています。良ければ参考にしてみてください!

日本は自分の診療科を自由に選べる特異な国

アメリカをはじめ諸外国では、各診療科の人数が実質的に決まっています。

なので、人気な診療科にいきたいと思ったら、熾烈な競争に勝ち抜く必要があります…

しかし、日本では、(現時点においては)自分の専攻する診療科を自由に選ぶことができます。

選ぶ際に、やりがいやその診療科への興味を考えると同時に、忙しさについても考慮するのはとても良いことだと思います。

自分自身が幸せじゃないと、人を幸せにできない!

これまで、診療科ごとの忙しさの傾向を紹介してきました。

医師は様々な理由から働くのが辛いと感じています。
(医師が働くのが辛いと思う理由については、以下の記事を読んでみてください。)

私は「患者さんの人生を豊かにするのが医師の最大の務めである」と思います。

患者さんの人生を豊かにするのに最も大切なことは、自分自身の人生は豊かであることです。

苦しい思いをしている人に治療されても、患者さんは幸せにはなりません。

まずは、自分が幸せになるために、理想の医師像、ライフスタイルを描き、それが実現できそうな診療科を選んでいくことが大事だと思います。

忙しくても自分のやりたいことができている環境であれば、案外ストレスがかからないものです。

せっかく、日本で医師になるのですから、自由に診療科を選べる環境を存分に活かして、素敵な医師生活を送りましょう!

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