働きながら医学部再受験を失敗しないための秘訣とは?注意点3選
この記事をお読みの方の中には、「社会人だが、医学部再受験を考えており、上手くいくか不安がある」という方もいらっしゃると思います。
今回は、「働きながら医学部再受験を成功させる情報」について、皆さんにとって有益なことを書いていきたいと思います。
Contents
「働きながら医学部再受験を成功させる」のは至難の業
働きながら医学部に合格することは、決して生易しいものではありません。ただでさえ、合格に多くの苦労と絶大な勉強量の必要な医学部ですから、すでに久しく受験勉強や学力試験から離れている社会人にとっては、苦難の連続だと言えるでしょう。それに加え、働いていることで勉強時間の確保が極めて難しく、最大の課題になることが挙げられます。
それでも、働きながらでも「医師」という夢や目標を諦めきれない方は、ぜひ、今の職に就いたまま勉強を始めてみてください。やはり、職から一度離れて職を失ってしまうデメリットは、昨今では再就職の難しさと相まって、あまりにも大きいと言えるでしょう。そして面接試験でも、「医師として勤続できる年数」が短いことや、基礎的な知識・体力・精神的活力が衰えてきていることがデメリットに働きますが、社会人経験を経験をベースに上手に自分なりの医学界への貢献方法をアピールできれば、乗り越えることもできます。
再受験を成功させるためのポイント3選
1、スキマ時間を活用して勉強時間を確保する
社会人の方は、月曜日から金曜日まで仕事があるため、勉強時間を確保するのに非常に苦労するのが普通だと思います。働きながら医学部に合格した人は、睡眠時間を削ったり、通勤や昼休みなどのスキマ時間を何とか活用して、勉強時間をひねり出した人がほぼ全員だと言えます。
それでも、平日は4時間くらいしか勉強時間を確保できなくても、何ら不自然ではありません。そのため、「(土曜日と)日曜日の時間を有効活用する。土日を、予備校で受験のエキスパートの講師の授業を取って勉強することや、模試受験にあてることも積極的に考える」という点と、「受験勉強を、量より質と割り切って腹をくくり、現役生や若い人と比べて勉強時間を確保しにくい点を、社会人としてバリバリやってきた経験を活かして質の高い勉強で克服する」という点の、2点が重要になって来るかと思います。
また、以下の点は、実行したほうが得をする点なので、お薦めいたします。
・参考書・問題集は、たくさん買って中途半端に手を付けるよりも、1冊を完璧に仕上げましょう。
・模試を受けたら、その後ほったらかしにしたり成績表を見るだけにしたりするのではなく、必ず自主的に復習をして効率的に学力をつけ、本番で出題されたら素早く解けるようにしましょう。
・過去問については、すぐに確認したい時はネット上で確認してもよいが、少なくとも赤本を必ず購入し、志望大学の傾向と対策を確認して、間違った問題については次は解けるようにしておきましょう。
・数学は、頭で考えているだけでは、力がつかないので、とにかく自力で手を動かして考え、本番で使える「考える力」をつけるようにして、本番対策力をつけましょう。若い人も再受験生も同じく、高校や予備校の授業(説明)を受動的に聞いているだけでは力がつかないのが、数学の特徴でもあります。
・諸外国と違い、日常生活で英語を使う機会のない日本では、意識して能動的に英語を使う機会をひねり出さなくては、英語力はなまっていってしまいます。英語には毎日触れるようにしましょう。
・仕事が忙しい社会人は、模試の結果が良くないと、「仕事が忙しいから」などと心の中で自分に言い訳をして、成績表を部屋の隅において忘れてしまいがちです(もしくは、無かったことにしてしまうなど)。模試の結果から目を背けず、模試の成績に積極的にコミットし、主体的に自分の現在の学力を受け入れて考慮し、自分の受験する大学を決定する材料にしていきましょう
・社会人であれば、模試の結果がよくなかったり、勉強する予定だったのに寝てしまったり遊んでしまったりしても、普段からの仕事をする中でそれを流してしまいがちになります。模試の結果が思うようにいかなかった場合や、勉強時間を予定通り確保できなかった場合には、生活していくための仕事が忙しいのは無理もない話ですが、やはり再受験成功のために反省をしっかりして、次に活かしましょう。
・仕事が忙しいと、休養時間や睡眠時間が不足しがちで、ますますダラダラした生活スタイルになりかねません。社会人の再受験生だからこそ、生活のリズムを整え、メリハリを持って勉強して、精神的・肉体的健康を保ちましょう。たとえば、毎日15分のランニングをすることは、心身の健康と生活リズムを保つうえで非常に有益で、そんなに長い時間を必要としないので、お薦めします。
・再受験生であっても、集中力が切れることはあります。集中力が切れたら、効率を上げるために別の教科をやりましょう。働きながらの再受験では、勉強の質の確保が非常に重要なので、学習効率を担保するための工夫はどんなことでも実施したいところであります。
・働きながらの再受験では、睡眠時間を削っているために気が散ってしまったり、集中できなかったり、仕事が気になって気分がふさぎ込んでしまったりと、現役生にはない困難があります。でも、現役生や1浪~2浪の人たちが毎日12~14時間も勉強しているのに追いつかなくてはなりませんから、そういった時は問題文や英文を声に出して読んでみるなど、五感をフルに使って勉強する工夫を凝らしてみましょう。
