共通テストの現代文で高得点をとろう!効率良い解き方を徹底解説

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国公立大学の医学部を受験する人は、共通テストで国語を受験する必要があると思います。共通テスト対策にあまり時間をかけていられないとはいえ、共通テストで足切りされることだけは避けたいですよね。

本日は、共通テストの国語のうち、現代文に話題を絞り、短期間・短時間で高得点が取れるようなる勉強法、解き方や解法のコツをお伝えします。これを読めば、共通テストの現代文で高得点をとる方法がわかりますよ。

共通テストの現代文の解法の王道と注意点。選択肢の選び方で最も難しい要素

評論文について

ここでは、共通テスト試験で出題される評論小説の解法の注意点を解説します。まずは評論文からです。

共通テストの現代文の大問1は評論です。社会現象、文化、政治、芸術、歴史、哲学、言語、科学技術などの多彩なテーマについて筆者が自論を展開していく文章です。文章読解力とともに、背景となる事情を理解するための多彩な知識を持っていると有利です。文章は難解で場合によっては文章量も多いのですが、25分程度で解き切るのが王道です。配点は50点です。

評論で落とさないでおきたいのが最初の漢字問題です。この漢字問題は各2点×5と配点は低めですが、ここで悩んでしまうと、精神的にダメージを受ける可能性があります。少なくとも、時間を潰してしまうことがないよう、わからない漢字はサッサと飛ばすようにしましょう。

国語は、センター試験から共通テスト試験に変更された際、英語と同様にかなり難易度が上がったと言われていますが、評論は大人が読んでも難解で頭を悩ませるような素材文を出してきます。というのも、同じよう内容を言っていて余り差がない選択肢が並んでいるため、この形式の問題に相当慣れている受験生でなければ、選択肢を絞り切れずに時間ばかり費やしてしまいます。

評論文では、筆者が述べている内容を行間や言葉の裏まで読み込むことと、選択肢を理知的かつ客観的に絞り込むことが欠かせません。筆者が述べていなければ正当性を帯びている選択肢でも消すこと、消去法などで選択肢を2つまで絞り込んでから考えることがポイントです。でも、それだけではないのです。

私が今まで大学受験生を指導してきた経験からのアドバイスです。ある程度の文系の学力がある受験生でも、現代文で引っかかって国語の点を落としてしまう原因の一つが、「本文の内容を言い換えている選択肢を見破れない」という点にあります。これは評論文問題に限らず小説文問題についてもいえることですし、共通テストに関しては英語の長文の設問の選択肢についてもいえることなのです。

どういうことかと言うと、「筆者の主張や、本文に書かれていることを、多少の語彙や単語を変えて似た言葉で言い換えているだけで、筆者の主張や本文の内容に合致している選択肢」と、「筆者の主張や、本文の内容の一部が選択肢内に含まれているが、選択肢の別の部分が、筆者の主張や本文の内容の語彙や単語を著しく変えて表現されており、結果として筆者の主張や本文の内容と合致していない選択肢」の違いを見破るのが難しいということです。共通テストの現代文の選択肢の難しさは、ひとえにこの一点に限られると思います。

結局のところ、上記の2パターンの選択肢は、どちらも、筆者の主張や本文の内容が一部の言葉を変えて表現されているのであり、その言葉の変更の程度によって正誤が決定されるので、非常に繊細な言語感覚やデリケートな国語力が求められているのです。

つまり分かりやすく言うと、本文の言葉の一部が「類義語」に言い換えられていれば本文の内容とは合致しているし、本文の言葉の一部が「対義語」や「異義語」に置き換えられていれば本文の内容とは合致していないことになります。

ただ、実際の出題は、こんなに分かりやすい違いが選択肢間に作られているわけではなく、どの選択肢も、だいたい本文で使われている言葉と似たような言葉に置き換えられていたりするのです。そのため、2択まで絞れたら、本文の言葉が似たような意味の言葉に置き換えて表現されている選択肢のうち、どちらがより本文の言わんとしていることに近いかを判断する力まで必要とされているのです。

これに関しては、今まで身につけた読解力や読書量、論理的思考力がモノを言う事には違いなく、大人だと何となくわかるのですが、理系教科を含め多くの科目を受験する高校生にとっては、酷な学力の要求でもあります。対策としては、上記の内容を頭にとどめて過去問や予想問題を解き、間違えてしまったら上記の内容を念頭に置いて振り返り、解説を読み、良く復習することです。

