【受験直前】受験生は11月に何をすべき? 合格へのラストスパートを教えます
11月は共通テストまで残り2ヶ月半の月、いよいよ本番が近づいてきます。
ラストスパートの始まりと改めて気合が入る一方で、やるべきことの多さに戸惑い、何からやれば良いのか、どのように過ごせば良いのか、不安に思っている受験生も多いのではないでしょうか。
ここでは、大学受験に際して、受験生として11月に取り組むべきことと過ごし方を紹介します。
残り2カ月半でさらに学力を上げて合格を掴むことができるよう、ぜひ参考にしてください。
Contents
11月の位置付けは?二次試験対策の見直しの月
これまでも精力的に取り組んできたであろう二次試験対策や私大対策。11月には何をすべきなのでしょうか。
その答えは、「基礎の見直し」と「過去問対策」の二本柱です。
苦手は徹底的に洗い出そう
11月に二次試験対策や私大対策としてすべきこととして最も重要なのは、「苦手な部分を明確にし、克服のための計画を立てる」ことです。
通塾している受験生にとっては演習に取り組む時間が増えてくる時期だと思いますが、なぜか苦手と感じる問題が多い教科や分野は、「基礎を見直す」ことに徹底的に取り組みましょう。
基礎レベルの教材で、不安な箇所が残っているものや、知識や解法が完璧ではない教材はないでしょうか。
基礎の見直しとは、数学や物理、理論化学なら基本的な考え方や解法、パターンを確認し、例題は必ず解けるようにすることです。
英語なら必要レベルな単語や文法を即答できるレベルまで盤石にすることですね。社会科目や生物および、化学の無機・有機であれば、テキストを読み直し、一問一答や基本の論述を繰り返すことなどが挙げられます。
まずは自分に何が足りていないのか、実際に紙に書き出すなどして明確にし、それぞれどれくらい時間をかける必要があるのか、どの期間に取り組むのか、もしくはルーティンとして何にどのように取り組むか決めましょう。
11月こそ地に足をつけた勉強を意識してください。
11月中に少なくとも2年分の過去問を解こう
11月には、志望校の過去問題の演習にも取り組む必要があります。過去問題集を購入し、毎週末に1年分ずつ解くなどして、 最低3年分は解き、解説を確認して解けるようにしましょう。
このとき、直近の2年分は二次試験直前の対策で使うためにとっておくことをおすすめします。
解いた後は、「自分が目標とする学力レベルに対して何が足りないのか」「何を対策すれば良いのか」を分析しましょう。
数学なら、定理等を覚えていなかったのか、計算練習が足りないのか、ミスをしたのか。英語なら、受験校に対して必要なレベルの単語を覚えられていないのか、英作文の練習が足りないのか。
間違えた問題を復習するだけでなく、できなかった原因を明確にしておきたいところです。
実際の問題の難易度や傾向を自分の感覚で掴むことができるのも過去問演習でしかできないことです。塾や参考書などでその大学の問題の対策をしていても、実際の入試問題を解いてみて初めて分かることが多くあります。
志望校の過去問に取り組むことで、危機感を覚えてやる気を出すことにもつながるでしょう。
また、過去問演習に取り組むときは、時間を測ることはもちろん、どの順番で解いたか、どの問題にどのくらい時間を使ったかなどの記録も取ることをおすすめします。解いた後は、間違えた問題や解けなかった問題を復習し、間違えた原因や苦手な分野を分析するのみならず、どの順番で解くと集中しやすいかなども振り返るようにしましょう。
11月の時点から実際の試験場での試験への臨み方を考え始めれば、より戦略を磨いていくことができます。
11月の共通テストの対策は?計画的に取り組もう
11月は共通テストの対策も本格的に始める必要があります。
どうしても二次試験の対策したくなってしまう時期ではありますが、共通テストは「点数の一定の割合を占め」、「十分な対策をすれば安定して点数を取ることができる」試験であり、国公立大学を第一志望として考えている受験生にとっては非常に重要になります。
共通テストで満足できる点数を取るためには、11月のうちに「現在地の確認」と「本格的な勉強でスタートダッシュをかける」ことが重要です。
年内に取り組むことを明確にする
共通テスト対策として11月にすべきことは、共通テスト対策の全体像を把握し、自分の目標点に対する勉強の進度と、12月の終わりまでに何に取り組むべきかを明らかにすることです。
1月から逆算して考えてみましょう。1月に入ったら過去問題に本格的に取り組んで一気に仕上げなければいけません。
そのためには年内に、「1月の2週間で何をどれだけやればいいのか」が明確に分かっている状態にする必要があります。
勉強のペースとして、11月のいわゆる「冠模試」や学校別模試など、二次試験対策の中間目標としてきた模試などが終わったら、その後2週間ほど集中して共通テスト対策に取り組むことで「共通テスト対策の全体像を掴む」、という方針をおすすめします。そして、年内にどの教材をどの程度まで仕上げるのか計画が立てられるようにしましょう。
その期間の二次試験の対策は、「過去問題を解いて志望校の傾向に対してどこが苦手であるか把握する」または「模試で見つけた苦手分野の克服を始める」程度にとどめましょう。
二次試験の勉強と同じくらい共通テストの対策は重要であるということを念頭に、一旦、共通テスト勉強に時間の多くを割くことをおすすめします。
ここで他の受験生に遅れをとることがないように、計画を立てて取り組みましょう。
理系は文系科目、文系は理系科目を進めよう
特に、理系の受験生であれば、主に古文・漢文や社会科目、文系の受験生は理系科目の本格的な対策を始める必要があります。
11月には、社会や理科は『点数が面白いほどとれる本』シリーズなど、共通テスト対策として解説が書かれている参考書の通読で全体像を掴み、同時に一問一答や問題集で知識のインプットを進めることをおすすめします。
