大学受験の調査書(内申書)の内容を徹底解説!

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大学受験について、皆さんは勉強を進めるままに留まっていませんか?
もちろん勉強をして成績を上げていくことが最重要であることは間違いありません。ですが、受験をするには、事前に書類の提出なり申込が必要なことを忘れてはいけません!
そこで今回は受験の際に必要な書類の一つである調査書について解説していきたいと思います。

調査書とは?

調査書について

簡単に言うなれば、調査書とは、受験生の高校生活のことについて様々な側面から捉えた内容を記載した書類のことです。各科目の成績や授業態度を基に点数化したものである「内申点」が記載されていることから、「内申書」とも言います。

調査書の内容

調査書には、高校3年間の成績や学習姿勢はもちろんの事、課外活動への取り組みや出席日数・さらには取得資格や表彰歴なども記載されています。調査書のフォーマットは、文部科学省によって全国の高校で統一されています。もし具体的なフォーマットについて興味のある方はこちらをご覧ください。

ここからは、調査書に記載される内容を具体的に解説していきます。
調査書に記載される内容は以下の通りです。
①氏名、生年月日、住所、在学中の高校といった個人情報
②各教科・科目の学習の記録(1年次〜3年次)
③各教科の評定平均値
④本人の成績評価(A〜Eの5段階)と学年全体の評価分布
⑤総合的な学習時間の内容・評価
⑥特別活動の記録
⑦指導上参考となる諸事項
⑧備考
⑨出欠の記録

②各教科・科目の学習の記録 について
この項目においては、高校1年生から高校3年生までの各教科・科目で習得することができた単位数が記載されています。高校卒業のためには、基準以上の単位を習得している必要があるため、この項目は卒業資格の判定に非常に重要です。

③各教科の評定平均値 について
この項目では、各教科における成績を5点満点で評価したものが記載されています。受験生が高校生活において、どういった成績を収めていたのか把握する重要な指標となります。そういった観点から、大学側にとっては、卒業資格があるかどうかの次に重要視するポイントになってきます。実際、推薦入試において、出願条件として評定平均の下限を設けたりしていることからも、その重要性が読み取れることかと思います。

⑤総合的な学習時間の内容・評価 について
そもそもここで言う「総合的な学習」とは、高校の授業などで学んだことのうち、生徒の今後の生活や成長に関連した事柄を指します。記載される内容は、高校によって異なってくることから一概には言えませんが、普段の授業や行事にしっかり参加していれば十分量の内容を記載してもらえます。

⑥特別活動の記録 について
ここには、委員会の役員を務めた記録などが記載されます。

⑦指導上参考となる諸事項 について
⑥の内容に付随して、ここではより詳しく受験生の取り組んだ事柄が記載されます。具体的には、性格や成長、部活動や課外活動、所得資格・検定などが細かく書かれます。

なお、調査書の内容は令和3年度より拡充されていて、「指導上参考となる諸事項」について学年別に記載する欄が設けられたりと、より詳細に記載されるようになりました。さらに令和7年度において、大入学者選抜実施要項の見直しがなされることが発表されていたりと、改訂や見直しが今後なされる要素があるため、一度は上記の文部科学省のサイトで確認しておくことをオススメします。

調査書の内容が大学受験に与える影響は?

調査書で見られる主な要素

大学受験をする際には、必ず受験する大学ごとに調査書を送る必要があります。その根本的な理由は、ちゃんと無事に高校を卒業してくれるかどうかにあります。高校を卒業するためには、高校3年間で修得すべき単位数を満たしていることと最低限の出席日数を満たしていることの2つが大きく求められます。大学受験において好成績を納め、どれだけ大学側がぜひ入学してほしいと懇願したところで、高校を卒業してくれなければ大学に入学する資格は与えられません。万が一そういった事態にならないためにも、調査書をもとに大学入学の基準を満たしているか判断しているのです。

受験形態ごとの影響について

一般入試においては、受験生数の多さなどの理由から、上記の内容を確認するに留まっている傾向にあります。しかし、一部の大学においては調査書の内容を点数化し合否判定の要素として加えることもあり、その傾向は今後拡大していく可能性があるので要注意と言えるでしょう。一方で、推薦入試においては調査書の内容を合否判定の要素として重きにおく傾向にあります。
これらのことについては、以下の記事でより詳しく解説しておりますので、ぜひこちらをご覧いただければと思います。

調査書の提出について

いつ提出するの?

調査書は基本的に、出願の際に願書やその他の書類(推薦書、志望理由書など)と同封して、大学に発送します。そういった理由から調査書は、出願締切の期日までに用意して提出する必要があります。国公立大学の一般入試では、1月下旬から出願開始となることが一般的です。しかし私立大学においては12月から始まることも多く、推薦やAO入試を考慮するならば更に早い時期に出願しなければいけないケースも多々あります。このような観点から、あらかじめ自分が出願する可能性のある大学・受験形態で出願時期を把握しておき、前もって準備を進めておくことが大切です。また、近年ではネット出願が一般的となってきており、その場合においては、web上で願書を提出したのち、改めて調査書を含めた書類を郵送で送るケースがあります。この場合、願書締切と必要書類の提出期限が異なる可能性があるので、そういった部分も含めて前もって調べておきましょう。

最後に

いかがだったでしょうか?
大学受験の出願に必要となる調査書について、理解を深めることができましたでしょうか。
受験勉強に専念するあまり軽視しがちな内容ではありますが、出願や合否にとても重要な書類になってきますので、しっかり確認しておきましょう。それでは、引き続き受験勉強を頑張ってください!

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