現役医学生の1日のスケジュールや休日の過ごし方を紹介! やはり勉強は大変 

現役医大生の実情

医学部受験に興味のある方は「医学生ってどんな生活をしているの?」「休日は何をしているの?」と1度は思ったことがあるでしょう。

受験生でなくても医学生の生活に興味のある方も多いのではないでしょうか。

今回は医学生の平日・休日の過ごし方や授業について紹介します!

丘の上に立っている人

現役医学生の日常 平日編 学校ごとに異なる時間割

「医学部医学科」といっても授業時間や授業内容は様々です。時間割と放課後の過ごし方について、杏林大学に通うIさん、同じく関東圏の私立医学部に通う筆者の例を紹介します!

時間割 1コマの時間が異なる!

杏林大学に通うIさんによると

「9時に1時間目がスタートして、75分授業が2つ入った後に1時間ほどのお昼休憩、その後午後には2,3コマ分授業があります。一番遅く授業が終わる時は17時すぎに終わります。」

とのことです。

時間割の例は以下の通りです。

先週の月曜日の時間割が
1時間目 循環器内科 2時間目 呼吸器内科 3時間目 脳神経外科 4時間目 脳神経外科
今週の月曜日の時間割が
1時間目 整形外科 2時間目 心臓血管外科 3時間目 法医学 4時間目 眼科

中高のように曜日ごとに時間割が決まっておらず、毎日変わるのですね!これは医学部に共通して言えることです。

この理由は臨床科目によって授業のコマ数が変わってくるためです。また、実際に臨床でバリバリ働いている先生方が授業をしてくださるので、その先生方の予定も関係してくるからです。

Iさんは「毎日単調に過ごすということがないので、これはこれでとても楽しいです!」とのことです。

 

私の通う大学は

1コマが65分で午前中に4コマ、午後は授業が入るときと実習が入るときがあり、3コマ分確保されています。

Iさんと同様一番遅く授業が終わるときは17時ですが、実習だとさらに長引くときもあります。

時間割の例は以下の通りです。

第一週
1時間目 ~4時間目はすべて循環
第二週
1時間目~4時間目はすべて整形外科

このように私の大学では週ごとに学ぶ科目が決まっています。

正直少し飽きてしまうときもありますが、体系的に学べるので知識が定着しやすいです。

 

放課後は部活動をする人が多い テスト1~2週間前は勉強に集中

Iさんによると

「授業が終われば、みんな思い思いに放課後を過ごします。多くの人は部活動に入っているため、部活の活動日はその部活の練習に向かいます。そして練習が終われば街に繰り出して部員みんなでご飯を食べます。とーっても楽しくて私はこの時間が大好きです。

またインカレに所属していたり習い事をしている人たちもこの時間に楽しみます。私は部活のない日の放課後はアルバイトをしてたり、図書館で授業の復習をしていました。楽しいことばかりで終われないのが医学生の宿命。次のテストに向けて勉強をコンスタントに続けなければなりません…。」

とのことです。

私の大学も同様で、多くの人は部活動やアルバイトに取り組みます。インカレに所属している人もいますし、ジムで筋肉を育てる人も一定数います(笑)。

テスト前は部活動が禁止になるので、多くの人は図書館や教室に残ったり、カフェに行ったりして勉強に励みます。

授業や実習が詰め詰めで忙しい医学生ですが、放課後は結構自由です!みんなメリハリをつけて楽しんでいます。

昼間に外で笑ったり話したりする人々

医学部の授業をチラ見せ 英語の授業を紹介

医学部でも「英語」の授業があるんです!