小説文について

共通テストの現代文の大問2は小説文です。高校受験でもそうですが、大学共通テストにおいても小説や物語をどれだけ読んできたかがモノを言います。小説文の冒頭では、語彙力を問う問題が出題されるので、こちらも評論の漢字問題と同じく、短時間で片付けられる状態であるのが理想です。

国語が苦手で悩んでいる受験生は、書物や論文を読む習慣がないため、語彙力と読解力が足らず文章の深い読み込みに失敗してしまいます。読解力の不足が他教科に響かないようにするためにも、高校1~2年生のうちは、多くの書物を読破して語彙力や読解力を養いましょう。また、難解な書物に取り組むうちに、文章の論理展開が飛躍していたりしていて難解でも自然にスラスラついていけるようになります。

小説文の解答においては、自分の感情を抑えながら読むことが重要です。慣れていないと、ついつい人物や情景に自分の感情を引っ張られて引きずられてしまい、作者が設定した登場人物の性格や感情を客観的に読み取る妨げとなります。自分では小説を読みながら感動したり気分が盛り上がったりするのですが、読解と選択肢解答においては障害になるのですね。共通テストの小説は、評論と同じく、紛らわしく回りくどい選択肢を揃えてきますので、冷静かつ客観的に絞り込む訓練が要ります。

共通テストの現代文を解く時に実践してほしいこと

共通テストの現代文を解くときに実践してほしい、現実的なテクニックを紹介しますね。最初に、絶対に実践してほしいことを言いますけど、「小説や評論などの素材文を読む前に、問題文とすべての選択肢に目を通しておく」ということです。これをやるだけで、絶対的に点数は上がります。

なぜかと言うと、すべての選択肢に目を通してから素材文を読むことで、素材文を読みながら選択肢を絞るためにどこに着目したらよいか頭が働くからです。また、素材文を先に読むと、自分のバイアスや思い込みが生まれ、客観的な理解と読解に支障をきたすことがあるのも一因です。受験の国語というのは、中学受験から大学受験まで一貫して、筆者の主張、作者のテーマを客観的に読解することにあります。「自分がどう思うか、自分がどう考えるか、自分の意見は何か」は、それを特別に問う作文論述問題を除いて、どうでもいいことなのです。

そして、選択肢に込められている出題者の引っかけ要素に引っ掛かりにくくなります。選択肢を先に読んで、どの点に注力して読解すればよいのかを頭の中に入れて素材文を読むことで、選択肢の絞り込みにスピードが付きます。

現代文においては、本文の内容や筆者の主張、作者のテーマといったものを客観的に読み取り、それを理性的に選択肢と照らし合わせて判断する力が求められます。

さらに、主として評論におけることですが、筆者は自分の主張や論を強化して裏付けるために、自分とは反対する立場の人の主張を掲げて混ぜてきます。そして葛藤する要素、対立する要素を上手に扱いながら、最終的には自分とは反対の説や主張を潰して、自分の主張や論の整合性や論理性や正当性を強調するのです。

つまり、どういうことかというと、どれが筆者の主張で、どれが対立する他者の主張であるのかを、見極めながら読解していく必要があるのです。「重要な筆者の主張」や、「選択肢を絞り込むのに必要な部分」に線を引きながら読みましょう。そうすれば、設問に解答するときに、素材文のどこを参照すればよいのか一目でわかります。

現代文で安定した高得点を取るための勉強法

では最後に、現代文で絶対に点数がアップする中長期的な勉強法について解説しますね。

それは、「自分が何故その設問で間違えたのか、どうして間違えた選択肢に引っ掛かってしまったのか」を客観的に分析し、ノートにまとめながら復習をこなしていくことです。

共通テストの現代文の選択肢は、「ある程度、文章が読めていて、筆者の主張や作者のテーマもある程度つかめている人を、理解のあいまいな点をついて失点させる」ために紛らわしく作成されています。そのため、「間違えた理由」を客観的に分析し、徹底的に解析することで、選択肢を作る人の「引っかけるテクニック」まで理解できてきます。そうすれば、自分の思考のクセ(mental habit)に気づいて、それを修正していきながら、選択肢を作った人のテクニックに引っ掛からないためのガード方法まで体得できます。

いかがでしょうか。現代文が得点源になる気がしてきましたか。

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