基礎を疎かにしていた勉強方法を見直し!5浪目で医学部に合格した事例
医者になるためには医学部に入ることが必須ですが、どの大学も医学部は高偏差値、高倍率が当たり前。
勉強を頑張っていても、「なかなかそのラインに届かない」という人も多いですよね。
そこで、今回も多浪で医学部に合格された先輩に、成績が伸びたきっかけや浪人中の勉強スケジュールをお伺いしました。
浪人を乗り越えて医学部に合格できた理由は何なのでしょうか?
今回インタビューした医大生の先輩はこちらの方!
【お話を聞いた方】
Oさん
【学校・学年】
杏林大学医学部 2年生
【現役・既卒】
5浪合格
Contents
医学部に合格するまで
「合格するまで5年かかった」というOさん。
今回は、浪人時代のことを中心に話していただきました。
先輩はどのように勉強して、医学部に合格したのでしょうか?
兄や友人の影響で医師を目指す
– 医学部を目指したきっかけを教えてください。
元々は絵が好きで、漫画家になりたいと思っていましたが、友人と将来の仕事について調べていた時、医者もいいな、と思ったのがきっかけです。
その時兄が医学部を目指していたことも、影響があったと思います。
5浪することになった受験生活
– 簡単に、合格までの道のりを教えていただけますか?
はい。
一番の失敗は高校生の時にモチベーションが下がってしまったことだと思います。
そのままズルズル浪人してしまいました。
そして、実際に浪人すると焦りが勝ってしまい、3浪まではろくに理解しないまま問題集を進めることを繰り返していました。
ずっと予備校の寮にいたのですが、4浪目は宅浪に切り替えました。
ただ結局家では環境を整えるのが難しく、怠けてしまったように思います。
5浪目でまた別の予備校の寮に入り、厳しいスケジュールのもとで勉強しました。
合格した年は予備校の寮でみっちり勉強
– 合格された年度はどんなふうに勉強されましたか?
厳しいことで有名な予備校に通い、起床時刻や登校時間、お風呂に入れる時間などすべてが決まっているなかで勉強しました。
もちろんスマホや漫画なども持ち込めません。
具体的には、朝7時に起床し、夕方6時までには帰寮、その後3時間半から4時間自習し、11時には就寝というスケジュールでしたね。
– 辛くはなかったのですか?
はたから見るとびっくりするかもしれませんが、実際中にいたら慣れました。
ただ、辛くて泣いてしまう子も同じ寮にはいましたね。
それに、勉強以外の余裕がないので、人間関係でのトラブルがほとんどないという利点もありました。
数学の成績は基礎固めで伸びた
– どのように成績を伸ばしましたか?
成績を上げるうえで、一番苦労したのが数学です。
高校生の時にほとんど勉強していなかったので、伸びが遅かったのかなと思います。
基礎を固めることに集中し、3浪めでようやく引っかかり始めた感じです。
また、速く解く練習も足りなかったので、5浪めでは計算練習を毎日コンスタントにすることで苦手を克服していきました。
生物は、3浪めの時の予備校の授業が自分に合っており、記述が解けるようになって点数が上昇しましたね。
浪人したことへの思い
– 浪人を続けられた理由はなんですか?
当時は、「2浪以上してしまうと方向転換できない」と感じてしまって引き返せませんでした。
幸いにして家族から条件を出されたりすることもなく、「やりたいようにやれ」と応援してもらえたので、思う存分チャレンジできました。
– 合格後、浪人を引け目に感じたことはありますか?
特にありません。
浪人時、寮生活をしていた影響も大きいかもしれません。
最大で4つ離れた人もいますが、話していて年齢は関係ないと思った部分は多いです。
現役か浪人かで人柄が決まるわけでもないと思っているので、特に気にしていません。
ただ、友人の中には気にしていた人もいるので、性格によるかもしれませんね。
意志や人間性を見る医学部面接
医学部受験では学力を測る1次試験だけでなく、二次試験でどの学校も面接を課しています。
それは「本当に医者になるにふさわしい意志や人間性があるか」を見るため。
浪人年数が多くなると、どのようなことが面接で聞かれるかかなり心配に感じる方も多いのではないでしょうか。
続いては、面接についてお伺いしました。
印象的だった杏林大学の後期の面接
– 印象に残った面接はありますか?
杏林大学の後期の面接が印象的でした。
「もし無医村に医師として向かった時、報酬としてお金や作物を村人からもらったら受け取るか」という話を唐突にされ、面食らってしまいました。
その時私は「作物なら受け取る」と答えたのですが、「作物を作るにもお金がかかっているはず。直接お金を受け取ることとの違いは何?」と聞かれ、大変に焦ったことを記憶しています。
– その他の面接で記憶に残っているものはありますか?
杏林大学の前期と、東京医科大学の面接を覚えています。
願書に書いたことを掘り下げられた杏林大学
杏林大学の前期では願書のプロフィールに書いていることを中心に話が展開していきました。
私は「人とのコミュニケーションを大事にしたい」と書いたのですが、「なぜそれが大切だと思ったのか」という点に対して深く掘り下げた質問をされました。
杏林大学は2回面接を受けましたが、先生によって面接の雰囲気が大分違う印象を受けました。
東京医科大学は与えられた文章に沿って答える形式
東京医大では、短い文章を最初に渡されました。
それについてどう思ったか、この文を踏まえてどういう医者になりたいか、という質問をされました。
内容は、「4人家族でお母さんが末期がんになってしまった。終末医療のケアをどうすべきか」というものだったと記憶しています。
当時に戻って自分にアドバイスしたいこと
大学に合格してから過去の自分を振り返ってみると、「もっとこうしていればより早く合格できたかもしれない」と思うこともあるもの。
最後に、当時の自分に向けてアドバイスしたいことを教えて頂きました。
焦らず着実な勉強が大切
– 当時を振り返って、アドバイスしたいことはありますか?
焦らないことを心がけてほしいです。
私はやたらめったら焦ってしまい、理解を深めないまま問題集を進めてしまいました。
腰を落ちつけ、ゆっくりでいいので苦手な部分はどこかを細かく見て、基礎から固めるようにしてください。
自分の場合は、数学と生物において「基礎を習得したから解けた」が顕著でした。
基礎や定義をしっかり覚えれば記述問題などにも応用できます。
また、生物や化学は医学部の場合、大学でも活かせる部分が多いです。
どんな問題が来ても答えられるようにしておくといいですよ。
模試の結果に一喜一憂しない
– 模試の結果はどのように受け止めていましたか?
成績が悪かった時、浪人し始めたばかりの頃は「まだしょうがない」と自分を慰めていました。
自分では「伸びてきた」と感じていたのに成績が良くなかったときでも、メンタル面や実技面など、何かしら良くなった部分を見つけて次に活かそうと考えていました。
模試の結果では一喜一憂しないようにしていましたね。
浪人生へのエール
– 浪人生へのエールをお願いします!
周りが現役生だったり、浪人年数が少ない人の話を聞いたりするとげんなりすることもあると思います。
ですが、そんな事を気にせず、やるべきことをきちんとすることが大事です。
努力をすれば、結果はついてきます。
焦らずに頑張ってください!
杏林大学医学部の公式サイトはこちらからどうぞ。
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神奈川生まれ、東京育ちで、東京医科歯科大学医学部に在学中のライター。
バックパッカーとして世界を旅したいという夢を持つ。
服の好みが数ヶ月単位で変わることが悩み。
受験生時代の得意科目は古文と生物。普段は優柔不断だが、物理から生物に鞍替えすることは1日で決断した。
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