・働きながらの再受験では、勉強時間の確保が困難(最大の課題)であるため、量より質にかけた方がよい申しましたが、それでも30分でも多く勉強するに越したことはありません。通勤、昼休み、レストランでの待ち時間や移動中など、どんなに些細なスキマ時間でも効果的に活用して勉強を積んでいくことが、働きながらの再受験を成功させるコツです。
・どの会社でも重要な「エビングハウスの忘却曲線」を意識した知識のインプットを行い、記憶を定着させていきましょう。
2、効率を重視して、予備校に通う
年齢的な問題よりも、安易な気持ちや中途半端な勉強で失敗してしまう人が、医学部再受験では後を絶ちません。モチベーションを高い状態でキープし、医師になりたいという強い意志と理由、目的意識、執念を絶やさないために、予備校に通うのがオススメです。仕事の忙しさもあり、勉強時間が減っていったりモチベーションが下がっていったりするのは無理もない話です。
医学部予備校の環境は、エキスパートの講師たちや多くのライバルや同志たちから刺激を受けて、メンタル的な調子を維持できる点に魅力とメリットがあります。「自分には無理だろう」と落ち込んで諦めてしまいそうな時も、もう一踏ん張りしようと思えます。
社会人は、経済的な理由から独学を選ぶ人が多いのですが、職に就いて働いている社会人だからこそ、キャリアと生計を自分で維持しながら、自分の給料から予備校代を出せるというものです。また、職に就いて働きながら勉強している限り、何かあって医学部再受験を断念しても、すぐに新しい仕事を見つけて再就職しなければという状況にはなりません。
また、予備校の中には、社会人のための医学部再受験コースや、土日などに開講される仕事と両立できる社会人コースを設けているところもあります。ここでは、働きながらの再受験だからこそ、社会人の医学部再受験だからこそ、予備校に通って、予備校の環境・ノウハウ・情報を利用して勉強を進めるのを強く薦めます。
働きながら医学部再受験を目指す皆さん、働きながら医学部受験の勉強をしていくことは、職を失わずに知識を貯めていくことができ、予備校費用や医学部学費も自分で工面できるなど、メリットはたくさんあります! 最後は、強い執念とメンタルタフネスがモノをいう世界ですから(医学部に受かって医学界に入った後や、医師になった後も、強い意志とメンタルタフネスや体力は必要です)、ぜひ諦めることなく、じっくりと時間をかけて挑戦してみてください。そして面接では、さまざまな社会人経験をもとに理路整然と自分の意志をアピールし、ビジネスや医療系知識など自分の持っている強みを打ち出して面接官をうならせてください!
3、「精神的支柱」を崩さない
医学部を再受験するにあたって最も気を付けるべきことは、自らの「精神的支柱」を崩さないことです。医学部を再受験するという勇士たちの「精神的支柱」を支えてくれるものは、3つあります。まず「家族からの応援と、周囲からの理解と励まし」です。
続いて、医学部に入ってから、そして研修医になってからも若い人たちに交じって研鑽を積もうという、「医師になりたいという熱烈なモチベーションと、医師になりたい確固たる理由」という、医学部再受験を後押しする精神的なベースの部分です。研修医になり、医師になってからは激務が続くこともありますから、きちんと体力をつけて、それを乗り越える「鋼の意志」も、ここに含まれます。
最後に3つ目は、「経済的基盤」です。医学部入試の直前まで仕事を続けていたとしても、いざ医学部に入学すれば、若者も音(ね)をあげるほどの圧倒的な勉学の量が待っています。月曜日から金曜日まで、1限から5限まで必修が詰まっています。世間では、「日本の大学は入学が難しい」と言いますが、ちょっと想像すればわかるように、医学部に入ってからは、人の命を預かる医師になるための、入試勉強を上回る量と質の勉学をこなしていく必要があります。
ですから、無事に医学部に合格してから、そのようになったときに、アナタの生活を支えていく経済的基盤と、家族を養っていく財源が必要になってくるわけです。
以上、医学部再受験で崩してはならない「精神的支柱」を支えるものとして、「家族からの応援と、周囲からの理解と励まし」と、「医師になりたいという熱烈なモチベーションと、医師になりたい確固たる理由」と、「経済的基盤」の3つを挙げました。このうちどれか1つでも崩れてしまえば、医学部再受験は過酷を極めるものとなるでしょう。
再受験を成功させよう
上述の3つの「精神的支柱」が揃い、医学部再受験をすることが決まったら、まずは、いかにして勉強時間を確保するかが重要になります。
生活と勉強の両立もありますし、医学部合格には、効率よく、しかも量も確保しながら勉強することが求められますので、勉強プランを計画することから始めましょう。だいたい、私立医学部に合格する浪人生は、1年間365日ずっと、1日12~14時間勉強していると言われていますので、その数字を参考にするとよいでしょう。
もちろん、模試を受けて現在の学力を測ることも重要です。国公立医学部の場合は、共通テスト5教科7科目で85%の得点が必要だと言われていますから、まず先に私立医学部に合格する学力を身につけることも重要です。
また、学士編入制度は、一般入試と併願しながら受けるのがオススメです。
一般的な医学部再受験と、そのノウハウについては、以下の記事をご参照ください。学費のことについても、書かれています。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。