【元転職コンサルタントに聞く①】
卒業後の医師のキャリアは?

大学病院で研究もしたり、市中病院でプライベートと仕事を両立したり、自分で開業したり……医者と言ってもその働き方は様々。
自分のライフプランやキャリアプランにあった働き方をしたいなら、大学を卒業する前から進路を考えておくことが重要です。
今回は、医者になる前に知っておきたい、卒業後すぐの医師のキャリアについて教えていただきました。
自分に合った進路を選択できるよう、これから先どんな道のりになるのかを知っておきましょう。
今回インタビューしたのはこちらの方!
【お話を聞いた方】
Iさん
元大手医師紹介会社のキャリアコンサルタント
群馬・栃木・茨城を担当
前回の記事はこちら

医学部卒業後の医師のキャリアは?
– 大学卒業後、医師はどのような進路をたどるのでしょうか?
Iさん:医師国家試験合格後は、基本的に
初期研修(2年間)
後期研修(3年間)
を受けることとなります。
大学卒業時には最短でも24歳ですが、初期研修では、その後2年をかけて様々な診療科をローテーションします。
専門としてどの診療科に行くのかを決めるのも、このタイミングです。
後期研修では3年かけ、初期研修時に決めた診療科で専門的に研修を行います。
6年目で研修医からは卒業しますが、10年目、つまり35歳位までは半人前のイメージがあります。
ちょうど一人前になる35歳位の時に、結婚や世間からの目もあり、人生で何を優先すべきかに悩む人が多いですね。
どんな科に進む?専門を決める理由とは
– 皆さん、どのような基準で後期研修をする科を決めていますか?
Iさん:皆さんやりたい研究内容から探すと思われがちですが、実は、人の繋がりで選ぶ方が多いですね。
大学時代に教わった先生とのつながりなど。
初期研修でローテーションしているときに、どこかの先生が「うちの診療科に来る?」と誘ってくれることもあります。
研修は大学病院で受けるべき?
– 「研修といえば大学病院」というイメージがありますが、大学病院の特徴などあるのでしょうか。
Iさん:最近は市中病院で研修を受ける人も増えていますね。
大学病院で働くとなると、「忙しい」ことは覚悟しておいたほうがいいですね。
大学病院はやることが多いです。
三次救急として、地域医療の最後の砦となることもありますし、日本にない症例・重篤な患者さんも来ることが多くなるので、その人達への医療提供をしなければなりません。
大学病院なので研究もしなくてはなりません。
民間の病院では、このようなことは少なくなります。
また、大学病院は給料が少ないため、外勤…つまりアルバイトをする必要があります。
30代でやっと普通のサラリーマンレベルの給料ですね。
アルバイトしないと生計が立てられません。
金額は1日8万くらいですね。
ただ、アルバイト先は大学の医局が調整してくれることが多いので、その点では楽ではあります。
次回のインタビューは「35歳以降のキャリア」!
医学部卒業後は、
2年の前期研修
3年の後期研修
を経て、最短でも35歳くらいでやっと一人前になれるんですね。
アルバイトも必須とは、なかなかに厳しい道程です。
次回は、医師として一人前になった35歳以降のキャリアについてざっくりとお話しいただきました。
大学病院に残る場合、市中病院に転職する場合、それぞれどんな特徴があるのかを教えていただきましたよ!

九州大学大学院修士課程修了(哲学専攻)、千葉県出身。大学は上智大学文学部哲学科。
勉強する時はリプトンの紅茶を常にお供にしていた。
受験時は特に世界史に苦労し、先生には「数学受験だと思ってた!」と驚かれるほどの状況だったがなんとか現役合格。 大学・大学院在学時は塾講師/家庭教師として文系科目を教えました。

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