【速報2022】最先端医療と人間愛を両立する鳥取大学医学部!努力の歴史と伝統が滲む!

医学部入試情報

本日は、「鳥取砂丘」や「二十世紀梨」で有名な鳥取県にある、鳥取大学の医学部についての解説・分析です。

 

鳥取大学医学部の最新情報

鳥取大学ってどんなところ?

鳥取大学について詳しく知っている人は、よほどの地域マニアか大学マニアだけでしょう。でも、鳥取大学の医学部は、とても長い歴史があり、国公立大学の医学部として、注目に値するものです。

1949年に、新制大学の設立ラッシュの中、「鳥取大学」が発足しますが、発足の時点で医学と深い縁があります。というのも、米子医科大学、米子医学専門学校、鳥取師範学校、鳥取青年師範学校、鳥取農林専門学校の5つを合併する形で、新制の鳥取大学は誕生したからです。つまり、1949年の設立当初から鳥取大学には医学部医学科があったわけであり、その母体となっている米子医科大学や米子医学専門学校は、もっと古い歴史と伝統があります。これだけでも、充分に特記すべきことなのです。

さらに、上記の事情により、鳥取大学医学部が医学科のみでのスタートだったことも、興味が尽きません。なお、鳥取農林専門学校は鳥取大学農学部になり、鳥取青年師範学校と鳥取師範学校は鳥取大学学芸学部(今でいう教育学部)になりました。

1958年に大学院医学研究科が設置され、1990年には医学部に生命科学科が設置されました。1999年には医療技術短期大学を併合する形で、医学部にようやく保健学科が設立されました。以上の経緯があって、現在、鳥取大学には、医学部、農学部、工学部、地域学部の4学部があります。地域学部は、かつて学芸学部、教育学部だったもので、教員養成が主目的ではなくなったものの、教職課程は残されています。

では、さっそく鳥取大学医学部を解剖してまいります。

ヒューマニズムとエリート主義を両立させながら地域に根差している医学部

鳥取大学医学部の公式サイトには、医学部の理念や教育目標も掲げられ、〈生命の尊厳の尊重、人間愛、創造性といった「人間性重視」の観点〉のみならず、「地域社会の発展に貢献しながら国際的に活躍する」という〈国立大学らしい両輪の稼働〉が謳われています。

“鳥取大学医学部は山陰地方の歴史と伝統ある医学部として、21世紀にふさわしい医学、生命科学、保健学を修得し、これを実践できる人材を育成するための先進的な教育を行う。そして、限りない人間愛を涵養しながら、地域社会の課題を解決し、地域の発展に貢献するとともに、国際的に活躍できる個性輝く創造性豊かな人材の養成を目指す。”

後述するように、医学科には鳥取県枠、島根県枠、兵庫県枠といった「地域枠」が多く設けられているほか、医学部全体としてみた時に、現役で入学する人に次いで1浪して入学する人が多いことなどから、「地域に根差し、地元民に愛されている医学部」であると分析できます。

医学部の理念や目標などについては以下のリンクよりご覧いただけます。

 

 

公式データに基づく鳥取大学医学部の最新入試情報!医学科の前期日程の実質倍率は2.01倍

今年実施された令和4年度入試において、鳥取大学の医学部医学科は、一般選抜の前期日程において79名を募集し、「学校推薦型選抜Ⅱ」において25名を募集しました。総合型選抜や「学校推薦型選抜Ⅰ」では医学科は募集を行いませんでした。

医学科の前期日程の入試においては、79名の募集に対し214名が志願し、実際に受験したのは167名でした。そのうち80名が合格し、入学辞退や追加合格が数名ずつあったものの、最終的に80名ちょうどが入学しました。実際に受験した「167名」と、合格した80名と追加合格3名を合わせた「83名」で実質的倍率を割り出してみると、2.01倍になります。ちょうど、ほぼ2倍ですね。

落ち着いた環境と、静かな街並みの中で医学を学んで医者になりたい人や、どうしても国公立大学の医学科に入らなければならないという人など、受験を検討する価値が大いにあります。

なお、医学部医学科の前期日程の一般枠での合格者数は59名であり、1600点の満点に対して、1365.9点が合格者最高点であり、合格者平均点は1257点でした。鳥取県枠や島根県枠での合格者の最高点や平均点は、それぞれ約100点ずつ下がります。地域枠で受験する資格のある方は狙ってほしいのはもちろんのこと、一般枠での受験においても、学力の自信がない受験生でも堅固な対策を取れば合格する可能性は十分にあります。

なお、学校推薦型選抜Ⅱの実質的倍率は3.91倍であり、一般前期日程と比べて2倍近く高くなっています。受験を考えている人はくれぐれも油断しないようにすると同時に、周到な受験計画を練ってください。

そして、医学部全体としてみると、現役での入学者が180名で、1浪の入学者が66名であり、2浪以上になると1桁の人数になります。浪人して医学部に入る人が決して少なくない一方で、地方の医学部であることもあり1浪で決着をつけている人が多いことが特徴です。

鳥取大学の入試結果など入学試験情報については以下のリンクよりご覧いただけます。

 

最新の令和5年度入試の要項が公表!医学科は合わせて105名の募集になる予定

このたび、鳥取大学より、最新の令和5年度入試の入学者選抜要項が公表されました。

まず注目したいのは、鳥取大学が、以下のように、医学科の臨時定員増の申請を文科省に行ったことです。この定員増の調整については変更がありうるので、これから発表される学生募集要項やホームページで確認してほしいとの事です。

 

また、医学科に関しては、具体的に「以下のような人が欲しい」と謳われています。面接対策などの参考にしてください。国立大学医学部にしては、地域性や人間性、協調性を重視しているほうです。エリート学者や医学研究者・自然科学者としての資質は、あまり要求されていないほうです。

1.医学に関心があり,目標に向かって継続的に努力できる人
2.医学を学ぶために必要な基礎学力・教養をもつ人
3.問題を解決するための柔軟な思考力及び豊かな表現力をもつ人
4.思いやり,責任感及び協調性のある健全な考え方をもつ人
5.医学・医療と保健・福祉の発展に貢献したいと考えている人
6.地域・国際医療に関心をもち,貢献したいと考えている人

 

そして、「学校推薦型選抜Ⅱ」という方式に関して気になる人は多いと思います。これに関しては、要項において以下のようにまとめられており、共通テストの点が重視される選抜であることには違いありません。

 

2023年に行われる医学科の入試の配点は?共通テストの配点比率が比較的高め!

2023年に行われる医学科の入試の配点についても明示されています。

前期日程入試は、共通テスト900点、個別学力検査700点(面接100点)の計1600点で争う点は変わりなく、結果的に共通テストの配点比率のほうが高いままになっています。

また、最終得点の1600点において、共通テストの国語、数学、英語、理科と、個別学力検査の数学、英語、理科が、それぞれ200点ずつで反映される形になります。以上のようなポイントも考慮しつつ対策を打ってください。一覧表を以下に添付します。

 

入試日程や募集要項については以下のリンクよりご覧ください。

最後に

公式ホームページの至るところで語られているように、鳥取大学医学部は、豊かな自然と風光明媚な景観に囲まれた、闘争の歴史と努力の伝統が滲む医学部です。都会の喧騒から離れて、充実した医学の学業に専念するには「もってこい」の環境と言えます。

また、医学部長メッセージにもあるように、「ここでしか学べない医学」というのもあり、恵まれた環境というだけでなく、最先端医療の研究開発にも携わっています。この記事を読んで興味を持った受験生は、高い志を持って受験を検討してみてください。

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