Iさんが英語の授業内容を紹介してくださいました。

「みなさんは中学・高校と英語を勉強してきていると思いますが、それは主に文法やリスニングといった受験に応じた英語でしたよね。

医師になった場合どんな時に英語を使うかというと、

・海外からの患者さんを診察する時
・医学論文を読む時
・海外の学会に参加して質問したり自分が研究成果を発表する時

など日常的に英語に触れる機会が多くあります。

そのため、医学部での英語の授業は文法的な学びよりも、より生きた英語を学ぶ機会が多くあります。

私の通う大学ではTEDを使っています。TEDは研究者や著名人の生の英語スピーチを無料でみられるコンテンツです。主に医学分野の研究者や医師のスピーチを聞き取って内容理解・ディクテーション(聴きながら文字起こし)を行うのが主な授業内容でした。

これをやることで最新の医学知見を知ることができ、英語のリスニング能力や単語力、文法力も鍛えられるため、私にとってとても有意義な授業でした。」

とのことです。

私の大学でも英語の授業が設けられており、英語の医学論文の構成を重点的に学びます。

またIさんの大学では低学年の間にイギリスの3週間ほど留学することができるとのことです。

「語学留学を兼ねつつ、患者さんに問診する時の対応などを実際に生の英語を聴きながら学ぶことができます。留学に行った友人たちはルームシェアをしつつ観光もしつつと、とても楽しい時間を過ごせたそうです。

そして6年生になると、海外で1ヶ月間の臨床実習が行えます。私の大学ではイギリス、アメリカ、中国、フィリピン、フランスなど様々な国に先輩方が実習に行っています。行った感想を聞くとみなさん口々に「本当に楽しかった!!!絶対行った方がいい!!!!」と話してくださいます。その感想を聞いて私も「絶対行きたい!!!!」といつも思います。」

と教えて下さいました。

海外で医療を学べるのはとても良い経験になりますね!みなさんは海外の病院でどんなことを学びたいですか?

白と茶色のデスクグローブ

ここで勉強に関連する少し面白い情報を共有します!

ベネッセ教育総合研究所の「第3回 大学生の学習・生活実態調査」によると、、、

最も学習時間が長い学問系統は、「芸術系統」と「薬学系統」で58分
最も学習時間が短い学問系統は、「総合科学系統」で32分だそうです。

ということでランキングにしてみました!

平日の一日あたりの平均学習時間ランキングは、

ベスト5位

1.「芸術系統」「薬学系統」58分

2.「医学系統」56分

3.「保健衛生系統」54分

4.「理学系統」「工学系統」53分

5.「農学・水産学系統」46分

ワースト5位

1.「総合科学系統」32分

2.「生活科学系統」33分

3.「歯学系統」「経済学系統」35分

4.「その他」36分

5.「外国語系統」37分

(参考:「データで考える子どもの世界 [解説記事]第2回 学習時間のあり方を考える(その4)大学生の学習時間をどう伸ばすか」

のようです。やはり医学系・薬学系・保健衛生系学部の勉強時間は他学部よりも多いのですね。

同じ医療関係でも歯学系がワースト3位なのは意外ではないでしょうか。

現役医学生の日常 休日編 意外とハード?!

休日についてもIさんが教えてくれました。

「休日はバイトしたり、友達とご飯に行ったりと、ゆったりした時間を医学生が過ごしていると思ったそこの皆さん、、

甘い!!!

もちろんそういった時間を過ごす人たちも沢山いますが、意外とハードな過ごし方をしている人たちも大勢います。

例えばヨット部やスキー部など、主な活動拠点が海や山の部活動に所属している場合は活動のメインが休日になります。

そのため、平日は筋トレや体力作りに備えるメニューを行い、土曜日に実際の練習、日曜日に練習試合や大会が組み込まれている、なんてこともあります。

ですが「いつ勉強してるの?」というくらい成績優秀な人たちも多くいます。」

とのことです。「甘い!!」の一言が面白いですね(笑)。

また、

「テスト前の休日は、医学部の図書館が人で溢れかえります。朝から晩まで勉強しまくっているからです。

私は仲の良い友人たちと図書館にこもり、勉強します。

テスト前は大体1日13~15時間ほど勉強し、何か疑問が浮かんだら同じ図書館で勉強している友達に即質問、即解決、という1日を過ごします。

昼ごはんは食べますが、それ以外の時間は脇目もふらず勉強します。朝の9時くらいから夜の10時まで残り、家に帰っても寝るまでの数時間を勉強に充てて眠りにつきます。」

とのことです。とってもハードですね!なぜこんなに勉強する必要があるのかということは次の項目で説明します。

私はもちろん遊ぶこともありますが、アルバイトをしたり、実習のレポートを書いたり、テスト勉強をすることが多いです

1日で医学部のことに全く触れないということはないかもしれません。

「長期休暇が早く来てほしいなあ」といつも思っています(笑)。

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医学部の学生生活のリアル やはり進級が大変!