また、理系受験生の国語対策として、覚えることが多い古文は古文単語の勉強、漢文も共通テスト対策の参考書を購入して対策を進めましょう。
共通テスト対策の中間目標としては、12月に東進や河合塾、駿台などの大手受験塾で実施される共通テストの模試での点数を設定することがおすすめです。
これまでほとんど共通テスト対策をしてこなかった人も、12月の模試までに、二次試験で使わない教科も「目標点数の6~7割」を取ることを目標に、11月から一気に勉強を進めておきたいところです。
11月の模試は受けるべき?志望校を本格的に決めよう
11月は大学別模試を含め、模試の受験を検討する受験生も多いのではないでしょうか。
ここでは、大学別模試、通称「冠模試」と判定を受けた志望校の判断について紹介します。
「大学別模試」があれば受験しよう
大学の名前が入った「冠模試」、学校別模試がある場合は進んで受験することをおすすめします。
その大学を目指す全国の受験生の多くが受験するため、「自分の現在の立ち位置を知ることができる」からです。
冠模試は全統模試や駿台模試など他の全国規模の模試とは違い、問題の形式も各大学に沿っているというのの大きな特徴です。
そのため、「自分の試験場での戦略を試す」場、つまり、時間配分など、点数を最大化するための作戦を試す場として非常に重要です。
例えば、理科2科目や社会2科目を自分で時間配分して解く試験形式であれば、どちらに多く時間をかけるのか、どちらの科目から解き始めるのか作戦を立てて試してみると良いでしょう。
数学や英語、国語も、ペース配分や大問ごとの解く順番、どのくらいこまめに見直しをするのかなどを考え、自分が点数を最大化できると思う方法を試すことをおすすめします。
D判定以下なら志望校の変更も視野に
10月から11月にかけては、大学別模試のみならず、記述式やマーク式模試なども多く開催され、受験する方も多いでしょう。
それらの模試の結果が「D判定」以下であれば、勉強方法の見直しのみならず、志望校を変更することも検討する必要があります。
とはいえ、第一志望校をすぐに変えてしまうことはおすすめできません。今まで目指していた目標を失うと、やる気を失って勉強に身が入らなくなったり、余裕を感じて無意識に勉強の手を抜いてしまう可能性があるからです。
共通テスト後に最終的に出願するとき、現在の第一志望校から変更する可能性もあると頭の片隅に置きつつ、勉強に全力を注ぐことを最優先に、目標は今のままにしておきましょう。
もし受験に使う科目や傾向に大きな違いがある場合は、対策の範囲を絞るために、早めに志望校の変更を決断する方が得策になる可能性もあります。
悔いを残さないようによく悩み考えて決断してください。
大手大学受験塾による、受験生を対象とした模試に関しては、以下のサイトを参考にしてください。
モチベーションを維持するには?心身の調子を最優先に
夏休みが明けて2カ月が経ち、いよいよ受験勉強が最終局面に突入する11月は、メルタルのケアも心がけましょう。
というのも、受験が近づいてくるにしたがって不安な気持ちや焦りが大きくなってくることで、スランプややる気の低下を引き起こしやすい時期だからです。
スランプを感じたら今までの勉強を振り返ろう
11月は伸び悩んだり、今まで解けていた問題が解けなくなったり、ミスが増えたり、「スランプ」を感じる受験生も多い時期です。
しかし、勉強を重ねているのに、逆に学力が低下する、ということは基本的にあり得ないことなのです。
これらのスランプは、学力というよりむしろ、「受験への不安」から引き起こされている可能性が高いです。
つまり、見方を変えると、スランプを感じているのは、しっかり受験勉強に向き合えている証拠なのです。
スランプを感じてもどっしり構えて目の前の地道な勉強を積み重ねることが一番の策ですが、誰でも落ち込むことでしょう。
そんな時は、自分のこれまでの勉強の積み重ねてを振り返ってみましょう。勉強時間の記録をつけていればその記録を、そうでなくても勉強に使ってきた教材やノートを振り返ってみると良いでしょう。自分の成長を感じることができるはずです。
また、親や塾・学校の先生やメンター、親しい友達に不安を話してみるのも良い解決法になるでしょう。話しているうちに不安な気持ちが和らいでくるはずです。
やる気が出ない時はしっかり休もう
スランプを引き起こす一因でもある不安は、やる気や集中力の低下も引き起こします。
- 勉強中ふと気が付くと合格できるのか考えている
- 寝る前に勉強のことを考えて寝れなくなる
など、受験に対する不安な気持ちが大きくなっていたら、「頭と心を休める時間を作る」ことを意識してみましょう。
「少し長めに睡眠時間をとる」、「散歩をする」、「好きなテレビ番組を時間を見る」など、少し息抜きをすることで頭が休まり、リラックスして勉強への集中力を回復できます。
休むことに抵抗を感じてしまうかもしれませんが、1~2時間休んでも、その後集中して勉強できれば簡単に取り返せます。一旦勉強から離れて頭をリフレッシュしてみましょう。
最後に
今回は、「大学受験生が11月をどのように過ごせば良いのか」について紹介しました。
11月は、いよいよ受験シーズンに向けた終盤戦に入る月です。とはいえ焦る必要はありません。適度な息抜きをしながら、地に足をつけた勉強を着実に積むことを意識して、志望校対策、共通テスト対策の両方を計画的に進めていきましょう。
神奈川生まれ、東京育ちで、東京医科歯科大学医学部に在学中のライター。
バックパッカーとして世界を旅したいという夢を持つ。
服の好みが数ヶ月単位で変わることが悩み。
受験生時代の得意科目は古文と生物。普段は優柔不断だが、物理から生物に鞍替えすることは1日で決断した。
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