”医学的に”正しい記憶法・復習法を医学生が教えます!

「どうやって、覚えればいいの?」
「私、頭が悪いので、覚えられません…」
「なんで復習しなきゃならないの?」
「復習って大事っていうけど、どういうタイミングですればいいの?」
塾講師をしていると、こういう質問を受験生からよく受けます。
覚えるのって面倒ですよね… 私も覚えるのとても苦手です…
今回は、どうやって覚えたらいいのか、復習はなぜしなきゃならないのか、いつすべきなのかを”医学的に”分かりやすく説明していこうかと思います!
Contents
人間は忘れる生きもの
残念ながら、人間は覚えたことを必ず忘れる生き物です。
みなさんもこの忘れっぽさに今まで苦しめられてきましたよね?
私もすぐに忘れてしまいます。
一生懸命覚えても、テストになると忘れてしまっている…
このようなことが日常茶飯事ですよね。
この人間の忘れっぽさについて、これまで様々な研究がなされてきました。
覚えたことはいつ忘れるの?
この謎を解明した人がいます。ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウです。(下の画像を参照)
1880〜1885年にかけて発表された「ヘルマン・エビングハウの忘却曲線」と呼ばれるものがあります。
エビングハウは、意味のない音節を被験者に覚えさせ、様々な時間を置いた後、テストを繰り返し、その結果を記録していました。
彼はこれらの結果をグラフにプロットし、「ヘルマン・エビングハウの忘却曲線」と現在呼ばれているものを作成しました。
要は「覚えたものを忘れる速度」を計測したのです!
その結果がこちら!
このグラフの赤線のようにどんどん忘れていってしまいます…
悲しいですね…
忘れるスピードは〇〇によって決まる!
エピングハウは忘れるスピードが決まる要因として以下のものを挙げています。
・学習した内容の難しさ
・学習した内容の重要性
・ストレスや睡眠などの生理的要因
などなど、さまざまな要因があります。
また、その後の研究では、
・反復するごとに、次の反復が必要になるまでの最適な間隔が長くなる。
(つまり、上のグラフの緑線のようになる。)
・情報はすでに知っていることをベースにした方が思い出しやすく、忘れにくい。
・繰り返し思い出すことで情報が固まっていく。
・もともと学習した情報が多ければ多いほど、忘れにくくなる。
これと同時に、「基本的な忘れるスピードは個人間でほとんど差がない」と主張しています。
つまり、生まれつきの頭の良さが要因ではないということです。覚え方が重要ということです!
じゃあ、どうやって覚えればいいの?
「じゃあ、どうやって覚えればいいの?」
そう思いますよね。ここからは、今までの研究成果を元に、私が思う正しい記憶法を解説していきたいと思います。
まずは、よく寝る。よくご飯を食べる。
先述の通り、「ストレスや睡眠などの生理的状態」が良好だと忘れにくいです。
よく寝て、よくご飯を食べて、健康な身体状態、精神状態を保ちましょう!
体調の悪い日に、無理に勉強しても全部忘れてしまうものです。
今から覚えることは重要なことであると思い込もう!
学習した内容の重要性の認識が忘れるスピードに大きく影響します。
どうでもいいと思ったことは、どうしても覚えられません。
もしも、どうしても覚えたいものは、「これは入試で出るから覚えておいたら、合格できる」と思い込んで覚えてください笑
すでに知っていることから、紐付けて覚えよう!
情報はすでに知っていることをベースにした方が思い出しやすく、忘れにくくなります。
そのため、すでに知っていること(基本事項)から、今から新しく覚えることとの関係性をしっかり考えながら、紐付けて覚えましょう。
これをしておくと、もしも、忘れてしまっても、基本事項から思い出すことができます。
実際に、受験から4年経った今でも、時間はかかりますが、思い出しながら入試問題を解くことができます。
5感をフルに使って、覚える。
もともと学習した情報が多ければ多いほど、忘れにくくなります。
声に出して読んで、書いて、踊って?、できるだけ脳に多くの情報を与えることで覚えましょう!
僕はどうしても覚えられないものは、語呂合わせにしたり、覚え歌を作ったりして覚えてました笑
復習をする!何度も!隙があればすぐ!
反復するごとに、次の反復が必要になるまでの最適な間隔が長くなります。また、繰り返し思い出すことで情報が固まっていきます。
というのも、みなさん、自分の住所や携帯電話番号をしっかり覚えていますよね?
これは、頻繁に反復しているからです。
覚えてから1日ぐらい経ったら、新しく覚えたことを覚えてるかチェックしましょう!
その後にも、関連事項が出てきて、思い出したら、すぐに復習してみましょう!
完璧に覚えることよりも、長い時間復習するよりも、何度も何度も復習することが大事だと個人的には思います。
最後に
受験生から頻繁に「私、頭が悪いから、覚えられないんです。」と言われます。
その度に、この記事の内容を説明しています笑
先述の通り、140年前の医学研究で、頭の良し悪しと記憶力との関係性が低いことが言われています。
覚えられないのは頭が悪いからでは決してありません。覚え方が間違っているだけです。
記憶のメカニズムを理解して、”医学的に”正しい効率的な覚え方をして、医学部に入りましょう!
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