海外の医学部を徹底解説!日本の医学部とどこが違う?学費が安いって本当?
みなさんこんにちは。東京は梅雨らしい季節が続いています。
前回は医学部特有の授業、「解剖学実習」についてお話ししました。
今日は、日本人の中でも進学者が増えている海外の医学部についてお話ししたいと思います。
海外にある医学部の特徴は?
日本人が多く進学する海外の医学部として有名なのは、ハンガリー国立大学、チェコ国立大学、そして中国の北京大学です。
では見ていきましょう!
①ハンガリー国立大学 ハンガリー医科大学事務局のHPはこちら
ハンガリーは人口約1000万人と小さな国ではありますが、もともと教育・研究水準が高い国として知られています。卒業してハンガリーの国家試験に合格すると、なんとEU27カ国全ての国で医師として働くことができます!授業は英語で行われるため、卒業した時には英語もかなり身についていると言えます。
大学にもよりますが、学費は年間300万円。6年間で1,800万円と私立医学部に比べてはるかにお手頃価格となっています。しかし、これは本コースと言われる、医学部の6年間のコースのお話。英語に自信がなければその前に予備コースに1年間通います。こちらのお値段は1年間で約200万円。合計で2,000万円かかる計算になります。
私の友人でもハンガリーの医学部で学んでいる人がいますが、英語での勉強が大変ということもあり、6年で卒業はできていません。こういったところが海外医学部の難点と言えるでしょう。
②チェコ国立大学 チェコ医科大学事務局HPはこちら
チェコもハンガリーと同じく1,000万人ほどの人口の小さな国ですが、経済発展を続けています。国家試験に合格すればハンガリー国立大学と同様に、EU27カ国全てでの診療が可能でとなります。
学費は本コースが250~300万円、予備コースが約200万円とこちらもハンガリーと大差ありません。
③北京大学
北京大学は中国の東大、むしろ東大よりも優秀な大学といっても過言ではないくらい、秀才が集まる大学です。また、中国で医学を学ぶ際、中医学や鍼灸学がカリキュラムに組み込まれているのが大きな特徴です。西洋医学だけでなく東洋医学にも興味がある人にとってはとても魅力なのではないでしょうか?
そんな北京大学で学ぶためには、上記2大学と違い中国語を勉強する必要があります。入学のためには中国語検定(HSK)6級に合格しなければなりません。漢字検定や英検と違って、数字が大きくなればなるほど難しくなります。そして中国語検定の中で一番難しいのが6級ですので、かなりハードルが高いことはお分かりいただけたるのではないでしょうか。
北京大学の学費は1年間で約90万円。6年間で学費だけなら540万円しかかかりません。これは日本の国立大学医学部と同じくらいなので、かなり格安ですね。
自分が叶えたい未来や金銭的な事情なども盛り込んで、国・学校を選んでいきましょう!
海外の医学部から医師になれる?
卒業できたとしても、どうやって日本で医師として働けるようになるのか?この部分が日本の医学部とは大きく違います。
外国の医学部を卒業した人、または海外の医師免許を取得した人が日本の医師免許を取得するためには、日本での医師国家試験の受験資格を厚生労働大臣から認定される必要があるんです。上記にあげた大学は、いずれも日本の医師国家試験の受験資格基準を満たしている大学です。しかし最終的には大学卒業後、個別に厚生労働省の審査を受けなければならないので、申請者によって認定結果が異なる場合があります。
厚生労働省の審査で認定されなければ、医師国家試験の予備試験受験資格のみ認められることもあります。最悪の場合は受験資格を得られないことも。。。日本で働きたいと考えている人は、入学する前に十分情報収集しましょう!!(詳しい厚生労働省のHPはこちら)
海外医学部も一長一短
いかがでしたか?
海外の医学部で6年間学ぶというのはとても魅力的である一方、卒業まで遂げるのにはいくつかのハードルがあります。
どんな医学部を卒業してどんな医師になりたいのか、メリットもデメリットも全てを鑑みて進学先を選びましょう♪
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