医学部受験【併願校】を選ぶ際に気をつけたいことやポイント

医学部入試情報

医学部を受験する際はほとんどの場合いくつか併願校も受験することになります。

多い人では10校以上受験することもありますが、入試のスケジュールが過密になるとかなり負担がかかってしまいます。

ここでは国公立大学を受験する場合と私立大学専願の場合に分けて併願校の選び方についてお伝えします。

併願校を選ぶポイント:国公立大学を志望している場合

二次試験に集中できるように私大併願校は絞る

共通テストのあとは志望大学の過去問演習に時間を割くことになります。共通テストの結果によっては志望校を変更することもありますので共通テストが終わってから初めて過去問に触れるということも十分に考えられます。ここで併願校の受験を入れすぎてしまうと本命の大学の受験対策に十分な時間をかけられなくなりますので、私立の併願校は多くても5校程度に絞った方が賢明です。令和4年度の共通テストの日程は1月15日(土)・1月16日(日)で、国公立大学の前期試験は2月25日(金)より行われます。この間は思ったより時間がありませんし、入試の緊張感から疲れが出て体調を崩してしまっては困ります。国公立大学を目指す程度の学力があれば私立の併願校は上位校のみに絞ってもよいでしょう。どうしても不安な場合は入試日程の早い下位大学の1次試験のみを力試しに受験するという人もいます。しかし受験は何が起こるか分かりません。絶対安全圏だと思って力試しに受けた大学が不合格になってしまった場合、精神的なダメージがかなり大きいです。私大の医学部の場合受験料も高額ですので受かったら行くつもりの大学のみを受験する方がよいでしょう。

チャレンジ校は受けるべき?

先ほど国公立大学を受験する場合は私立の併願校は上位校に絞ってもよいと書きました。しかし慶応義塾大学医学部は私大の中では別格ですので受験するか迷う場合もあると思います。旧帝大や東京医科歯科大学など最上位の国立大学を受験する場合は慶応義塾大学を併願することがほとんどですが、その他の国公立大学を志望している場合でも慶応義塾大学を受けて損はないでしょう。というのもその年の傾向で自分に合った問題が出題された場合、逆転合格することがあるからです。東京慈恵会医科大学2次落ち、東邦大学1次落ち、横浜市立大学不合格でも慶応義塾大学医学部に受かって進学した同級生がいました。かなりのレアケースではありますが、受験は一種の賭けでもありますので受けられるなら受けておくのがよいでしょう。

後期試験の大学の選び方

医学部の後期試験は倍率が非常に高く、問題も難問が出ることが多いためあまり当てにしない方がよいです。ただし山梨大学は後期試験のみの実施で定員が他の大学より多いですので視野に入れてもよいでしょう。基本的には共通テスト模試で出願できそうな大学を選んでください。最終的には本番の共通テストの結果を見て決めましょう。共通テスト後は大手予備校からボーダーが出されますが、完全に信じるのは危険です。私はセンターで失敗して後期はボーダーをそこそこ超えていたところに出しましたがまさかの足切りでした。よりボーダーに近かったのに足切りにならなかった大学がありそちらにしておけばよかったなと思いましたが、蓋を開けてみないと分からないので仕方ありませんでした。絶対安全ということはないので共通テストの結果がギリギリだった方は賭けと思って行きたい大学に出すのもありです。

他学部には出願するべき?(私立専願の場合も)

私は医学部しか考えていなかったので他学部は受験しませんでしたが、慶応義塾大学理工学部を受験したという同級生が何人かいて驚きました。医学部が不合格だった場合は進学するつもりだったようです。薬学部など他の医療系の学部を併願する人もいるようです。他学部に進学するのもありだと思っている方(浪人を重ねている方など)は他学部を受験するのもよいです。医学部しか考えていないという方は難易度も問題の傾向も異なることが多いですので特に受験しなくてもよいでしょう。力試しに受けるといっても受験料と心身への負担を考えると他学部の受験はあまりおすすめしません。

併願校を選ぶポイント:私立大学専願の場合

二次試験の日程を考慮する

多くの大学を受験する場合、二次試験の日程が被ることが考えられます。どちらの大学の二次試験を受けるべきかは大変大きな決断ですし、精神的にも負担がかかります。併願校を決める際は二次試験の日程をしっかりと把握し、できるだけ被らないようにしましょう。

連続受験はできるだけ避ける

一次試験は想像以上に体力を消耗しますので連続受験はなるべく避けた方が無難です。もし連続になってしまっても2日以内に抑えられるようにスケジュールを調整しましょう。二次試験に関しては回数を重ねるごとに余裕ができ、反省点を改善しながら次に臨むことができますので連続になってしまっても問題ありませんが、できれば休みを入れて回復した方がよいです。

受験会場が近い大学を選ぶ

地方の私立大学を何校か受験する際は試験会場がどこなのかしっかりと確認しましょう。大学によっては複数の会場を設けている場合がありますので、宿泊や移動の負担を減らすためにもできるだけまとまって受験ができる大学を選ぶのがおすすめです。

入学金の振り込み期限を考慮する

私大に医学部の入学金は百万円単位であることが多く一括納入がほとんどですので、複数の併願校に合格した場合に振り込み期限順に納入していると莫大な損失になってしまうことがあります。入学金が複数の大学分支払えなかったためにより偏差値の高い大学への進学をあきらめざるを得なかった人もいます。そうなるのは本当にもったいないですし悔しいですので併願校を絞る場合は入学金の振り込み期限を考慮して決めるのがおすすめです。

受けられるだけ受ける

過密スケジュールは負担が大きいですが、併願校に受かったという安心感は何物にも代えがたいものでもあります。私立専願の場合は経済的に余裕があることが多いと思われますので、できるだけ多くの大学を受験してチャンスを増やすのがおすすめです。

スケジュール調整はしっかりしよう

いかがだったでしょうか。大学受験は体力勝負な面もあります。お金もかかりますので併願校は本当に行きたい大学に絞り、早めの段階からスケジュールを綿密に立てておくのがおすすめです!

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