やっぱり忙しい! 特に入学直後はヘトヘトに

前述したように医学部ではテスト勉強がたいへんです。

それはすなわち進級がたいへんということです。

大体の医学部はテストは本試験に落ちると再試験を受験します。それに落ちると学年末の試験に回ります。そして1単位でも落とすと留年です。

実際落ちるのは5人くらいですが、年によって異なるので気が抜けません。

 

Iさんは入学初期に想像とリアルは違う!と衝撃を受けたそうです。

「入学して早々に物理の実習が始まりました。生物と化学で受験した私にとって未知の世界。なのに周りはどんどん実験を進めてレポートを書いていきます。周りに物理選択の人が入ればその人のところに生物選択受験者が集まり質問攻めに。そんなのが何週間も続きヘトヘトに。

かと思えば入学してから一番最初の生物の試験が始まりました。生物選択だから余裕だろうと思ってはいましたが、全然余裕じゃない!!先輩からもらった過去問を見てみたら難問がずらずら…しかも進級に関わるテストなので気が抜けません。

そして数少ない教養科目はテストの代わりに何千字という文字数指定のあるレポート課題。

入学してからの数ヶ月間は初めてのことだらけで正直疲れました(笑)

たった数ヶ月だけなのにこんなに疲れてるのに、学年上がったらもっと大変になるよ〜」というセリフを何回も聴き続けました。

正直、想像していたよりもこんなに大変だったとは思いませんでした。」

入学すると一気に環境も異なるのでもう本当に疲れます。半年も経つとみんな医学部に染まってくるので、忙しくはありますが「これが医学部か!」と楽しみながら過ごしましょう。

 

医学部の人間関係

「医学部はたった一学年100人程度の狭い世界。その世界ではさまざまなことが繰り広げられます。

例えば恋愛事情。1年生の春から付き合っていた人たちが高学年になって病棟実習に出る頃になると別れるというのはよくあることです。そして別れた後にまた同じ学年同士で付き合うなんてこともよくあります。

友人関係でもいろんなことがあります。部活が同じだと、学校生活でも一緒に過ごすことが多くなりがち。部活と学校生活を通して気の置けない大切な仲間ができることだってあります。

しかしあまりにも部活がキツい、部活内での上下関係が上手くいかないなどで退部すると、いつも一緒にいた同期との関係が崩れてしまうことだってあり得ます。そうすると、狭い大学内での友人関係が変化していってしまうことなどもしばしば。

そして留年や休学などによって学年が変わった際にも、人間関係は大きく変わります。学年が下がったというストレスに加えて、周囲からの目や新しく関わる人が増えるというのはとても大きなストレスですよね。

こういった、他学部ではあまり考えなくてもいいような人間関係にまつわるあれこれが生じるのは医学部特有です。」

とIさんが詳しく語って下さいました。

これは私も完全同意です!噂は光の速さで校内を駆け巡ります(笑)。

その分、学年の垣根を超えて仲がよく、団結力の高さを感じています。先輩がテストの過去問や資料をくれることは医学部ではあるあるです。

切り絵のハートを持つ二人

まとめ 医学生は忙しいけど充実した日々が待っている

医学生の平日・授業・実習・休日・学生生活のリアルについて紹介しました。

同じ医学部といえども学校ごとに特色があるのが面白いですよね!

「思ったより大変そう!」と思った方も大丈夫。先輩もいますし、だんだんと慣れてきます。自分に合ったペースがつかめてくるのです。

受験勉強が辛い時期ですが、合格を掴んで医学生ライフをエンジョイしましょう!

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